プランジ丸鋸(TRITON) 入手&試用編
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遂に手を出した! 禁断の丸ノコ!!!
丸鋸は電動工具での事故率が群を抜いて高い工具です。
パワーが有るため動いている刃先が少しでも体に触れれば即大怪我に繋がります。
慣れによる油断と不注意、間違った使用方法が原因。
職人さんの世界に足を突っ込んだこともなく、誰かの下で修行を積んだこともないド素人の私にとっては危険極まるもので敢えて避けていました。
DIYでのリフォーム作業の難易度がどんどん上がってきて使用せざるを得ない状況に陥ってきて、とうとう丸鋸を購入することになりました。
丸鋸が必要なほど難易度が上がった作業というのは、既存の床板のめくり&くり抜き作業。
今まで排水管の破損など小さな範囲のくり抜きは何度もこなしてきました。
床下下部に配管類があるとジグソーのような刃先の長い切断工具は使用できません。
マルチツールと手ノコで時間をかけて切ってきました。
場合によっては開口に2時間ぐらいかかることもあってけっこう面倒くさい作業。
今回行う作業は一部屋の床板全部の開口!
マルチツールや手ノコなんぞでちまちまやっていたら何日あっても片付きません。
*床板を固定している釘を全部抜けば丸鋸なんか使わなくても簡単に外れるだろうと思われるでしょうが、今回はそれだけでは済まない作業です。詳細は後述。
年を取ってきて疲労がなかなか抜けなくなってきて、動作も鈍くなり、力も弱くなってきました。
ただ単に、
楽がしたい!!
という一念。
従来の丸鋸を使用したくり抜きカットは、丸鋸の安全カバーを上げておいて切り込みます。
キックバックが起こる確率が極めて高いです。
危険な作業なので安全講習会等では絶対にやってはいけない行為の一つとされています。
大工さんは仕事の効率上仕方なく行っています。
丸鋸の扱いによっぽど馴れていないと事故に繋がります。
「やっぱり怖いしな~。」「怪我したらシャレにならないし。」
丸鋸が欲しいと思いつつもリスクの高さが壁になって購入を戸惑っていました。
くり抜きカットで検索していたら見つけたのが
『プランジ丸鋸』。
プランジカットはくり抜きカットの意味。
より安全にくり抜きカットが出来るように配慮された丸鋸。
最初に見つけたのはマキタ製でした。
https://www.makita.co.jp/product/musenrendou_series/sp601dz/sp601dz.html
バッテリー駆動式の丸鋸。
刃が本体に収納されていて使用時のみ下ろす。
材料から離れれば刃は本体内部へと戻る。
「これはより安全だ! いったい幾らするんだろう?」
ショッピングサイトで検索しました。
4万円オーバー!! しかもバッテリー別!
ふざけんなよ。バッテリー入れたら6万円ぐらい行っちゃうだろ。
とてもじゃないですがホイホイと買える値段ではありません。
マキタで出ているんだったら他のメーカーでも出ているだろう。
そう考えていろいろ検索を重ねます。
ボッシュ。
ありました。
7万円オーバー!! orz [広告]
楽天でも別売りのバッテリーを入れると9万円コース!(2021年7月現在)
その他に見つけたのが、中国製(いずれもAC100V)。
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これらの中国製品は、刃の規格が日本国内の汎用品と合わない、精度が怪しいということでパス。
もう一つあったのがトライトン。
トライトン?
聞き慣れないメーカーです。
調べてみるとオーストラリアの会社だとか。
後日、他の方に教えていただいたのですが、ドイツで開発されてオーストラリアで製造されている製品だとか。
AC100V電源でマキタやボッシュより安い。
それでもネット上の価格は35,000円ぐらいします。
今の私のお財布事情では容易に手が出るものではありませんでした。
日本てさあ、海外より物が割高に販売されてるんだぜ!
(2024年の今は海外の方が物価高で高い。) 電動工具や家電製品は、日本のメーカーなのに海外の方が割安に販売されていることがあります。
アメリカは電気が200VなのでACタイプは購入できません。
バッテリータイプなら大丈夫じゃないか?
DC12VUSBソケットならいけるんじゃないか?
