山の古別荘のDIY記

室内の間仕切り1(ウッド調パネル)

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 昭和の時代に作られた集合住宅や一戸建てはほぼ和風調。
 部屋と部屋の間仕切りは戸ぶすまだし、玄関から覗けば室内が丸見えという造りが殆どでした。





 一昔前の民家ならば、玄関にはついたて、狭い間口ならのれんなどで奥が見えないように目隠し出来る物がありました。
 ところが、それらも和風調で、洋風にアレンジしたいという最近の風潮にはそぐわないアイテムで、変に設置したりするとちぐはぐになったりします。
 最近はおしゃれなパーテーションも売られていますが、安っぽかったり、狭い部屋になると置き場所がじゃまで仕方ないというデメリットが着いて回る物です。

 戸ぶすまなどで2枚の戸で区切られている場合はどちらか片方が残ってしまい、部屋を大きく開放するためには外してしまわないといけません。
 外してしまうと今度は容易に閉じられなくなる。
 外した戸を部屋の壁に立てかけておくのも障害になる。
 そんなお悩みのご家庭もあると思います。





 工務店に依頼したり、大工さんなんかを呼んで扉を付けたり新たなパーテーションを組んだりして造作をいじれば、あっと言う間に数十万円の費用がかかってしまいます。
 そんな予算はなかなか出ないと思います。
 そこで、昔に作られた部屋のパーテーションを、現代風に比較的安価で簡単にDIYでアレンジしちゃおうという試みを紹介します。






 今回はウッド調アコーディオンパネル。


 『それ、アコーディオンカーテンだろ。(`△´+)』

 と、言われそうです。

 はいそうです、アコーディオンカーテンです。
 アコーディオンですが従来のアコーディオンカーテンとはちょっと異なります。

 アコーディオンカーテンと言えば、ビニール製で重くて古くなって汚れてくるとビンボー臭くなって、あまり良いイメージがありません。
 デザインもなんだか昭和調だし・・・ 花柄とか幾何学模様だとか



 別宅の浴室間仕切りもアコーディオンカーテン。


 せっかくインテリアをおしゃれに男前風にしたりアンティークを演出したりしているのに、ビニール素材のパーテーションでは台無し。
 ここはやはり木目とかホワイトウッドを使いたい。

 私もいろいろと探し回って、検討を重ねて選んだのが、『パネルドア』という製品。


 下の写真の部屋は玄関を開ければリビングが丸見えの部屋でした。





 この部屋にパネルドアを付けることで玄関とリビングが別空間になりました。






 パネルドアを開けると玄関が見えます。






 幾つかの部屋で取り付けてみましたので、参考としてご覧ください。




 取り付け前

 


 取り付け後



 玄関側から見るとこんな感じ。





 これは別の部屋。


 他の部屋もあるけどまともな写真が無い!( ´Д⊂ヽ


 この製品はプラ製ですが木目調なのでシックな雰囲気を出しています。
 ビニール製のアコーディオンカーテンとは異なり、折りたたむ時にパタパタと軽い感じの音と共にスムーズに収納され、ビニールの伸縮の反動で戻ってくるようなことがありません。
 ビニール製の製品より重量は軽くDIYで取り付けられます。
 採光窓があるためカーテンの反対側でも光が得られます。*採光窓の無い製品もあります。
 遮温性、遮光性に優れていて質感が良いのでおすすめです。



 但し、デメリットもあります。

 1.間口が狭いと付けられない。

 現代の居室は大きく開放されていますが、以前に作られた居室の、
玄関からリビング、リビングから洗面ルームなどの「間口」はたいてい90センチから1mほどの幅で出来ています。
 アコーディオンカーテンの類は、折りたたんだ際の仕舞い寸法が大きく、厚みが20~30センチほどになります。


 折りたたんだ状態。

 90センチほどの間口に取り付けると、間口の開口部分が70センチ弱ほどになってしまいます。
 玄関からの通路などに取り付けてしまうと大きめの家具、ソファや洗濯機などが室内への出し入れが出来なくなる恐れがあるので、そのような間口への取付はやめておいた方が良いでしょう

 
 2.高さ、大きさに制限がある。 

 一般的な居室の天井は通常約240センチほど。
 最近の造りの高い天井では3mを越えるような高い天井になっています。

 パネルドアの商品案内ページを見るとわかるのですが、出来上がりの規格サイズ品では高さは一番大きな物でも210センチの高さが一般的です。
 パネルドアを自然なパーテーションに見せるために、床からの高さ2センチから3センチほど浮かせて取り付けますが、スライドレールの分を入れても最大2.15mほどの高さしか得られません。
 *注1:セミオーダー品ですと高さ240センチの物が販売されています。
    年々大きくなってきていますので今後はもっと大きな物が販売されるかもしれません。

