いつかきっと実は実る
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今朝は昨夜からの雨が続いています。
シトシトではなくてザーザー。
気温は10度前後といったところでしょう。
肌寒い朝になりました。

寝袋を抜け出しましたが暖房が無くてはたと困ります。
こういう時は囲炉裏に火を入れるのが最適でしょう。
いつもはもっと秋が深まってから使います。
こんなに早い時期に火を付けるのは珍しい。
キッチン片隅においてある木炭の箱から、早く火を付けるためのオガ炭と備長炭を取り出して、混ぜて火付け器に入れます。
ベランダのドラム缶バーベキュー台に着火剤を置いて火を付けます。

炭に火が回る間に顔を洗い寝具を片付けます。
森の木々は徐々に色づき始めていました。
今年の紅葉はどうでしょうね?
冬が早めに訪れそうで、日中の寒暖の差がいつもより激しいので、少しばかり期待ができそうです。

火が回った炭を囲炉裏に移し、ヤカンをおいてソファに座ります。
炉の周りに継ぎ足す予定の木炭を並べて、炭の中にある湿気を飛ばしておきます。

遠赤外線の炎はゆっくりと部屋を温めてくれるはずなのだけど、こう言う時は天井が高い造りはデメリット。
しばらくは寒さを我慢。
囲炉裏テーブルは足元が温まらないのもネックです。

ヤカンから湯気が上がり始めた頃から次第に寒さも和らいできました。
外気温も少しだけ上昇したのでしょう。
今日は表での作業はほぼ出来ません。
冷たくて濡れそぼった環境は尚更やりたくない。
雨は午前中は止みそうにもないので、ひたすらぼーっと過ごすことにします。

昼食の準備を始めるまでの間、何をして過ごしていたのか覚えがありません。
炭を突きながらテレビ番組、BS放送、ですが、何気なくずっと眺めていたような。
確か海外の観光地を紹介するような内容だったっけ?
何も頭の中に残ってない。
悠久の時間というのは退屈で、頭の中の細胞を使用しないものなのか?
ボケるな!こりゃ。(`△´)
仕事も育児も引退してしまって、あとは天に召されるのみという爺さん婆さんが惚けていくのが何となく分かる。
常に体と脳を動かしておかないと老化という魔物に食われちゃうんだろうな。

新型コロナの経済への影響。
私が属する不動産業界にも如実に表れてきました。
入居している会社が行き詰まってきて事業縮小で年末で解約。
住人さんの家賃の遅延の連絡、滞納。
一件や二件じゃありません。
お客さんが来ない、職が決まらない、お金が入らない、生きていけない。
国や自治体は給付金、助成金で何とか経済を維持しようと頑張ってくれているが、それだけでは追いつかなくなってきています。
状況が状況だけに、こちらも猶予、値下げなどに応じてきました。
出来る限りの援助をしたいけれどそれも限界が来るでしょう。
自慢じゃないけど、同業他社より自社の方が住人さんには優しくて、臨機応変に対応している方。
だから苦しくなったテナントさんや住人さんが頑張って堪えてくれている。
他は、容赦のない大家のところは、ひどいだろうなと思う。
単なる不景気とは少し様相が異なる。
少しばかり多めの悲喜劇を見てきたけれど、その機会が増えてしまいそうだ。
今までの概念のままでは駄目なんだろう。
全く異なるスタイルに変化させなきゃいけないんだろうな。
ま、いろいろ考えるけれど、私のような頭の悪い小物では、この世界全体の大きな流れを把握することも出来ないし、一石投じてみようかと思って小石を投げても波紋すら起きない。
流されていくままだ。

