高圧洗浄機(ボッシュ UA125)
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今回紹介する高圧洗浄機は山小屋で用いている物ではありません。
仕事上どうしても必要になったため、業務で使い始めた製品の使用レポートです。
鉄筋コンクリート造りの建物の外壁、内壁の各所で汚れがひどくなってきたのと、塗装面の劣化が始まったため高圧洗浄機を使ってきれいにしようと新たに購入しました。
建設・リフォーム現場で用いる高圧洗浄機と言えば、本来ならばエンジン駆動タイプの高出力の洗浄機を使うのですが、安くても1台数十万円はします。
私が日常で清掃用途に使用するにはあまりにも高価すぎるし、出力が強すぎて健全な塗装面まで剥離してしまう可能性があるので、一般に安価に入手出来る家庭用にしました。
家庭用高圧洗浄機の代表的なメーカーと言えば「
ケルヒャー」。
山小屋ではケルヒャーの最低ランクモデルを使用していますので、その特徴は僅かながらわかっています。
同じメーカーの製品を買ったのでは面白くない!f(^ー^;
と言うか、一昨年前にボッシュが高圧洗浄機を新たに発売していて、他メーカーよりコストパフォーマンスに優れていることに目を付けていたので使ってみたいと思っていました。
2017年10月に新たにミドルクラスの上位機種が売り出され、タイミング良く購入にこぎつけました。
BOSCH UA125
SPEC:
最大許容圧力 12MPa
電源
100V(50-60Hz)
消費電力 1,500W
流量 390L/h(1分間6L)
最高水温 40℃
質量
6.8kg(本体のみ)
電源コード 5m
付属品:3in1ノズル、90度変換ノズル、フォームノズル、高圧ホース(6m)、水道ホース(3m)
定価:メーカー希望小売価格\30,000円 (ネット実売価格:21,000~25,000円前後、税込み)
カタログデータだけで言えば、同一価格帯のモデルの中ではTOPクラスの性能を持っています。
ケルヒャーK5シリーズとほぼ同等の性能で価格は安い。
作動音はちょっとうるさめ70db。
連続作動時間は1時間です。
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特徴はなんと言ってもアクセサリー類を収納して一体で持ち運び出来ること。
高圧ホースはここに。
電源ケーブルは裏側。
ボディの右側にスプレーガン。
左側にはガンの先端のランスとフォームノズル
(洗剤を入れて使用するノズル)。
各種ノズル類とホースアタッチメントを入れる場所がなかったので、100均で買った袋に入れてぶら下げてます。
ハンドルは伸縮するよう裏側にネジがあります。
ハンドルは倒すとコンパクトになります。
ケルヒャーなどはアタッチメントの収納が出来なくて、持ち運びに少々不便なので、ボッシュのこの仕組みは大いに助かります。
但し、デメリットもありますがそれは後述します。
動画を作成しましたのでご覧ください。
さて、肝心の実際に使用した時の性能ですが、 従来の家庭用高圧洗浄機と何ら変わりはありません。(^◇^;)
そりゃそうです。
僅か数万円の洗浄機が数十万円もするエンジンタイプの業務用洗浄機の性能を持つわけではありません。
業務用洗浄機でも取れる汚れは取れるし、取れない汚れは取れません。
業務用と家庭用とでは何が違うのか?と問われれば、一番大きな違いは
パーツの耐久性。
業務用ですと、毎日のように数時間連続してぶっ続けで作業を行います。
家庭用ですとたまの休日にお父さんが家の玄関を掃除するぐらい。
コストダウンのために電源部や駆動部のパーツは出来るだけ安価な部品が使われています。
次に、
放出する水量が異なります。
圧力ばかり目に行きますが、大量の水を一気に噴射する方が洗浄力は強いです。
排水管洗浄などは、高圧より水の流量の方が重要です。
とは言え、高価な業務用洗浄機はおいそれと買えないですよね。
家庭での利用ならば安価な製品でも充分かと思います。
実際にこのUA125を使用してみてわかったメリットとデメリットを記述します。
メリット
・コンパクト、軽量
他社の同等モデルと比較してもらえばわかるのですが、重量が6.8kと軽量です。
ケルヒャーのK3で10kgオーバーです。
アクセサリー類を収納出来る場所が確保されてあり、ハンドルを折りたたむことが出来るので収納時に便利。
ハンドルを折りたたんだコンパクト時