 *注2:2.4m以上の高さのある完全オーダーメイド品を製作しているメーカーはありますが、価格は数十万円単位になってきます。
    また、大きく重量のある物なので床面のレール施工が必要となってきます。

 
 取付には鴨居がある場所や、予め鴨居のような桟を作ってやらないといけません。
 パネルドアを複数セット取り付けるとなると重量もそこそこありますので、取り付け部分の耐荷重も考慮する必要があります。


 鴨居を付けてからパネルドアを付けた例。
 鴨居の上部が開いてしまう。


 また、幅にも制限があり、広い間口になってくると2セット3セットと数を増やして継いでいくのですが、折りたたんだ時の仕舞い寸法もそれに伴い大きくなっていくので障害となる場合があります。


 3.大きくなってくると高価。

 この製品は定まったサイズの規格品と、それぞれの居室の間取りや間口の幅に合わせて製作されるセミオーダー品とがあります。
 規格サイズ品は価格競争が激しいので比較的安価に入手出来ますが、セミオーダー品となると値段はグンとアップします

 セミオーダーで出来る一番大きなサイズ、高さ240センチ、幅211センチの物になると、1枚のセットで4万円前後ほどになります。
 
 もちろん、大工さんを雇ってドアを新規に取り付けるというような工作に比べれば遙かに安いのですが、少し大きいホームセンターへ行くと規格品のドアパネルが販売されていて、これを買ってきてDIYで取り付けた方が安いんじゃないか?ということにもなりかねません


 既製品のドアやクローゼットパネル。

 世の中にはこのパネルドアを、化粧ベニヤ板から1枚1枚切り出してDIYで作ってしまわれた強者もおられます。f(^ー^;






 製品の特徴はこれぐらいにして、取り付け方の解説をします

 取り付け方はショップさんのページにも詳しく載っていますし、解説書も商品に同梱されてきます。
 ここでは、事前の確認不足で少し失敗した事柄を交えて書いていきます。


 注文したのは部屋の間口に合わせたセミオーダー品。
 段ボールに梱包されて畳まれた状態でやって来ます。





 長くて重いので箱から出すだけでも一仕事。
 内装したての部屋です。
 柱などにぶつけたり、床面にこすりつけて傷を付けないように慎重に取り扱います。

 各パーツを確認した後、取り付け位置の決定を行います。





 ん~・・・、 スイッチがじゃまだなあ。('◇')ゞ



 はっ!!


 このスイッチはもしかして・・・・

 実はこのスイッチは玄関灯の点灯スイッチではなくて、洗面があるサニタリーの照明スイッチ。
 洗面所へ行くたびにわざわざパネルを開閉しないといけなくなる。
 今更、鴨居の位置の変更やスイッチの位置変更なんて出来ない。
 そんなことしたら壁紙補修とかの費用だけで10万円を遙かに超える。


 失敗した・・・・ガクッ!!_| ̄|○


 鴨居を取り付ける位置をもっと細かく大工に指示しておくべきだった。アトノマツリ

 下駄箱があるので、固定面を反対側にするのも変。





 仕方がないのでこの間にパネルを設置して、新規の入居者には事情を説明するしかない。

 パネル1枚の幅が結構あるものですから、取り付け位置も壁際ギリギリ、スイッチ際ギリギリ。






 しゃあねえなあ~。ヽ( ´ー)ノ


 私が住むのではないのでいいか。(*゚∀゚) 

 自分利用だったらパネルドアに改造加えて手が差し込めるようにしちゃいます。


 取り付けを続行します。

 まずは鴨居にレールを取り付けるためビス穴位置決めをします。
 レールにはビスを通す穴が一定の間隔で開けられており、実際に鴨居に沿わせてマーキングを行います。




 レールを取り付ける際は、左右の端は必ず隙間が空くようにしないと
 セミオーダー品を注文する際は必ず寸法をきちんと計り、適合する長さをショップに伝達します。
 規格品の場合、レールが少し長かったら、金鋸などで切断する必要があります。

 マーキングを行ったら必ずドリルで下穴を開けておきます。
 下穴を開けずにネジをねじ込んだ場合に木材などが割れるのを防ぐためです。

 下穴を開けたら、一番最初にレールのセンターをビス留めします。




 ビスは完全に固定してしまわずに少しゆとりを持たせます。

 レールを回転させます。
 



 回転させないと両端がつっかえてパネルが装着出来ません。

 この状態で、パネルを持ち上げレールの溝にパネル上部のガイドローラーを挿入していきます。
 ガイドローラーを順々に装着していき、ビス留めしてある中央位置で吊しておきます。