職が切られたり収入が激減したりして、苦慮してしている方。
あがいてもがいて何とか維持しようと頑張っておられる方。
すごくたくさんいる。
確かに元に戻ればそれでいいし、努力はすべきなんだろうけど。
必死で生活を元に戻そうとしてる人の中に、元に戻せなくてどんどん負の連鎖に填まってしまいどうにもならなくなってしまう人がいる。
で、結局最悪の状態に陥ってしまって、周囲に大きな迷惑をかけて、どこかへ消えていく人がいる。
大家業で長い間、いろんな人の様々な生活スタイルを見てきたからわかるのだけど。
そのパターンが見えちゃうんですよね。
一人、そういう方が今おられて、家賃のこととか相談に来ます。
もういいお年の女性(独身)なんだけど。
職を失って家賃どころか水道光熱費用までままならなくなってきている。
私はアドバイスします。
「生活レベルを一旦リセットしなさい。 貯金とか蓄えとかあるうち、今なら何とかなります。」
「食事とか着るものはレベルを落としすぎると心まで貧しくなっちゃうから最後の手だとして、最初は断捨離のつもりで住環境のレベルを落としてこの急場をしのぎなさい。」
「生活が安定して余裕ができたらまた戻ってくればいい。 復活すればいい。」
「引っ越しとか新居の費用がいるでしょう。 蓄えは新しいしいところに使うことです。 滞納になっている家賃はもういいから。」
ところがこういう方、すごく迷われて決断出来ないんですよね。
部屋が狭くなるから。家具が捨てられないから。通勤が遠くなるから。不便になるから。ここにずっと住みたいの。
いやいやそうじゃないだろ。
私が同じ立場なら、過疎った農村で自給自足でも構わないと思う。
口でいうほど簡単なことではないのはわかっているけど、それしか手が無くなればやるしかない。
家族は離散しちゃって本当に一人ぼっちになるだろう。
でも、こんな自分でも受け入れてくれる場所があるならそれでいい。
と内心で思いながら話を続けます。
「まだ、あと1-2カ月猶予があります。 それぐらいは待ちます。 その間に職探しと同時に、職が見つからなかったら生活保護などの低い収入に応じた生活スタイルに変えることをお勧めします。」
「でも、その期間を過ぎたらこちらも生活があります。 法的手段に移ることになります。 それだけはお互い避けましょう。」
そう言ってその場は別れました。
私自身、今まで何度か苦境に陥って、破綻寸前を経験して、環境をリセットして凌いできました。
破滅の縁をぎりぎりで綱渡りしたことのある人、蘇ってきた人なら上に書いてあることはわかってくれると思う。
さて、どうなりますやら。

炉の周りに並べていた炭を継ぎ足し続けて残りが少なくなってきました。
備長炭使わずに古い木炭ばかり使っていたので消化が早いや。
そろそろ昼食にしましょう。
昼食はいつものワンパターンのカップヌードル。
それと、シングルバーナーを使っておかずを副えます。(*゚∀゚)

買ってきたのは厚切りベーコン!!
小型フライパンをバーナーでよく焼きます。
熱くなった鉄板に分厚いベーコンを乗せていきます。
ジュワ~ッ!

煙と香ばしい匂いが部屋に広がります。
ヌードルをすすりながら、あつあつになった肉を口の中へ。
ほふほふと息を吐きながら噛み締めます。
うま~~~っ!!!(^ヘ^)

山の家ならではのささやかな食事を満喫。
街中の自宅では決して味わえない。
このフライパンはステンレス製です。
今はキャンプブームで「スキレット」という鋳鉄製のフライパンが流行ってます。
スキレットは鉄製なので錆びやすくてメンてをしないといけない。
購入してもここに来る間隔が空いてしまって錆びちゃうだろうと思う。
だからアルミかステンレス製を探しました。
アウトドア用品のコーナーに無くて、家庭のフライパンコーナーに売ってありましたよ。
厚みが無いのですぐに冷めちゃう。
昼食を終えたぐらいから雨が小止みになりました。
車に中に乗せたままの荷物を取りに表に出ます。
ついでに庭木を見回ります。
あっ!!
ネット越しにみかんの木を見て驚きました。
こ、これは・・・・・。
たった一つだけみかんが成っています。
今年は実らないだろうと諦めていました。
6月頃に花が咲いたのかどうかも確認できませんでした。
たった一つ、されど一つ。
このみかんの木は「早生温州みかん」。
従来は今の時期が収穫食べごろの時期です。
このまま残して次回にするか、それとも今収穫するか。
ちょっと迷いましたが、思い切って収穫します。
きちんとお世話を続ければ、実は必ず実るんだ!
この山の家での初めての農作物の収穫。
感無量でした。
さあ、午後から少し頑張ろうかな。
ここまでの動画:
後日譚:
一週間ほど熟成のつもりでこのみかんを自室に置いておきました。
もっと置いておくつもりだったのですけど、皮がしなびてきて腐るんじゃないかと危惧したので昨夜食べてみました。
容易に剥けないほどの固い皮。
で、中身は普通のみかんと変わりはありません。
一袋食べてみます。
(●´*`●) すっぱあああぁぁぁっ!!
強烈な酸味。
レモンとほぼ同じぐらい酸っぱい。
私の子に、「一個たべてみな。」と言って一袋渡します。
我が子は一冬で5箱(1箱10kg)を食べるほどのミカン好き。
みかん通でもあります。
(●´*`●)
「すっぱ! みかんの原種みたいな野生の味だね。」
というお答え。
なるほどなあ、確かに。
収穫が早すぎたのか、それとも、土や肥料が悪かったのか。
まだ若い木だからなのか、理由はわかりません。
来年は甘い実がなりますように。
えーと、どうやったら甘い実になるんだろう?(;゚◇゚)