山の古別荘のDIY記

リフォーム現場で使ってみた

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 木材への塗装のために塗料を買うなどして投資した費用は,、これまでで約2万円。
 会社経費からすると2万円はそんな高額ではないけれど。

 私にとって2万円は大金!( ̄∩ ̄


 古くなって黒ずんだ窓枠に色を塗るだけなら市販の安価なペンキでいいんです。
 こんな面倒な塗装方法を実験しなくてもいいんです。
 木工用ペンキならば一缶1000円もしない。
 職人さん雇ったら2万円ではきかないが。


 今回、オイルステインとワックスを用いて塗装してみようと考えついたことには幾つか理由があります。
 自分なりにDIYで実践して、次のシーンに役立ててみようという試みなのです。









 私が業務で管理する物件のマンションは昭和末頃の建築。

 部屋の内装は当時主流だった和室が主体です。
 ところが近年の風潮で和室は極端に嫌われて、賃料を幾ら下げてもお客さんが付かないという事態に陥っています。

 そこで和室から洋室にチェンジする内装を施すのですが、これが実に費用がかかる。(>ω<)
 あまりにも費用がかかりすぎて、せっかく入室者が決まっても現行の賃料体系では費やした分はほぼ回収は出来ない。
 下手をすると赤字の垂れ流しとなります。

 出来るだけ内装費用をかけることなく洋室化することが課題となっているわけです。



 もう一つは単なる洋室化じゃダメなんです。

 基本設計が昭和時代の物ですから、全面改装しない限りどこにでもあるマンションの空き室になっちゃう。
 ブランド物と同じで、特色や個性が無い物は100円ショップで売られている日用雑貨と同じ。
 単価が低いわけです。

 そこで、新しくやってくる住人さんが、自分の好みに合わせた住まい空間を作れるように、基本設備に手を加え、ある程度お膳立てしておこうという試み。
 設備に個性と特色を出して、決まり切った室内装飾じゃない物を提供しよう。
 ワンオフのどこにも無い空間を作ってみよう。

 そうやって部屋の付加価値を高めて収益につなげていく試みなのです。



 なぜこんな事するかと言うと、
 賃貸住宅を借りて住む住人さんは、部屋の基本造作設備に手を加えられないですよね。
 壁紙もチェンジしたいし、デコレートもしてみたい。
 でも殆どの賃貸住宅は、基本的に造作設備の変更は認めないです。
 下手な改造して、出る時に元に戻せなかったら、全額弁償という事態に陥ります。

 んじゃあ、入居者が好みの内装を求めているならば、大家の側である程度作っておいてあげるか、造作の改造に一定の範囲で許可をあげればいいんです。
 入居時に好きな壁紙を選べるサービスを行っている不動産屋さんもあります。

 こういう考え方の一環でして、予め用意しておいてあげるコンセプトの物。


 ただ、個人によりお気に入りの基準が異なります。
 どんな嗜好のお客さんが来るかわからないし、こちらも何をどうすればいいかわからない。
 毎回手探り状態で進めているのも事実です。



 この試みはもう数年前から始めていまして、今まで何室か作っています。

 こんなキッチンにしてみたり、





 こんな下駄箱作ってみたり、






 洗面台もちょっとオシャレに






 これらの部屋に入室されたお客さんは、

 「こんな部屋住みたかった~!!(゚∀゚)」

 と、気に入っていただいている。




 業界自体もこういった特色を出すマンションオーナーさんが増えつつあります。
 こんな物件とか、
 http://www.homes.co.jp/cont/press/rent/rent_00036/

 こういう物件とか、
 http://tokyo-style.cc/DSC05050sc.jpg

 ↑これらはちょっと奇抜すぎるが・・・(汗


 有名なのがシェアハウスでオシャレな物件を展開している「東京コマドリ」さんなんかのお部屋。
 参考画像





 ただ・・・・

 メチャ費用かかるんだよ、これ。(;´Д`)



 デザイナー費用に、いろんな職種の職人さん(ペンキ、壁紙、大工、電気その他etc...)が必要なので、2LDK1室で300万ぐらいかかっちゃう。
 新築ではなく和室から洋室への改造リフォーム時点からこれをやるのは、東京の中心部みたいに高い家賃取れる立地ならいいけど、地方都市ではよっぽど条件が良くないと、かかった経費の回収はほぼ不可能。




