山の古別荘のDIY記

そろそろ冬が終わりを告げます

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 現在時刻:23時6分
 気温、マイナス1度
 約2ヶ月ぶりの山小屋。


 厳しい寒さが連続してやって来た今年の冬も、ようやく寒さがゆるみ始め、日中の気温が10度前後まで高まり、しばらく雨や雪が降っていないので凍結の心配はないだろうと判断してやってきました。
 冬の夜にこの山小屋で一夜を過ごすのは数年ぶりのことです。


 静まりかえった暗闇の中でまずやることは、急いで暖房を付けること。
 そして水抜きをしてあった配管に水を入れてやること。

 ただ、明朝の最低予想気温はマイナス3度。
 今夜水を入れても、就寝前には再び水抜きをしなくてはいけない。


 全ての水栓を締めて給水を復活させたら、就寝するための寝間を作ります。





 和室にホットカーペットを敷いて、その上にエアマット。
 エアマットの上に電気敷き毛布をかけてその上に防寒用の寝袋。
 寝袋の上に更に毛布をかぶる。

 石油ストーブは一酸化炭素中毒防止のために、就寝前には火を落とす。
 室内気温と外気温がほぼ等しくなるこの建物では、これぐらいしても寒い。





 一息ついて気温計を見るとまだ2度ほど。
 冷え切った山小屋はそう簡単に暖まる物ではない。

 なぜこんなに天井高いんだよ!

 じっとしていると冷えが足先から伝わってくるので、上着を脱がないままストーブの前に立って暖を取る。
 大型ストーブとファンヒーターの2台をフル燃焼させます。





 ここまでスリッパを履かずに靴下のままで室内をうろついていたのだけど、

 2ヶ月の間に室内に侵入した小さな羽虫の死骸が、キッチンを中心に一面に落ちている。

 気が付かなくていっぱい踏みつけていただよ。(;´Д`)ノ


 足の裏を見ると羽虫の死骸が一杯くっついていて取れやしない。
 来て早々大きなダメージを食らってしまった。(T_T)
 いや・・・カメムシよりはマシかも。

 昆虫たちの侵入経路は玄関と換気扇口の隙間。
 前回、玄関の網戸を閉めるのを忘れてしまったので多くの羽虫が入ってしまったようです。
 掃除機をかけて一通りきれいにします。


 ベランダに出てみると、夜の闇に包まれた森は静まりかえって物音一つ聞こえてきません。
 枯れ葉は全て落ち、獣たちも寒さから身を守るため穴ぐらでうずくまっているのでしょう。
 自分の口元から出る白い息が視界を塞ぎます。






 部屋が少し暖まってくるのを待ってから、着替えとシャワーを浴びに行きます。
 温かい湯を頭からかぶって一心地つきます。

 浴室から出てきて急いで服を着てようやくリラックス。
 コンビニで買ってきたお酒とおつまみで、短い静かな夜を楽しみます。





 それにしても、今年の冬は厳しかった。(>ω<)
 冬には冬の楽しみ方があるのだけれど、こんなに春が待ち遠しい年も珍しい。
 しばらくぼーっとした後、午前2時に床に就きます。
 おやすみなさい。


 明け方に寒くて一度目が冷めた。
 ホットカーペットと電気毛布にタイマーをかけたのが失敗。
 電気が切れると一気に冷えてしまう。
 再度スイッチを入れ直してもう一度寝袋に潜り込む。

 寝袋はマイナス2度でも快眠出来る物だが、それは山装備の防寒着を着込んでのこと。
 薄いジャージの上下では耐えられない。
 電気毛布は正解だった。
 これが無ければ眠れぬ夜を過ごしたかもしれない。





 目が覚めたら午前8時でした。
 室内気温は0度を指している。
 ストーブに火を入れ、寒い屋外に出て配管に水を入れ直します。
 顔を洗い朝食の支度をします。

 お湯が沸くまでの間に、寝袋を干し、寝具を片付けます。





 初春の日差しが暖かい。
 天気が良いので気温は次第に上昇していくだろう。

 一夜明けた森はすっかり冬景色。
 鳥のさえずりさえ聞こえません。






 ふとベランダから下を見下ろすと・・・・





 ベランダ基礎のI型鋼の塗膜が剥がれて錆が浮いてきてやがる・・・

 手抜きだよな! これ、絶対手抜きだよなっ!( i ◇ i )

 大規模修繕からまだ2年しか経っていません。
 下地のサビをきちんと取っていないから、簡単に塗膜が剥がれてきてしまう。
 
 ふざけんなよ!ったく!

