山の古別荘のDIY記

この母屋も老いてきた

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 いよいよこの季節がやってきた。
 厳しい冬の始まりだ。
 室温が10℃程しかないので暖房を入れないと耐えられない。
 すぐさま買ってきた灯油をストーブの燃料タンクに入れる。





 風も無いし冷えた森はとても静か。
 
 世間では熊が町中に出没して混乱を起こしているようです。
 この山域には基本的にクマはいないのですが、京都の嵯峨野で目的情報が出たので、そんなに南下してるのかと驚きました。
 西日本はクマの個体数が少ないのでここらへんまで来ることはないとは思いますが、油断はできません。
 そう言えば、いつもならこの時期はどんぐりとかいっぱい落ちているのに、殆ど見かけません。

 この地域周辺では栗が有名で、真っ先に栗の実が狙われると思います。
 出没情報は注視しています。





 森は紅葉はまだ始まっていません。(この日は11月初旬)
 葉が落ちていないのでまだまだ森に入る気になりません。

 母屋の近くではクマやイノシシより怖いのがスズメバチ。
 一年で一番気が荒くなってる時期なので不用意に近付いたりすると襲われます。
 キイロスズメバチが未だに定期的に巡回してきます。  
 




 今日午前中に行うのが植木の冬支度と肥料やり。
 寒さに弱い木を包んでやって冷たい風が直接当たって枯れるのを防ぎます。





 気温がぐんと低くなるこの場所では寒冷紗よりプチプチで包んでやるほうが効果的。
 簡単な温室効果にもなって葉が寒さで変色するようなこともありません。





 プチプチを巻き付けて端部はホッチキスで止めて終わり。
 簡単な作業なんですけど丁寧にやっておきたい。

 肥料も化学肥料とか鶏糞とか3種類ほどふんだんに撒いてやる。
 土が悪い分、少し多めに。


 ふと上を見上げると、道路向こうにあった3本の赤松が枯れてしまっている。
 今、全国で猛威を振るっている「マツクイムシ被害」。
 カミキリムシが媒介するマツノザイセンチュウという線虫(外来種)が原因だとか。
 一度感染すると回復はせず枯れてしまうとか。





 この母屋の近くの松は殆ど枯れてしまって、残っているのは僅か。
 隣の敷地にアカマツの巨木があるんだけど、枯れないでほしいなあ。
 枯れたら伐採たいへんだよ。
 母屋方向に倒れたらただじゃ済まない。


 庭のあちらこちらに肥料を撒き終えて戻ってきたらいきなり雨が降り出してきたよ。
 さっきまで青空見えていたのに・・・・。
 で、道具を片付けていたらやんで陽が射してきた。(;´д`)ノ
 変な天気。





 ちょうどよい時間になったので昼食にしましょう。


 ここまでの動画:*動画の内容は記事とは少し異なります。





 午後からは基礎鉄骨基部のサビ取りと再塗装をします。

 数十年放置されているのでかなりやばい状況。
 コンクリ基礎に設置した面はサビが激しく穴凹だらけ。
 本来の強度はもう無いでしょう。

 大きな地震が来たら傾く恐れ大!(;´д`)ノ





 今は応急処置で表面上のサビをこすり取り、サビ用塗料を塗って少しでもサビの侵食を遅らせる手段を講じます。

 ボルトの突起が邪魔でディスクグラインダーなどの電動工具が入りません。
 以前はインパクトドリルに研磨用のディスクを付けてやってみたんですが、パワーが無さすぎるのと、凹みが深くてうまく砥石が入らない。
 結局、手作業の方が早いとなりました。

 マイナスドライバーの先端で古い塗料とサビ片を大まかに取り、ワイヤーブラシでこすって磨いていきます。





 Youtube動画のコメント欄で貴重なご意見をいただきました。
 ありがとうございます。

 こちらのページもご覧になっていると言うので、こっちでコメントのお返事をさせていただきます。
 コメ主は「モルタルで周囲を囲って、水が入りにくい状態にすれば?」というご意見でした。