 注:この作業はたいへん力がいるので、出来るだけ二人以上で行った方がいいです。
   重量のあるパネルドアを浮かせたまま装着していくので、バランスを失うと転倒やケガの元になります。
   また、鴨居やレールの破損につながります。


 レールを回転させ元の位置まで戻し、残りのビスを留めていきます。
 パネルは常に宙に浮いた状態ですので、レールが折れ曲がらないようにパネルをずらしながら行います。




 全てのネジをしっかりと固定したら、一度パネルを開いてみてしっかり止まっているかどうか確認します。






 この部屋のパネルドアは「片開き」仕様にしたので、片方サイドの壁に固定金具を取り付けます。
 片開きの固定パーツはオプション品で販売されています。
 両開きの場合はパネルの左右側面にマグネットが付いています。
 きちんと採寸して等間隔位置でネジで固定します。



 今回のこの製品は3個付いてました。


 片開き用パネル部分を固定金具にはめ込んでいきます。
 パチッパチッとはめ込むだけの金具なのですが、これがとても固い!(;´Д`)ノ

 パネルの溝に金具の端を引っかけ開くようにしながら強引に押し込むのですが、固くてなかなか入りにくいです。







 全部パチッとはめ込んだ時点で、パネル下部に違和感があるのを発見!(゜ロ゜)ギョェ

 幅木の部分に段差があるのを見落としていました。(;´Д`)




 幅木の出っ張りは約1センチ弱。
 パネルを壁面に押しつけても浮いてしまう。
 このままだと次第に固定パネルが外れてきてしまう。

 この部分の切り取り加工をショップではやってくれません。
 仕方がないので一度嵌めた固定パネルを、マイナスドライバーを使ってこじ外します。
 ニッパーを持ってきて、障害になる部分だけを切り取ることにしました。

 パネルはプラ製ですので、下手に割ると亀裂が入って大きく割れてしまう場合があります。
 こういう場合は、本来なら一度全部外し、カッターなどでカットする範囲に少しずつ切り込みを入れていくのですが、非常に面倒くさい。
 宙に浮かせた状態のままで、ニッパーで少しずつ手加減して一気に割れてしまわないよう慎重に「割り」を入れていきます。
 何とか無事にカットし終えました。
 


 大きく割れるのを防ぐため、一気に切ってしまわないよう加減しながら切り込んでいきます。



 片面の固定が済んだらもう片方サイドの壁にマグネット用のプレートを取り付けます。
 パネルのマグネットに、金属プレートを吸い付かせておいて、壁面に付けてからその位置をマーク。
 そして、マーキングした位置にプレートをネジ止めするときれいに取り付けられます。






 完成!!(^○^)





 私は一連の作業を一人で行いましたが、出来れば介助役で二人で行った方がいいかと思います。


 使用工具:ドリルドライバー(ネジ下穴、ネジ装着用)、プラスドライバー、ニッパー、サインペン(マーキング用)、マイナスドライバー(装着した壁固定パネルを外した時に使用)






 このパネルを取り付けるだけで、部屋の雰囲気が驚くほどがらりと変わります。
 パネルの形状、カラーによって全く異なった部屋の雰囲気が演出出来ます。
 費用は少なく、間仕切りを作りたいと言う方にお勧めの製品です。

 製造するメーカーによってパネルの質感が微妙に異なるようです。
 物によっては安っぽく見える物もあるようなので、購入の際は慎重に選択してください。



 最後に、
 賃貸マンションではこういう造作設備を取り付ける時は、壁や柱、鴨居などに穴を開けたりする必要があるため、基本的に禁止されています。
 無断で穴を開けたりした場合は退去時に弁償の対象となります。
 また、取り付けたパネルなどを撤去せず退室すると、撤去処分費として高額な請求が来る場合があります。
 法人や商用の場合は粗大ゴミの処分費用は高いんだよ。


 賃貸物件の場合は必ず管理会社や大家さんの許可を得てから取り付けるようにしてください。




 参考URL

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 オーダー品は便宜上、一番小さいサイズの最低限の値段が表示されてあります。
 実際の購入では、大きさに合わせて段階的に高くなり、オプションパーツが増えれば値段が加算されていきます。
 商品ページには計算方法などが載っていますので、注意して購入に当たって下さい。
 発注時に目安の値段が表示されますが、購入価格が異なってしまう場合もありますのでご注意を。


*文中に紹介している各社の製品はカタログより抜き出した物です。
 全てを使用したわけではありませんので性能や特徴を質問されてもお答えできません。


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