山の古別荘のDIY記

排水詰まり、意外な原因

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*2017年8月に掲示板上で紹介した記事を編集し直した物です。

 管理している建物に入っている店舗さんの排水菅が詰まるという出来事が起きました。
 ちょろちょろとある一定の水が流れるので、あふれ出してしまうまではいきませんが、トイレが使えない。
 厨房の排水が逆流して別の排水会所へ流れるので業務には支障は出なかったのですが、悪臭がどうしても漂うという状態でした。
 店舗さんの依頼で高圧洗浄の業者を呼ぶことにし、先週末のお店の休業日に貫通作業を行いました。

 屋外排水会所から高圧ホースを突っ込み洗浄開始です。

 何が流れてくるかな?
 割り箸かな?
 それともトイレットペーパーの芯かな?

 と、排水会所を見ていると、流れてきたのは雑巾のような布地のようなもの。
 しかも、固まりになって大量!


 
「こりゃ何ですか?」
 と業者さんに問うと。
 「これはトイレクイックル、流せるペーパーですよ。」
 とのお返事。(゚Д゚;)・・

 「そんな物詰まるんですか!?」


 意外な物が出てきたのでビックリな私。
 ペーパー類の次は異臭と共に排水菅に詰まっていた汚物類がどんどん流れ出していきます。

 
「このお店のトイレ節水型でしょ。 最近ね、このタイプのトイレでは配管詰まりが頻発してるんです。」
 と業者さんは洗浄ホースを操作しながら教えてくれます。



 このお店は以前、和式トイレでした。
 約3年前に和式から洋式へ改造。
 それと共に節水タンク型の新式トイレに変更していました。

 業者さん曰く。
 ・和式の時は水量が豊富だったので一気に流れていたんだと思います。
 ・節水型にしたために流量が足らず、配管の途中で残るようになったのでしょう。
 ・流せるシートは下水管に流しても問題無いと言うだけで、トイレットペーパーのように溶けることはありません。
 ・配管の中に溜まったヘドロに引っかかって、乾燥したら固まってしまい次へ次へと引っかかっていったのでしょう。
 ・一般家庭ではトイレから下水管への距離が短いため、引っかかる余地もなく流れていくけど、この店舗のようにトイレから下水まで距離があるとどうしても途中で水の勢いが無くなります。
 ・一般家庭の排水でも、カーブやジョイント箇所が多かったりすると同じ事が起こりやすくなります。




 最近、家庭で多いのは、トイレタンクにペットボトルを沈めて水を節約している方
 幾つも沈めていて、水量が足りなすぎて配管詰まりが起きてしまうケースが増えているとのこと。
 更に節水型タンクにもペットボトルを沈めるようなケースでは、トイレットペーパーでさえ詰まりの原因になるとか。

 
「わしらは儲かるけどな。(^○^)」
 と笑いながら業者さん語ってくれました。

 流せるシートは便利ですけど、使い所を間違えるとこんなことになっちゃうんですね~。
 勉強になりました。



 で、高圧洗浄の業者さんが最近一番ビックリした配管詰まりは、『粉末洗剤』の固まりだそうで。
 とある家庭に呼ばれて行ったら、配管の奥がカチコチでなかなか通らない。
 配管潰れているのか?と思うがそんな様子もなく、あぶくだけがわんさと出てくるので不思議だなと作業していたら、オレンジ大の固まりになった白いボールの様な物が幾つも出てきた。
 よーく見てみると粉末洗剤が一度溶けて再度固まった物とわかった。

 「粉末洗剤はね、もう一度固まると石みたいに固いんよ。」

 その家の奥さんはかなりの年配でちょっと潔癖症。
 一回の洗濯をする時に粉末洗剤を箱の1/3ぐらい使っていたとか。(;゚◇゚) 
 非常にレアなケースですが、認知症気味のご老人のいる家庭は要注意ですよ。

 市販の洗濯用洗剤をたくさん使うとより汚れがよく落ちるだろうと勘違いして大量に使用する方がおられます。
 結局水に溶けきれず、洗濯槽や配管にこびりついちゃいます。
 我が家の洗濯機の洗濯槽も粉がこびりついています。(;^_^A



 家庭用高圧洗浄機と、アタッチメントの高圧洗浄ホースを買ってきて自分でやろうかと思ったと言ったら。

 
「あかん、あかん。 あれとこの洗浄機とは仕組みがぜんぜん違う。」

 とのお返事。


 家庭用の高圧洗浄機で使う水は水道上水管の流量を活用します。

 業務用の高圧洗浄機は、一度タンクに水を貯めて一気に噴出させて汚泥を破壊しながら作業する。
 圧力も使用水量も全く異なるそうです。

 一般家庭の排水菅の壁にこびりついた汚泥を取る程度なら100vの家庭用で充分だけど、排水菅詰まりを起こしているような状態の配管ではちょっと無理とか。
 特にビルなどに使われている太い配管での詰まりだと圧倒的に役不足だそうです。

 それと、使用するホースも全く違う物です。
 「ステンレスワイヤーブレード洗管ホース」
 って言うんですね。


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 下水と共に上水も使用水量が少ないと配管内部が汚れていきます。
 上水もある一定量の水を通水しておかないと、赤茶のサビ色の水が出るようになります。
 マンションを事務所に利用している方からクレームが来て、調べてみると一日に使う水の量がポット1杯分だけって言うのがありました。
 1ヶ月の基本料金分(大阪は10立米=約10トン)を流すようにアドバイスすると納得されます。

 
水の流れは配管を洗浄していく役目もあるので、意外と大事なんですよね。



 最近私の業務では、お風呂の排水口の詰まりが頻発しています。
 特に女性の部屋が多くて、原因は洗髪のときのトリートメント。
 網や配管にべっとりとこびりついちゃって、それに髪の毛が絡んで詰まりやすくなります。
 これはこすらないと取れないんですよね。
 「何もしていないのに何で詰まるのよ!」って怒られて説明に苦慮しています。

 
いや、掃除しないあんたが悪いのだろうと・・・・(;´Д`)

 身の回りの用品が次から次へと「ジェルタイプ」の製品が売り出されるようになってから排水詰まりが多くなりました。
 どういう仕組みなのか化学に疎いのでわかんないのですけど、ジェル状の物は回りの物にまとわりつきやすいようです。
 で、乾燥すると更に成分が固着しちゃって層を厚くしていく感じです。
 水の流量に関係なく発生するのでこまめな清掃が必要になりました。

 配管の清掃業者から教えて貰ったのですが、
 最近の市販のパイプクリーナー洗剤が、以前は粉末だったのが現在では殆どがジェルタイプに変わってきました。
 健全な状態の配管には有効ですが、詰まった配管にこれを流すと逆効果の場合があるらしいです。
 またクリーナーを注いだ後の放置時間が長すぎると、詰まった物にと一緒に固まってしまって余計に配管に付着物を増やしてしまうとか。


 我が家の猫トイレの砂はトイレに流せる紙砂タイプ。
 成分はトイレットペーパー同様の再生紙で出来ているのですが、猫のおしっこを吸収するとその部分だけボール状にまとまります。
 紙の中にのりが含まれているんですね。
 これをトイレに流すとやはり配管に付着しやすくなるので、一気に流すよう毎回配慮しています。
 ペットボトルで節水や節水型タンクは使えないかもしれません。

 やはり日頃のこまめな清掃と、適正な方法で使用をしないといけないようです。

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