山の古別荘のDIY記

森が静かになりました

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 いつものように車から降りて山の家への階段を下りようとする。

 何かが違う!?








 違和感と言っても、いきなりUFOが空から舞い降りてきて私をさらっていくとか、地中からゾンビが出てきて喉元を食いつかれるとか、そう言う類の危険が危ない奴ではなくて、微妙な感覚の違いを感じます。

 どれぐらい違うかというと、ビーフカレーとチキンカレーの味の差ぐらい。





 何だろう?と思いながら玄関の鍵を開けて中に入ります。


 玄関の扉を開け、真っ暗な室内の照明を点けたその時・・・
 


 いやああぁぁぁっっ!!



  o(≧◇≦*)o





 と叫ぶこともなく。
 いつものちょっとかび臭いような土の香りのする玄関を通ってリビングに入ります。



 ・・・・ああ、ツマンネ
 こんなくだらない事しか書けないようになったらもうお終いだな・・・orz






 全ての雨戸を開けて、窓を開けて表の風を取り入れます。




 掲示板で紹介した「虫コナーズ」の効果はてきめんで、忍者カメムシ君や夜の訪問者の蛾達が、雨戸とサッシの間の空間からぽとりと落ちてきたり、サッシの溝でうずくまっている姿は皆無になりました。
 小バエキラーのクモ助もいなくなったが。('◇')ゞ


 そして、お決まりの儀式のように掃除機をかけて、全ての床を一通り掃除します。


 昨年、ネズミ騒ぎの時に、害虫駆除のバルサンと、ネズミ忌避剤の併用で屋根裏まで家全体を燻蒸して以来、小さな虫やクモ、、ハエ等、蛾達が室内で死骸となって見かけることが激減しました。
 この日も小さな蚊のような羽虫が1匹転がっていただけ。

 この家に通い出した頃から比較すれば雲泥の差です。


 天井裏は密閉空間で保温材が多く張り巡らされているので、中に浸透したガス成分が未だに残っているのだろうと思われます。
 小さな虫の出現に困っている方は一度お試しアレ。








 することを済ましてから、ベランダに出て一息つきます。

 雲一つ見えない秋の日の快晴。
 山の木々はまだ青々として晩秋の装いにはなっていません。


 そして、ようやく気付きました。

 森が静かになったな、と。


 玄関先で感じた違和感は、この静けさでした。










 暖かい季節の森は騒々しく賑やかです。

 アマゾンの原生林は夜が明けると途端に様々な生き物たちの鳴き声が一斉に起こり、やかましいぐらいの音が氾濫するそうです。

 この日本の野山も、夜明けと共に生き物達が一斉に活動し始めて、アマゾンほどのやかましさの千分の一ほどでしかありませんが、様々な音で山全体を賑わします。


 自然の野山は音に満ちあふれています。

 風が山肌を通りすぎていく音。
 木々の葉が風に吹かれてこすりあう音。
 落ちた葉が地面にぶつかる音。
 水の流れる音。

 鳥たちのさえずり、羽ばたきの音。
 虫達の鳴き声、羽ばたき、木や地面を這い回る音。
 獣たちがエサを探して歩き回る音。



 今、気付きました。

 虫達の気配が、音が、無くなった。



 春先まではこんな静かな山だったはずなのですが、夏がやって来ると山は賑やかなもんだという感覚が残っていて、静かになってしまうと微妙に違った感じになってしまいます。

 冬は冬で強い風が通りすぎる音と、枯れ葉がはらはらと舞い散ってカサカサ言う音で、少し賑わしくなります。
 こんなに静かなのは、風がおだやかな春先とこの時期のいっときだけ。








 ここ数年、スズメバチ達の活動が盛んで、おまけにこの時期は巣別れの季節で気が荒くなっているため、常に警戒は怠らなかったのです。
 昨年も一昨年も、この時期にはまだ何匹かのハチ類が飛び回っていました。

 今年はお盆以降の天候不順で秋が早く訪れたせいか、ぼんやりと景色を見渡していても、木々の上をかすめて飛んでいくハチの姿は見つけられません。
 たまに赤トンボがお散歩に訪れるぐらいです。


 今シーズンは早いうちから森に入ることが出来そうです。~(*゚∀゚)









 こんな状況だから、お昼を取る前に一度森の中に入ってみようと、カメラを携えて散策に行きます。







 庭へ続く階段の上にはちょっと長めの枝が落ちています。

 「そう言えば台風が2週連続で来たんだよな~。」 (*。*)