 ブツブツ言いながら研磨タワシを取ってきて、ささっとケレンして、錆止めペンキを吹き付けておく。
 こんな場所でこんなのだったら、他にもどれぐらい錆が出てくるかわからない。
 下の鉄骨に苔が付着し始めて来ているし、一度全体のチェックをした方が良さそうだ。






 食事が済んだら午前中に今日の作業を済ませておきます。
 作業服に着替え、物置へ行って道具類を運んできて準備開始。

 玄関前のこのメイン階段のコンクリートが寿命に来ているらしく亀裂が増えて穴が開いてきました。





 モルタル部分が砂のようにボロボロと砕けてきます。
 ちょうど今、仕事でコンクリートの延命作業をやっている最中。
 そう言えば管理する建物と同じ年月が経っているんだな。
 厳しい自然の中にある分、こちらの方が劣化速度が早いようです。

 修復方法は頭の中に入っているので、頃合いを見てやらなくちゃ。
 モルタル2袋ぐらい要るかもしんない。(゚Д゚;)


 バブル時代に作られたコンクリート製の建物が、だいたい30年目を迎えてきています。
 当時、突貫で作られた建物は、使われていた材料が悪かったり、手抜き工事をされた物が多くて、劣化が著しい物が多いそうです。
 従来は、寿命が迫ってきた建物は、壊して作り替えるのが一般的な日本の建築業界の風潮でしたが、立て替えにはコストがかかりすぎ、長い不況で建物オーナーの体力がありません。
 また建て替えたとしても、不動産業界の収益悪化の状態が続く予想の中で、巨額な債務を抱えて経営を続けていっても存続出来る見込みがありません。
 そんな中、建築業界での新たな試みとして、建物を壊して建てるのではなく、既存の建物の延命化の工法の研究が進められ始めました。
 コンクリートの長寿命化、再生する様々な薬品や手法が生み出されています。

 いろいろと素材を探しているうちに、幾つも見つけましたが、特に興味を引いたのはテレビで特集をやっていた製品、「LINE-X」
 いやーこれはビックリしました。(;゚◇゚) 
 世の中にはこんな素材があるんだと驚かされました。

 もともとは車の荷台のコーティングに開発された塗料ですが、どんな衝撃にもビクともせず、銃弾すら貫通しない。
 ホワイトハウスの壁にはこれが塗ってあるとか。

 但し、値段も高くて、塗装のための機材だけでも1千万円はするとか。

 お金持ちの方、いかがでしょう?(゚∀゚)アヒャ♪


 こんな高耐久の高価な物はいらないですが、安価で簡単な物を見つけて実際に施工しつつありますから、また紹介します。






 午前中一杯、表で作業をして昼食のために母屋に戻ります。

 午後はゆっくりと過ごします。

 と言うか、この2ヶ月の間にすっかり体がなまってしまって、腕がパンパンになって力が入らない。


 午後から何かの作業が出来る状態じゃない。(;´Д`)ノ


 年取ると回復が遅いだよ。

 寒いからって、何もせずに屋内に閉じこもっていたから、体力が落ちちゃった。
 本格的な筋肉痛は明後日ぐらいか。
 肉体労働が何も発生しないことを祈る。







 この年齢になってだんだんと理解してきた。
 
 人生の最大の敵は


 老化だ!


 と言うこと。

 つい10年ぐらい前まで、老化という物がどんな状態になるのか理解しにくかった。

 ここ数年、年を重ねるごとに、体のガタが一気に襲ってくる。
 動きたくても動けない。
 続けたくても続かない。
 肉体労働をすると顕著にわかる。

 町中で、杖を突いて危なっかしくゆっくり歩いているご老人のように、いつか私もああなる。
 なりたくなくても自然とそうなる。

 アクセルとブレーキの踏み間違いをするようになるんだろうな。ΣΣ(゚д゚lll)

 
 そう言えば、細胞の老化を防ぐ遺伝子の解明、と言うようなニュースがあったな。
 赤ブドウ、赤ワイン、ダークチョコレートなどにも含有される「レスベラトロール類似体」と呼ばれる化学物質で、細胞が若返るとか。
 
 毎晩の晩酌は赤ワインにするか!~(*゚∀゚)

 ↑なんか違う気がする。



 ベランダに干していた寝袋を回収して、帰り支度を始めます。
 午前中は天気が良かったのに、午後から曇ってきました。

 もうすぐ春がやって来ます。
 あのキャンピングチェアでゆっくりくつろげるようになるには、あと2ヶ月ぐらい後かな。






 今年は何が起こるかな?(°∀°)



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