炭の火付けに四苦八苦
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秋も深まり、山の木々は赤、黄、茶に色づいて冬支度を始めました。
約1ヶ月ぶりに訪れた山の家は、時間が止まっているかのように、何も形を変えずにそこにありました。
この日はあいにく朝から雨がシトシト降っていて、予定していた屋外作業は全てキャンセル。
屋内で悠久の時を楽しむことにします。
季節は11月の半ばを過ぎ、雨という天候のせいもあって、気温もすっかりと冷え込んでいます。
今シーズン初めて石油ストーブに火を入れました。
こう言うときこそ囲炉裏を楽しもう!
幾つかの木炭と着火剤、そして火付け器をベランダに持ち出して、秋の山の景色を楽しみながら、木炭に火入れします。
木炭の種類は、室内で用いるため備長炭をメインにして、その中に数個ホームセンターなどで売っている安物の木炭を混ぜて、火が早く回りやすいようにします。
ご存知の方が多いと思いますが、備長炭は火を付けるのに時間がかかります。
この時も約30分ほどかけて、炭がしっかりと赤くなるまで火付け器の中で炙ります。
雨雲に霞む里山。 晴れていたらさぞかしきれいだろうに。
燃え上がった木炭を囲炉裏の中央にぶちまけて、鉄バサミで五徳の下に集めます。
備長炭は油断すると火が消えてしまう場合が多々あるので、空気がしっかりと入るように組みます。
これで1日は保つだろう。
部屋全体を暖めるのには石油ストーブには勝てませんが、遠赤外線を放つ赤く燃える固まりは、その量の少なさにも関わらず、囲炉裏端にいる者に意外な温もりを与えてくれます。
五徳にケトルをかけ雰囲気を楽しみます。
好きな山の景色を眺め、好みの音楽をかけ、時間の流れを気にせず、何も考えない世界に溶け込んでいきます。
やがて、ケトルの口からゆらりと蒸気が登り始め、お湯が沸き始めます。
インスタントコーヒーからコーヒーの粉をカップに移し、お湯を注いで、コーヒーの香りを楽しめる至福の時間の到来です。
昼食後に自宅から運んできた本の山(自宅にあるお気に入りの写真集や書籍やマンガ類を全て山の家に移転する予定)を、箱から取り出して畳の上に並べます。
本来なら、部屋のサイズに見合った小さな本棚を買う予定だったのですが、車やら何やらで出費が重なり、当分床に山積みにすることになりました。
ふと、気が付くと囲炉裏の火の点いた炭がなくなりかけています。
割と早く燃え尽きるもんなんだな。(´Д`)
キッチンから備長炭を数本持ってきて、囲炉裏の中の火の点いた炭の上に置きます。
・・・・新しい炭に火が燃え移ることもなく、どんどん炭が小さくなる。(;´Д`)ノ
火が小さくなってくると、何だか寒くなってきたような感じがして。
また最初から火付け器を取りだしてきて、炭火を熾すのが面倒なので、囲炉裏の上で直接火を熾すことにします。
着火剤と安物の木炭を数本持ってきて、中央に櫓のように組みます。
着火剤に火を付けて中央に放り込みます。
・・・・・け、煙が・・・(゜ロ゜)ギョェ
着火剤が不完全燃焼を起こして
煙がもうもうと舞い上るし。(;´Д`)ノ
中途半端に炙られた安物木炭からも
煙が・・・Σ(゜д゜;)
あっという間に山の家のリビング内が白い煙に包まれました。
慌てた私は何とか完全燃焼させようと、櫓に組んだ木炭を崩します。
せっかく暖かくなっていた部屋の窓を全開にします。
所有する木炭は10年以上前の物で、使わず自宅に置いてあったものを持ってきたのです。
すっかり内部に湿気が溜まっていますので、煙も出ますし、大きくはぜることもあります。
わかっているくせに、何やってるかなあ・・俺は。
( ´Д⊂ヽ
全然火が点かず仕方がないので、囲炉裏の木炭を火起こし器に移してキッチンのコンロで火付けを行います。
数十分で何とか木炭が赤く染まり、囲炉裏へ持ってくることが出来ました。
備長炭って火が点きにくいのを本当に実感。(-""-;)
帰るときはすっかり雨が上がっていた。
自宅へ帰る時間になりました。
今度いつ来れるかわからないし、今年は冬の到来が早そうなので、念のため水抜きをしてから出発します。 正解でした。
帰りの車中。
服に染み付いた煙の匂いで気分が悪い・・・・(;´Д`)ノ
帰ったら近寄ってきたニャンズが、匂いをかいで怪訝な顔をして離れていき、着替えるまでそばに寄ってきませんでした。
それにしても備長炭って、紀州産の本物はマジ高い。
っぱねっす
今の在庫は実は頂き物で、自身で購入したことはない。
在庫が無くなったらどうしよう・・・(-""-;)