と、考えてU.S.Amazonのサイトを見てみることにしました。
すると・・・・
あるわあるわ。
プランジカットが可能な丸鋸が幾つも出てきます。
さすがDIY大国のことはあります。
丸鋸も安全面が重視されてプランジ丸鋸が多いのでしょう。
その中でマキタの製品を見つけました。
バッテリー電源ではなくてAC電源。
お値段も3万円少々。(2021年現在)
日本ではこの製品売ってません。
プランジカットが出来る丸鋸は日本国内で販売されているのは4機種しか存在しません。
日本では従来の丸鋸が安くて1万円前後で良い物が揃っています。
プロユースが圧倒的なので、プランジ丸鋸は普及しにくいのでしょうね。
その理由はまた後ほど書きます。
こうしてしばし様子を見ること数ヶ月。
セールの時期がやって来ました!!
表示価格が従来の価格より2割ダウン!
購入しないわけがないでしょう。
ようやっと私の手元にやってきたのです。
トライトン プランジトラックソー
以下、
メーカーホームページより抜粋です。
●定格消費電力:1200W
●回転数:約2,000~5,500min-1
●ノコ刃径:165mm
●ノコ刃穴径:20mm
●傾斜角度:0~48°
●最大切込深さ(90°)ガイドレールあり/なし:54mm/59mm
●最大切込深さ(45°)ガイドレールあり/なし:38mm/42mm
●重量:5.5kg
●フリープランジ、スクライブ、ノコ刃交換モードに切替が簡単。
●スクライブモードでバリを防ぎクリーンな切断が可能。
●高精度の傾斜切断は0~48oに角度を設定可能。
●2つの傾斜角度ロックで安定性が向上し精度の高い切断ができる。
●可変速度制御、ソフトスタート、切断中の速度を維持する電子速度制御機能付き。
●2つの微調整カムが丸ノコとガイドレールのがたつきを抑え正確な切断が可能。
●キックバック防止機能がプランジカット時に丸ノコが加工材から飛び上がるのを防止。
●ガイドレールのロック機能で傾斜切断時に安定する。
●切り込み深さの調整は最大54mmまで可能。
●切断幅インジケーターでノコ刃が加工材に切り込む位置が正確に分かる。
●高効率な集塵機能で一般的な集塵装置を接続でき360°方向の排出が可能。
●ノコ刃交換モードではスイッチが「オフ」にロックされ、取付ボルトがカバー窓の位置まで下がるので、安全簡単にノコ刃の交換ができる。
●プランジロック機能により、使用しない時はノコ刃が出てこない設計。

ノコ刃は径:165mm、穴径:20mmで日本のメーカーの汎用交換刃と同じサイズです。
切断深さは最大54ミリ。
特徴:
・モード切替スイッチで替刃交換、通常使用、スクライブの3つのモードに切り替え。
スクライブモードは、刃が出る深さを2.5ミリに固定して「
けがきカット」が出来る。
・安全ロックボタンはただ上から押さえるのでは動かず、少し前へ押しやるようにしないと押せない。
・スロースタート。
・集塵は約8割ほどの粉塵が排気口から排出されます。
・キックバック防止機能。
メリット
・回転刃が本体の頑丈なアルミフレーム内に納まっており、切断の時だけ押し下げることによって出てきます。
刃が回転していても機械を持ち上げると本体内に戻るので非常な安心感があります。
・キックバック防止機能で、キックバックが起こりそうな切断状況になると瞬時に機械が動作を停止します。
・自立するので刃が他の何かに当たることを気にしなくても良い。
デメリット
・作動音が少しうるさい。
最大回転数では100db前後の音。
・自動ブレーキが備わっておらず、スイッチを離しても停止するまでしばらく空回りしている。
・
超重い!
5.5kgという重量はさすがに重いです。
マキタもボッシュも同様の重量があります。
この重さが日本国内で普及しにくい原因の一つかと思います。
・材料の切断位置が見辛い。
くり抜きカットをする際に、どの位置まで刃が降りてくるのか見えにくいです。
・キックバック防止機能はあっても状況によりキックバックは起きる。
(動画参照)
実際に扱ってみて、回転刃が分厚い金属の本体にあるのは絶大な安心感があります。
ですが、キックバックを起こすと危険なのは変わりありません。
使用上の基本はきっちりと守らないと事故につながるでしょう。
重量があるので真っ直ぐに切っていくのはたいへん。
丸鋸定規は必須。
別売りのガイドレールがあればもっとスムーズな切断が可能になります。
百聞は一見にしかず。
実際の使用の様子をご覧になりたい方は動画をご覧ください。
現在は、機械に慣れることを優先にして扱っています。
次回はガイドレールに使用と、実際の作業現場での利用の状況を記述する予定です。
参考:
*最近、Amazonより楽天のほうが安いなあ。 [広告]
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参考
追記:2024年2月
実際に現場で使用した動画がこちら。