山の古別荘のDIY記

どこへ続くの? その1

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 山の家の眼下に広がる谷の深い森の奥。

 1本の道のようなスペースが小川の流れに沿って更に森の奥へと通じていた。







 このスペースは何なのか、どこへ通じているのか、更に奥へと辿ってみることにしました。



 ひとつなぎの財宝を求めて・・・




 あれ?どこかのマンガで読んだようなフレーズだな。~(°°;)




 山の家直下の谷川沿いの平場を起点として、貯水池方向へ伸びる空間を歩いて行きます。




 水色の線は私が辿った軌跡。




 今日の気温8度、天候曇り。
 常に動いている分には寒くなく、そして暑くもなく。
 雨の降り出す気配も無く、山歩きには申し分のない天候。


 この一本道のようなスペースが人為的による物だとしたら、何らかの形跡はどこかで見つかるはず。
 それを探し求めてさ迷います。







 道の幅は車一台が余裕で通れるほどの幅。
 傾斜も凸凹ではなくほぼ真っ平ら。


 まず最初に前回、1980年代の航空写真で見る事が出来る、木が伐採されたような平場を探します。
 距離的には谷底到達点から50mも離れていないはずなので、簡単に見つけることが出来るはず。
 殆ど遮る物の無いストレートな道を、左手の藪を注視しながらずんすん歩いていきます。



 やがて、山肌との間隔が大きく開いた地形になってきました。
 細い木立が林立していますが、樹齢を経たような太い木が見当たらず、少し広い平場です。
 航空写真の場所とはちょっと異なる位置ですがこの辺なのでしょう。







 人為的な物は何か無いかと注視します。

 平場の中央には水たまり・・・・・・



 え!? 水たまり!!??








 水の溜まった場所は直径2mほど。
 その周辺だけ落ち葉が無く、しかも見えている泥は真新しい。
 そしてその周囲には泥が散乱している。



 も、もしかして・・・ぬた場!? ( ̄□ ̄;)!!



 ぬた場=イノシシやシカなどの動物が、体表に付いているダニなどの寄生虫や汚れを落とすために泥を浴びる場所のこと。



 この森には様々な野生動物が住んでいます。(熊と猿はいないらしい)
 
 イノシシが出たら逃げ切れない。
 終わりだよ。(;´Д`)



 辺りを見回しますが、生き物の気配はありません。
 フンなども全く見当たりません。
 もしかしたら直ぐ近くにいて息を殺してこちらを伺っているかもしれませんが。


 無駄だとはわかっていますが、時々咳払いなんかして音を立てて歩くことにします。









 この平場の向こう側をよく見てみると・・・







 あれは? あの段差は?



 木の枝を払いながら近づいてみます。







 この段差は?

 段差に沿って前方を見てみます。







 後ろを振り返って。







 高さ50センチほどの段差が一直線に山肌に沿って伸びています。

 これは、自然の段差かな?
 よく登山道の山側に沿って出来ている壁と同じ。

 こちらも何かあると感じた私は、段差を少しばかり辿って山側を歩いてみます。
 少しだけ登って、視野を塞いでいた藪を払って抜けたところには。









 ああ、これも道だよ。



 登山道か何かはわかりませんが、ちょうど軽自動車が通れるぐらいの幅で、山肌に沿って一筋の道が伸びて行ってました。

 人間が通っただけでは出来得ないような幅と、そして平坦でなだらか。
 やはり何らかの機械を使って開鑿されているみたいです。



 新しく見つけた道の探索は後回しにすることとして、木に目印のテープを付けて元の道に復帰します。










 それにしても、機械が入って道を開削した割には腑に落ちない点があります。
 それは「切り株」が見当たらないこと。

 細い木が立ち並ぶ雑木林ですが、数十年生きてきた木は根元の直径は軽く3~40センチはあります。
 木の根までわざわざ掘り出すのは、たいへんな労力なので、路端には一つや二つは切り株の根元があるはず。
 ところが、ここまで歩いてきていっこう見当たりません。


 この段階では、この道は近代に機械によって人為的に作られた道かどうかはまだ懐疑的でした。




 元の小川沿いの道に復帰して先を進みます。








 もう50mほど進んだところで、右手を流れる小川が近づいてきて、道は唐突に藪に阻まれてしまいました。









 木をかき分けて数mだけ抜けましたが、今度は小川と急斜面の山肌の間隔が狭くなってきて、明らかに道は存在できなくなりました。
 もちろん、山肌へと登って行くような道の形跡も見当たりません。

 貯水池はまだまだ見えてきません。








 道はここで終わりか・・・・・・。












 戻ろうかどうしようかと数歩横に歩き出して、ふと足元を見ると、ここにも獣が何かをしたような跡があります。








 回りは木々に囲まれて少し暗く気味が悪いので、小川の縁まで進み周囲の様子を見ます。
 この小川に沿って下って行けば、自然と貯水池に出るはず。








 何気に下流方向から対岸へと視線を移していきます。



 !  おっ!







 小川の小石を伝って対岸へと渡ってみました。








 道はいつの間にか対岸へと移っていて、今度は左側に小川を従えて下流方向へと続いています。


 どんどんと先に進んでいくと、やがて森が開けて、視界が広くなり、







 そして・・・見えました。









 やっと着いたよ~。(*゚∀゚)=3



 ここまで来るのにあちこちうろうろしながらなので小一時間。



 左手を流れる小川は、ここら辺で伏流水となって地面に潜るらしく、水の流れは見えません。
 とりあえず水辺に立ってみようと、足下に注意しながら歩いて行きます。









 人の入っていない貯水池の岸辺は、流れてきた堆積物で底なし沼状態の場所もあるので、足下を慎重に確かめながら歩を進めます。

 小さな段差状の地形の上に立ち上がりました。




 これは!?










 続く




 注:記事文中の山林は広大な別荘地内で、全域が別荘地管理法人が所有する私有地です。
 私自信もその法人組織の一員になっております。(登録のみで給料なんか出ませんが(^○^))
 ですから、部外者の方は別荘管理地内への立ち入りは出来ません。

 別荘地内には何カ所か立ち入り禁止区域が設けられておりますが、記事文中の場所はそういった指定のされていない場所です。
 また、他の別荘会員の占有土地には立ち入りはしておりません。(非常時はご厄介になるかも)

 長年に渡って手付かずにあった自然の山林ですので、整備されたハイキングコースや登山道などとは異なります。
 山林への侵入は自然とアウトドアに関する知識、装備、入念な調査計画等が必要となってきます。
 探索に当たっては全て自己責任で、山野を歩き回ることによって生じたアクシデントの一切の責任を負う覚悟で行っております。
 生半可な思いつきで真似をされないようにしてください。

 この記事を真似て山野の探索を行って、何らかのトラブル、事故、障害などが発生して人的物的損害が発生しても当方は一切関知しませんし、いかなる要求にも応じませんのでご了承ください。







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