 職人さん達使うから高くなるんであって、自分でDIYすればええやん!(゚∀゚)アヒャ♪

 インテリアデザイナーのセンスが自分にあるかどうかは別として・・・Σ(゜д゜;)

 と考え始めたのがそもそもの始まりなのです。







  このページを立ち上げた当初にこう書きました。

 『私にとっては壮大な実験場でもあります。』

 ↑またまたこれだよ。(;・∀・)



 所有する別荘での様々な作業は、本業の管理業務を行う際に様々な応用が効くように、知識と実務を得る実験場なのですよ。実は!
 ホントだよ。 本当なんだよ。信じてくれよ~。(;´Д`)











 本題に入ります。

 まずは基本的な部分から。







 この汚れきった窓枠木部の塗装を行います。

 何度も書きますが、単にきれいにするだけなら、一缶500円ほどの白ペンキを買ってきて塗れば終わりです。
 実際に今まで私はそうしてきました。
 それじゃあ面白くも何ともないっつーんで、ステイン塗装を行います。



 最初に木部の汚れを出来るだけ取ります。
 古びた木材は、雨ジミ、ホコリ、手垢、タバコのヤニなどでかなりひどい汚れになっています。
 これをアルカリ系洗剤を用いて表面の汚れだけでも拭き取ります。

 洗剤は市販のちょっときつめの洗浄剤。







 プロの方はこう言うときにフッ素などの劇薬を用いるのですが、素人が扱うには非常に危険で、物によっては1滴付いただけで全治1ヶ月の大火傷を負うような代物なので、決してお勧めしません。




 少し拭いただけで、こんなに汚れています。






 汚れがウエスにかすかに付くようになるぐらいまできれいにします。

 これがけっこうしんどいです。(;´Д`)ノ


 洗浄剤で木部が湿っていますので、きちんと乾かします。
 夏場なら1日、冬場なら3-4日は放置。



 拭き上げて乾燥させると、あの黒ずんだ木部はこれぐらいきれいになってきます。




 この写真では既に周囲に養生を行っています。



 お次は塗装にはつきものの養生。







 シールテープと養生用ビニールシートを使って壁面と床に塗料が付着するのを防止します。


 塗装作業は、ここまでの仕事が90%を占めると言っても過言ではありません。

 作業の内容によりけりですが、ここら辺で手を抜くと後で問題が出てきたりします。




 木枠に塗る色はポアーステインのオーク。
 汚れて黒ずみのある木材ですから、それを誤魔化すために濃い色を選択するのは基本。

 原液をカップに入れて刷毛で塗っていきます。
 細かいところは、絵筆も使用します。








 丁寧にムラが無いように塗っていきます。

 塗りおえたらそのままステインを乾燥させます。







 乾燥のために1日放置。




 翌日、ウエスで表面を色移りしにくくなるまで拭き上げ、表面保護にブライワックスのクリアを塗って仕上げます。




 木目がしっかりと浮き出てきて、汚れの黒ずみが目立たなくなりました。
 今回はサンドペーパーをかけていませんが、表面が粗かったり、エッジの傷が気になる場合は使用する場合もあるでしょう。









施工前:
















 掲示板で少し紹介したあのカビまみれの汚かった和室です。

 壁紙と下地のボードはやり直し。
 畳は破棄、根太を組んでフローリング柄のクッションフロアを貼り洋室化。
 と、そこまでは私はまだ出来ないので、リフォームの工務店さんにやってもらいます。
 もちろん、カビ再発防止の処置もしております。


 業者さんによるリフォームが完了した後、私が窓枠など細かいところに手を加えていきます。
 カーテンレールなど設備に破損があれば交換していきます。




施工後:

 汚かった和室は完成するとこうなります。



















 完成!!(*゚∀゚)=3


 私の管理物件ではカビがあろうと無かろうと、毎回これぐらいきれいに原状回復します。



 ステイン塗装は、ペンキのように「塗りました~!」感が無くて自然でいいですね。
 様々な箇所で応用が利きそうです。




 次は応用編です。


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