山の古別荘のDIY記

カビ退治

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*2016年3月30日に掲示板上で紹介した記事を編集し直した物です。


今回、取り上げるのはマンション室内のカビ。

管理する物件の1室が空きまして、必ず毎回原状回復を施してきれいにします。
この時にこういったカビなども退治しておきます。





 この部屋のカビは結露が主因ではなくて、サッシの隙間から吹き込んだ雨によって壁材に湿気が含んだため発生した物。

 本来ならば住人さんに、管理義務違反、(民法では借りた人は室内を健全な状態に保つ義務がある)、として補修費用を請求出来るのですが、この程度の破損や汚損で修繕費用を取ったことは一度もありません。
 そのために入室時に礼金として高額なお金をいただいている。


 ちょっと話が脱線しますが、
 
「礼金」という言葉は不動産の商習慣用語ですが変ですよね。

 
なぜお客様がお礼をしなきゃいけないんだ?って思うでしょう。


 私はこの文句は嫌いです。

 私の所では、入居中に発生する様々な事例に対して、ある程度の補修費用として最初にいただくお金と理解してもらっています。

 ですから、自然消耗も含んで、網戸を破いたとか窓ガラスを割ったとか、畳やカーペットとかを汚して交換したいとか、子供が壁一面イタズラ書きをしたとか、パイプを詰まらせて大がかりな工事をしたとか、それでもお金を請求しません。
 明らかに故意で悪質な破損を除いては、家賃以外のお金をいただくことはなく、全て無償で修繕を行います。

 同業者や不動産屋さんからは「甘い!」と言われますが、敷金・礼金を取っておいて更に自然消耗や軽度の破損まで請求するような悪質大家になりたくはありません。

 
その代わり、家賃滞納や悪意の破損に対しての追い込みは、徹底的だぜ。(丶`∀´)ウェーハッハッハ!


 話が大きく脱線しました。(;^_^A

 このカビを除去します。




 今まではこういうカビに対しては業務用の塩素系薬剤を用いていました。
 ところが、化学薬品というのは散布したときはきれいになっていいのですが、必ず再発しちゃうんですよね。
 壁のコンクリや木部に染みこんだ薬剤が、時間の経過と共に蒸散・揮発して効果が無くなってしまうからだと思います。
 どこかに潜んでいたカビの胞子が結露や雨水によって目覚め、再び壁の中で浸食を開始していきます。

 で、今回実験してみるのは例の「ホウ酸塩」。





 ホウ酸塩粉末を山の家に殆ど持って行っちゃっているものですから在庫があまり無い。
 有る分をかき集めて今回作ったのは約1%のホウ酸塩水。
 ちょっと薄いので複数回に渡って噴霧し、十分に浸透させるつもりです。

 畳を持ち上げて、壁の木部・石膏ボードと下地のコンクリート、サッシの桟にも吹きかけておきます。







 先週末に第1回目を行って、週明けまで乾燥を待ってまた噴霧。


 この時気付いたのですが、サッシの木枠の状態。


 3/25噴霧前


 3/28噴霧前


 微妙に黒ずみが薄れたような気が・・・・(*。*)?

 光線の加減かなあ。


 黒いカビの胞子を拭き取ってから2回目の散布をしました。

 ホウ酸塩には漂白効果はありませんし、洗浄効果もありません。
 だから、壁や木枠の汚れや黒ずみが消えることは無いはず。
 木枠の色が白っぽくなったのはカビの胞子が水に洗い流されただけでしょう。


 少しきれいになった。





 今回の実験の目的は、カビを再発させないこと。

 この部屋の内装は、幅木が腐ってボロボロなので交換。
 畳を取り払って根太を組みコンパネを敷きクッションフロアを敷いて洋室化します。(プロの職人さんに依頼します。)

 洋室化すると畳をめくって床面を見るみたいなことは二度と出来なくなるので、カビは繁殖させたくない。
 カビの胞子を全て死滅させるなんて不可能だから、極力カビが生えなくなる(生えてもすぐ死ぬ)ようにするのです。

 結露発生時に湿気を一番保ってしまう場所、窓際の壁とコンクリートに重点的に薬剤を散布しておきます。



 この実験の結果が出てくるのは次の住人さんが入居して退室するまで。
 早くて2年後。
 普通なら5年後か10年後か・・・・

 気の長い話です。(;´Д`)ノ






 その後、木枠とカビの汚れをもう少し落としておこうかなと作業にかかりました。




 木枠の汚れがひどすぎるので、この機会に様々な洗剤を試してみます。
 アルカリの水の激落ちくん、塩素系のキッチンドメスト、重曹クリーナー、なんかを持ってきて場所ごとに散布して汚れの落ち方を見てみます。

 プロならこういう木部の漂白は専用の漂白剤を使うのですが、成分があまりにも危険なので、私のようなド素人は扱いきれません。
 成分がホルムアルデヒドとかフッ化水素とか、触るだけで大火傷を負うような物。
 こういう物はDIYとして紹介するアイテムにならないので、一般家庭で入手出来る物の中でもっとも効果的な物を見つけ、効率の良い方法をも求めていきます。

 しかし・・・

 あまりにも汚れがひどいので、どれもこれも大差がない。Σ(゜д゜;)




 洗剤類を垂らしたままにして漬け置き状態にしておいて、壁の方をやってみます。
 スプレーでシュッシュッと洗剤をふりかけ、ウエスで拭き取ってみます。


 
ぼこっ!!



 (〇o〇;)





 
やっちまったぁ~!!∑(´□`;)


 先日からのホウ酸塩噴霧と今回の洗剤噴霧で水分含んで弱くなっていたんでしょうね。
 石膏ボードをぶち抜いてしまいました。ヽ(TдT)ノアーウ… 

 職人さんの手間を増やすことになってしまった。

 それにしても、この場所、きちんとセメントが入ってませんね。

 
手抜きされてる。。。。o(≧◇≦*)o


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