 それ、正解です。

 但し、それは完全にサビが除去出来ているという条件が伴います。

 
 建物の鉄筋コンクリート構造などで、コンクリート内部にある鉄筋が腐食してくると、コンクリートが爆裂を起こして剥がれてきます。
 補修は、周囲のコンクリートを削って露筋させ、鉄筋のサビを除去してから錆止めを塗り、モルタルで埋めて水分が入らないように作業します。
 鉄筋の腐食が進んでいて強度低下が認められるなら、新しい鉄筋を溶接して添えて強度を補います。

 仕事で管理している建物も築40年。
 大規模修繕では上のような作業を行って建物の寿命を延ばします。

 で、この別荘のこの鉄骨も同様の工程で補修すれば良いのですが・・・。



 写真で見えている鉄の部分は表面。
 この鉄板の裏側、つまりコンクリ土台との接点面はもっとサビているはず。
 そのサビを放置してモルタルで囲うと、内部で蒸れてしまう可能性が出てきます。
 サビの侵食が一段と早まり、更に気が付かないという深刻な状態になりかねないのです。


 この鉄骨基礎を完全に修理するには、

 鉄骨をジャッキアップして保持 → サビた部分の鉄部を切断除去 → 新しい鉄板を挿入・溶接
 ボルトも新しい物を埋め直し。

 もしくは、サビの影響の出てない部分で鉄骨を切断 → 土台のコンクリをかさ増して上げる → その地点で鉄板を挿入溶接してボルト止め
 *はすかいの筋交いも移設

 どちらかが一番確実な補修方法となるでしょう。
 腐食した柱の補修で、腐った部分を切って、新しい木材を継ぐという方法をイメージしていただければわかりやすいです。





 一番下の鉄骨が最もひどい。


 コンクリ土台も形成されてから40年は経過しています。
 耐候性のコンクリを使用しているようで、一見すると強度は保たれているようですが、中性化はかなり進んでいるはず。
 鉄骨の修理をするなら同時にコンクリ土台の再形成も行って、基礎をやり直した方が良い・・・・のですけど。

 この母屋にそれほどのお金をかける価値があるかどうかという問題。
 今すぐやらないと崩壊するよと言われたらやろうかと思うのですが、私があと10年若かったらやるかもしれませんね。

 大きい地震が来て母屋が傾いたら・・・どうしよう?(×_×;)


 せっかくありがたいコメントをいただいたのに反論を伸べているようで非常に申し訳ありません。m(_ _)m
 貴重なご意見なので特に取り上げさせていただきました。
 あしからず。 




 サビ鉄用ペンキを吹き付けて完了。
 サビ取りがきちんと出来ていないので数年で塗装は剥がれてきます。



 ちょっと脱線しますが、
 コンクリの補修は「再アルカリ化」という技術が研究され進んできています。
 近い将来は中性化したコンクリを壊さなくても延命できる工法が普及してくるかも。

 中性化して表面がポロポロと崩れ始めているコンクリや、亀裂の入ったモルタル表面などには、「アクリルエマルジョン樹脂」の溶剤も販売されています。(amazonなどで入手できる)
 崩壊や亀裂の隙間に浸透して固まり、崩壊を防ぎます。
 コンクリの表面などに塗ると保護膜ともなります。 

 実際に現場で使用して、その効果は実証済み。
 専門的な事柄になるのでこれぐらいにしておきます。





 鉄骨3箇所やって時間切れ。
 この時期は夕方がやってくるのが早い。
 すぐに見えなくなってくる。

 ここまでの動画:*動画の内容は記事とは少し異なります。




 作業していると疲れが来るのが早くなってきた。
 運動不足じゃない。 年齢のせいだな。
 やだなあ。





 次回はもう年の瀬だよ。(>ω<)
 今年は何かと忙しくて更新が滞りがち。

 年内はこんな状態が続くだろうな~。
 しゃあねえなあ。



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