廃れていく別荘地
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所有する山の家の別荘地の名称には「高原」という名前が付いています。
高原というと軽井沢とか、蓼科とか、那須なんかの標高の高い場所の、夏場は涼しく過ごしやすい山間を想像するでしょうが、この別荘地は高原というのは名ばかりで、一番高い山でも400mほどしかありません。
私の持ってる家は一番高い山ではなく、もっと低い標高の中腹にあるので、およそ200mぐらいの標高しかありません。
だから、高原、山の家、と言っても平野部と同じ気温。
一番近い海沿いの町まで車で約20分ぐらいの距離しかありませんから、高原と言うより
「里山」と呼んだ方が適しています。
別荘地という言葉からイメージされる物と言えば、森は白樺の並木。
木漏れ日が木々の間を通って涼を演出し、爽やかな風が吹いてくる情景が脳裏に浮かびます。
しかし、ここは里山に近い存在ですから、家の周囲は雑木林に囲まれています。
多種多様な草木が生い茂り、整備した小道はちょっと手入れを怠ると、すぐさま雑草で埋め尽くされます。
森の中を散歩しようと思えば、ヤブ蚊やハチなどの毒虫に怯えながら、ナタを片手に藪こぎしなければ散策など出来ません。
100mほど進むのに汗だくになって小一時間はかかることでしょう。
そんな里山ですから、家の横にある平坦な庭にアウトドア用の椅子を出して、お茶を入れてくつろぐなんてのは夢のまた夢。
数分としないうちに、小バエ、ヤブ蚊、蛾、ハチ、アブなどの襲撃に怯えることになります。
別荘という名に憧れてこの高原の家を購入した人は、理想と現実とのギャップに愕然とし、よっぽど自然が大好きな方か、しっかりした目的が無ければ、ものの数シーズンで来なくなり、購入した山の家は廃墟と化してしまうことでしょう。
実際にそういった感じで、バルコニーや屋根が崩れ落ちた家が何棟も存在しています。
森と同化しつつある家。
お金持ちが数千万円もかかったであろう豪華なログハウスなんかを売却するのは、飽きてしまって通わなくなるか、息子や娘など引き継ぐ人が途絶えてしまうから。
だから、私のような中途半端な小金持ちでも、安価に購入することが可能でした。
田舎の不動産は、少子化と過疎化、物価の下落でまだまだ安くなると予想しているので、今が買い時とは言いません。
今後、田舎の不動産はまだまだ安くなっていくことでしょう。
これは上の写真とは別の物件。
ベランダは落ち、屋根は腐り、建物への通路さえどこにあるのかわからない。
立てかけてあるはしごは私が通い始めてからもずっとそのまま。