 中身を新しく入れ替えしたスズメバチホイホイにも、何も入ってません。







 物置とか何も異常が無いのを見定めて、今度は反対側の階段へ行きました。

 家の周囲は何にも変わったところはありません。
 今年は枯れ松を処理することが出来たのは幸いでした。
 もし、放置していたら家に倒れてきて屋根が損壊していたかもしれないです。








 道を遮断するように、ジョロウグモタンの大きな巣があります。

 道端に放ってある長めの木の棒を拾って、振り回しながら網を壊してしまいます。
 中央にいたジョロウグモはあわてて糸を辿って近くの木に避難していきます。

 「ゴメンネ、ゴメンネ~」(・ω・;)

 また後から巣を作ってね。




 クモの巣は写真に写り混みにくい。
 中央にジョロウグモ、回りに巣が張ってあるのがおわかりいただけるであろうか?





 急斜面の道をずんずんと下りていき、谷へと続く森の入り口までやってきます。

 木に巻いた青テープも健在。
 ここから先はこの季節何が出てくるかわからないので、ここで引き返します。










 少し戻ってきて、周回予定にしている道の方へ入って行きます。
 谷へと辿る道を作っていて、地形に沿って草刈りしていたら登ってしまった未成の道。

 僅か5mほどの距離しかないから放置していたら、ずいぶんと草が生えました。

 切った細い木が死んで枯れたと思っていたら、根の部分から幾つかの枝が出始めています。







 野生は強い!!(*゚∀゚)=3








 道に入って少し進むが奥の方に記憶にあるはずの少し大きめの松が無い。

 行き止まりに近づいてみると・・・







 ・・・・(゜ロ゜)ギョェ




 先日の台風のせいかな?

 この松も立ち枯れしていたのでしょう。
 見事に折れています。

 この近くの木も2本ほど折れていた。

 森を見通せないのでわからないけれども、台風は何本もの木をなぎ払ったのだと思います。

 折れた上の部分は少し離れて、他の木によりかかって倒れているのが見えます。
 下敷きになった木が何本もあります。
 重みに耐えきれなければ枯れて死んでしまうだろうし、幹が傷つけばそれが原因で、次の暴風が吹き荒れたら耐えきえれず折れてしまうでしょう。


 こうやって運の悪い物は淘汰されていくんですね。


 自然って厳しいなあ~。(;´Д`)



 ハンモックスペースをここら辺に作ろうと思って、ハンモックを吊るのにいいなと思っていた木なんだわ。
 計算外になっちゃった。(´ヘ`;)









 ずいぶんと涼しくなって朝晩なんか寒いぐらいだけど、まだまだ森の中に余裕で入って行ける状態ではないですね。
 クモの巣ぐらいは何ともないけど、ハチみたいな毒虫や害虫達が活発に活動中。

 年を取ってしまって、若い頃のような機敏な行動とか、注意深い観察とか出来なくなってきたから余計に入れなくなってしまった。



 アウトドア雑誌のBE-PALに毎年決まって「森で遊ぼう」みたいな特集を組んでいるんだけど、ありゃ、どこの山で出来るんっすか?って思っちゃう。






 この里山の原生林の中で、じっと黙って座っていたら2時間もしないうちに、得体の知れない生物に体中むしばまれてしまいますよ。


 私は自称アウトドア派(誰も言ってくれないので)だけど、本当に自然の中で活躍している山屋さんやヨットマンなどのようなほど、自然に熟達した野生児というわけでなく、イマイチ中途半端なスタイルです。

 だいたい山やってる方々は岩屋さんにしろ沢屋さんにしろ、どっかプッツンしている人が多い。。。
 極限状態の中で長く暮らすと、精神構造も違ってくるようだ。

 学生時代にスキー場でバイトしたけど、社会人の方は夏場は山をやってる人ばっかで、異端児みたいな人が多かったな~。


 ああいう自然の達人なら、こんな森ぐらいの環境は平気なのだろうか?



 1週間ぐらい同じパンツ履き続けたらなれるかな?





 このタイプの背抜きゴム手袋はイイネ。
 滑らない、トゲが刺さらない、通気性いいし、100均で入手出来るし。





 夕暮れが早くなりました。
 気候は穏やかだが、日照時間は3月中旬と同じぐらい。

 秋の夜長は何をして過ごそうか。






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