・標準装備のノズルが良い 他社製ですとノズルはランス(トリガーガンの先端に付くパイプ部)一体型で、ランスごとに交換しなければいけなくて、用途別に何本も用意しなければいけなかったのだが、ボッシュは先端のノズルだけの交換で済むようにしたため、収納がコンパクトになっています。
90度ノズル(左)と3in1ノズル(右)
特に1つのノズルで3種類の噴射が出来る「3in1ノズル」は、ノズルを交換することも必要無くワンタッチで噴射方法を変えられるので非常に便利です。
3in1ノズル
デメリット
・うるさい ケルヒャーのサイレントモデルと比較するのは可哀想なのですが結構うるさいです。
作動中は周囲の音が聞こえなくなるぐらいですから、住宅密集地では時と場合により苦情が来そう。(>ω<)
・高圧ホースが固い
これまたケルヒャーとの比較なんですが、高圧ホースがかなり固めです。
一番の難点が、ホースを片付ける時。
ホース収納枠に収めるには直径約20センチぐらいの輪っかにしなければならず、6mもある固いホースを巻いていくのにかなり力が必要。
巻き終わる頃には、ホースをまとめて持っている方の手の握力を使い果たしてしまいます。(;´Д`)
おまけに、ホース利用時に巻き癖が残っていて、伸ばすごとに巻き癖を取りながら移動していかなければいけない。
電気ケーブルが絡むと非常に厄介。
高圧ホースと電気ケーブルでごちゃごちゃ。
これに給水ホースが加わると更に厄介。 ホースと電源が絡んでどれだけの作業時間を無駄にしたか!(`△´+)
ホース収納部分から取り外すと、巻き癖が付いたまま持ち上がる。
強引に伸ばそうとしたら途中で折れて、折り目が付いてしまう。
↑ちなみに、この写真はホースが空中に浮いています。
ボッシュ社の本国であるドイツでは、高圧ホースの収納に工夫を加えたモデルがあって、リール巻き取りのモデルが出ています。
UA150、UA160、AQT45-14X、という型番。
本国で定価で399ユーロから。 日本で売ったらお値段高くてちょっと手が出ない。
そのうち発売されるでしょう。
この巻き取りリールのモデルはケルヒャー、日本ではマキタと日立が同様のモデルを売っています。
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・アクセサリー類が圧倒的に少ない
後発メーカーだから仕方がないのですが、オプションのアクセサリー類が圧倒的に少ないです。
本国ドイツのページにはたくさんのオプション品が載っていますが、ケルヒャーなどと比べるとぜんぜん少ないです。
参考:ドイツのボッシュの高圧洗浄機のページ
https://www.bosch-do-it.com/at/de/heimwerker/werkzeuge/hochdruckreiniger-2490108.jsp
で、ボッシュ社の苦肉の策がこれ↓。
ボッシュ 高圧洗浄機用変換アダプター!!
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ボッシュのトリガーガンにケルヒャー社製のランスを装着出来るというオプションパーツ。f(^ー^;
*ケルヒャー社の洗浄機のアクセサリーの一部製品は装着出来ないようなので、事前に要確認。
今度買って試してみよう。(^○^)
総評
実際に使用した感想ですが、上記に挙げたデメリットを除くと、特に問題は感じませんでした。
放水量は充分で不足を感じず、洗浄力もこの価格帯だからこんなもんだろうという感想です。
ただ、全体がプラ製で乱暴な使い方をすれば早い機会に壊れるだろうなと思います。
製品の耐久性はこれから実証していきます。
値段対効果で言うと充分満足の出来る製品かと思います。
購入資金に余裕があるなら、高い洗浄力を持つケルヒャーの上位機種か業務用を選択を視野に入れた方が良いかも。
または、近い将来に日本未発売のボッシュの上位機種が発売されるかもしれません。

↑こういう汚れた場所を、↓真水で洗浄したらこれぐらいになりました。

壁面に残っている縦線の雨ジミを除去するならば、洗剤混ぜなければいけないと思います。
塗膜を剥がさないと取れないかも。
追記:
洗浄機ホースの巻き癖について、こんな動画見つけました。
ホースだけでなく電源のロングケーブルにも使えそうです。
今度試してみます。
「ホースのねじれない巻き方『8の字巻き』の方法」
https://www.youtube.com/watch?v=2Yd0fmftQ1g