山の古別荘のDIY記

お風呂リフォーム

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*この記事は2015年5月12日に掲示板上で紹介した記事の転載です。



 今回の話しは『お風呂リフォーム』

 現代の一般家庭のお風呂は殆どがユニットバス形式で作られています。

 浴槽は一昔前のステンレスや木製浴槽などお目にかかることはほぼ無くなりました。
 お金持ちは別 (>ω<)
 殆どが人工大理石やFRP製で作られていますが、高級な物にはホーローも用いられています。

 ユニットバスは洗い場床面と天井素材がFRPなどの樹脂製で、浴室壁面は薄い鋼板で形作られています。



 鋼板と樹脂、鋼板と鋼板の継ぎ目がいわゆる「目地」で、どうしてもカビがはびこりやすい場所として、清潔好きな奥様の頭を悩ませているのは皆様よくご存じと思われます。

 この目地の部分がユニットバスの弱点でして、ここにカビが発生したり、コーキングが経年変化で劣化してきますと、水分が鋼板へと伝わり次第にサビが発生してきます。


最初は表面塗膜が鋼板から浮き上がり、プクプクと気泡の様な物が出来てきます。







 まあ、このようになるまでは20年以上の年月が必要なのですが、機密性の高いマンションとかで女性のお住まいの住宅では換気が悪い場合が多くて、壁の鋼板がひどく腐食してしまうケースもまま見受けられます。







 また、樹脂素材のFRPも劣化が進んで、表面の色がくすんできて細かいクラック(亀裂)が入ってくる様になります。


 下写真の浴室は約30年経過したマンションの一室の物です。







 経年劣化したFRPはそのうち強度低下により割れてしまうこともあります。




 こうなってきて考えるのはお風呂のリフォーム。

 ユニットバス丸ごと交換となると、サイズにもよりますがマンションタイプで60万円~80万円ぐらいはかかります。
 浴槽が浴室扉から入らなくて、回りの構造を壊して搬入・再度作り直しなんて事もあれば、100万円ぐらい軽く飛んでしまいます。



 丸ごと交換なんて非常に不経済なので、ここでお勧めするのは「塗装と補修」によるお風呂リフォーム。

 但し、これは特殊な技術と材料が必要で、職人技でないときれいにはならないです。
 DIYで手軽に出来るという性質の物ではない仕事です。
 自動車の修理などでFRP補修に手慣れた方なら出来るかも。




 どんなことをするかと言うと、

 FRPはガラス繊維とポリエステル樹脂を貼り付けてその上からトップコートで塗装します。

 サビ付いて穴の開いた浴槽壁は、サビ部分を取り除いてサビの進行を止めた後に、薄い鋼板を貼り付け、トップコートで塗装していきます。



 で、どんな具合になるかというと・・・







 これぐらいきれいになります。(*゚∀゚)=3




 上から3枚目の浴室は、↓こんなふうになりました。







 これで予算は20万円~30万円ぐらい。
 (基本変更のないフルリフォームの場合。浴室の大きさ、補修の程度によって値段は増減します。グレードアップして装飾を追加したりするのは別料金。)


 費用は交換の1/3~1/4ぐらい。 施工は2~3日で完了します。
 (しばらくシンナー臭いですが。)


 お風呂が痛んできて困っている方は、一度「浴室リフォーム」「お風呂リフォーム」で検索してみてください。




 長々と説明してきましたが、ここからが今回の記事の本題。ε=(^。^)


 『こういうユニットバスはどれぐらいの寿命があるのか?』


 先日、業者さんに聞いてみました。
 答えは、

 「定期的にこういう塗装の補修を行えば、基本的に半永久に保ちます。 例え、浴槽や洗い場にクラックが入って底が抜けたり割れたりしても、お風呂リフォームで治ります。」

 とのことでした。

 業者さんは更に、

 「FRPの浴槽やユニットが修理できても、内部や裏側にある配管類が腐食したり破損した場合などは、それに伴ってユニットバスを壊して取り出さなければならない場合がある。」

 とも説明してくれました。

 配管類がバスの裏側や点検口から容易に補修できる場合でしたらいいのですが、上下水配管がコンクリートやモルタル壁内・床面に埋設してあったり、バスの裏側を開けるために建物の造作を大きく壊して作り直さなければいけない時などは、ユニットバス全交換の方が費用が安くなるため交換を推奨します。
 コストによりけりとのことでした。


 私の管理する物件でも過去に一度だけ裏側の配管が破裂しまして、亀裂場所がわからず床をめくったり裏側の押し入れの壁を取り壊す事例がありました。
 住人さんが住んでおられる部屋だったのでたいへんでした。

 室内の構造が複雑で費用がかかりすぎるようでしたら、ユニットバスを壊して交換
 することになっていたでしょうね。



 悪質なリフォーム業者に騙されて多額のお金を費やすケースもちょこちょこ聞いたりします。
 こういうリフォーム方法があると覚えておいてください。





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