山の古別荘のDIY記

結露について

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*2014年12月4日に掲示板上で紹介した記事を編集し直した物です。


 冬場は室内の温度と外気温との温度差が大きく開く時期です。
 そこで問題になってくるのが”
結露”。

 押し入れの中や、家具の裏側の壁紙などにカビが生える原因の一つがこの結露なんです。
 カビが生えるならまだしも、サッシや窓ガラスから垂れた水分が壁材や床材に浸透して素材自体を傷めてしまい、木材を腐らせてしまう原因となります。
 石膏ボードなんかは濡れるとぐずぐずになってしまいます。


 結露が発生するのは主に室内の水蒸気です。
 機密性の高い現代建築は、室内に生じた水蒸気を室外へ排除しにくくできています。
 一戸建て住宅よりマンションなどの建物の方が結露は生じやすいです。
 
(特に女性のお住まいは、寒がり屋さんが多いので顕著)

 結露がひどいからと言ってしじゅうこまめにあちこち拭き回るわけにはいきません。
 工夫することで結露を防ぐことが出来ます。


 1.水蒸気の発生源として多いのがキッチンとお風呂なんですね。
 キッチンで煮炊き物をする時、お風呂につかった後は換気扇を回して余分な水蒸気を排出するように心がけます。
 浴室などのサニタリールームとリビングとの間の扉やカーテンを閉めるようにして、水蒸気を他のエリアに流入させないように工夫をします。


 2.窓ガラスに結露が生じてきた時は、エアコンの除湿機能を使って湿度を下げます。
 ガスストーブ、石油ストーブは燃焼することで空気を乾燥させると思いがちです。
 が、実は燃焼の際に大量の水蒸気を発生させます。
 本州の暖房に使用される一般的な単独機器の石油ストーブやガスストーブは「開放型暖房機」と呼ばれています。
 石油燃料を燃焼させた熱を室内に広げると共に、燃焼の際の排気も室内に排出します。
 この排気に水蒸気が含まれているのです。
 
石油燃料を燃やせばそれとほぼ同等量の水蒸気が放出されていると言われています。

 暖房が付いていて室温が高い間は、水蒸気が水滴になる温度
(露点温度と呼びます)も高いのですが、就寝などで室温が下がってくると露点温度も下がってきますので水蒸気が含みきれなくなり結露の発生源となります。
 日々の水分の付着の繰り返しでカビが発生しやすくなります。
 数時間おきの換気の際に、一度エアコンの除湿機能や除湿器を使ってやって、室内の湿度を下げるようにします。


 
ストーブの上でお湯を沸かすと、よりいっそう水蒸気を空気中に含ませていることになります。(^◇^;)


 3.別荘の湿度対策と同じで、室内の空気を循環させてやります。
 天井にシーリングファンなんかが付いているといいのですがそうもいかないので、
 時々扇風機で室内の空気を循環させます。
 家具と壁の隙間、押し入れやクローゼットの中に入り込んだ湿気を滞留させないように工夫します。


 4.窓に水滴が付きにくいようにします。
 窓を家庭用(マイペットとかガラスクルーとか、食器用でも可)洗剤を濡らした雑巾に吹きかけます。
 そのままガラスを拭いて洗剤成分がガラスに残るようにします。
 乾燥したらカラ拭きするだけ。
 洗剤に含まれた界面活性剤が水滴を付きにくくします。


 空気中の水蒸気は、石油燃料を利用した暖房器具からの排出ガスや、料理の煮たき物からの湯気が主要な原因です。
 結露対策はとにかく『
室内の水蒸気量を調節する』ということに尽きます。



 余談ですが、

 天井などに付いている自動火災報知器。
 マンションなどの一般家庭の室内には「熱感知機」と言う物が付いているのですが、これが作動する温度は約75度前後。
 古くなってくると内部の仕組みが敏感になってきて、外気温と室内気温の温度差が大きくかけ離れた時に作動するようになってきます。
 そのために職業柄、冬場は誤作動でよく走り回されます。(;´Д`)



 たいてい女性の部屋で、入室すると暖房のかけ過ぎでムンムン!
 室温は軽く30度オーバー。
 天井裏と室内の温度に激しい温度差が出来てしまって誤作動起こすんです。
 特に換気扇配管の近くに設置してある感知器が作動することが多いです。
 そう言う部屋にかぎって結露も激しいです。

 省エネも叫ばれていますので、暖房のかけ過ぎにはご注意を。


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