オスモカラーを使ってみる(実践)
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			 オスモカラーを実際の木工素材に使用してみます。
 先日より製作を進めてきた杉の無垢一枚板のテレビ台天板。
			 サンドペーパーの400番まで表面研磨を進めてきて、あとは塗料を塗るだけの状態になりました。
			
 
			 まず、塗りに失敗してもいいように下側になる裏面から塗ります。
			 塗る道具ですが、オスモカラーには専用のハケと広い面を塗るコテバケが販売されています。
			 実物をホムセンで見てきましたが、従来の油性用ハケと違いがよくわかりません。(*。*)ホヨ?
			 コテバケの方は従来私が使用しているスポンジタイプの物とは異なり、ふわふわの羊毛みたいなのが植えられていてとても柔らかい。
			 オスモカラーは水性ではありませんので、石油系に属する洗浄液が必要です。
			 オフィシャルページを見に行くと、
「使用後はオスモの専用洗浄液で毎回洗え」、とのたまう。
 これは非常に不経済。('◇')ゞ
 油性と言っても植物油中心のオイルですが
(石油類は少量含まれている模様)、シンナーやラッカー落としなどを使っても洗えます。
			 但し、シンナー類は匂いはきついし、人体にも地球にも優しくないのであまりやりたくはないです。
 100均で販売されているハケを買ってきて使い捨てにしようか、とも考えたのですが、ウッドデッキの塗装とか大量に塗料を使うならまだしも、少ししか使用しないのに使い捨てというのももったいない。
			 
100均の刷毛は毛がボロボロ抜けるので使いたくない。 まるで私の頭のようだ。p(-x-〃)
			 結局、使い古して毛がダメになってきたハケにウエスを巻き付け、針金で固定した物を作り、ウエスのみ交換していく方法を採りました。 
注:このやり方はメーカーは推奨していません。
			
			 オスモカラーが手に付着しても普通の石けんで洗えば簡単に落ちます。
			
			 オスモカラーが手に付着しても普通の石けんで洗えば簡単に落ちます。 シンナーのように手がガサガサになるようなこともありません。
 油性ペンキなどとは異なります。
			 缶を目一杯シェイクして蓋を開けて、自作ウエス棒に少量だけ付けて板の表面に塗っていきます。
			 オイルは少しとろみがかっているので、一箇所に多く固まって残らないよう、刷毛でどんどん伸ばしていきます。
			
 
			 塗った部分は濡れたように木目がはっきりします。
 木を水で濡らしたときと同じ色になります。
			 出来るだけ薄く薄く、オイルを多く付けた場所はどんどん伸ばしていきます。
 木目に染み込んでいくようにこするように塗っていきます。
			 光の反射を見て、塗りムラがないように塗りおえたら完了。(^◇^)
			
 
			
			 木目というか、木肌の模様がくっきりとなりました。
 全体的に水で濡らしたようになって、僅かな光沢が出ます。
			 
これが3分ツヤって言う光沢か。
			 缶のラベルに書いてあるドイツ語にはこの言葉に該当する表記が見あたらない。 ちなみに私の頭は10分ツヤ。(;´Д`)
			 板の表面のところどころに白い部分があって、塗りムラのようになっています。
			
 
			 木口も白い部分があって塗りムラみたいに見えます。
			
 
			 これ、なぜこうなるのかわかりません。('◇')ゞ
			 塗料は均一になるように塗っていますし、塗っている最中に気付いて塗れていないのかなと、ウエスブラシを何往復もさせても同じ状態でした。
			
 塗装10分ほど放置して、エッジ回りに垂れたオイルがあるといけないので、乾いたウエスで余分な油を拭き取り去りました。
			 乾燥には12時間ほどかかるので、このままそっと翌日まで置いておきます。
			
 翌朝。
 作業部屋に入ります。 
く、くさいっ!(゚Д゚;)・・
			 部屋中が異様な匂いであふれています。
			 ただでさえ前の不良住人によって、カビと猫のおしっこでまだかすかに悪臭が漂う部屋なのに、それに加えてこの匂い。
			 ワトコやブライワックスのようなたまらない刺激臭ではないですが、この中では生活したくない。
			 何かの匂いに似ている・・・何だろう?
 ニベア・・・・ニベアだ!!
			 スキンクリームでおなじみのあのニベアの香りが部屋中に充満しているのです。
			
 これは、一般家庭の部屋では作業出来ないな~。(;´Д`)ノ 
			
 匂いが消えるまでしばらく換気を続けなきゃな。
 ネットで見つけた記事によると、この匂いがかすかになるまで約1週間。
			 完全に消えるまで1ヶ月ぐらいかかるらしいです。
			 部屋の窓を全開して空気を入れ換えます。
 「ど~っれ、オイルは乾いたかな?」
			
 手でそっと板の表面に触れてみます。
			
 ピトッ!!
			 ( °д°)
			 え!? 濡れてる?? 乾いてない?
			 ピトッ!!
			 ( °д°)
			 え!? 濡れてる?? 乾いてない?
			 板の表面はサラサラではなくてしっとりと濡れたような感触。
 ベタベタではないけど半濡れの感じ。
			 嘘だろ?嘘だと言ってくれ!( ´Д⊂ヽ
			 手の平にべたっとあきらかな油分が付着するようなことはないのですが、かすかに油分が移った感触があります。 
うわわああん!オワタよ!オワタよ!! (ノД`)・゚・
			 塗りすぎたんだ、きっとそうだ。
 ここまできて失敗したんだ。
 どうしようこれ?
			 仕事があるので一度事務所に戻ります。
 昼休みにもう一度作業部屋に来ました。
			 そして再び板の表面を手の平で撫でます。
 間違いなくしっとりと濡れた感触があります。 
注:オスモカラーを塗りすぎてベタベタになった場合。
			 #1101 エキストラクリアーまたは刷毛洗い液を布に含ませ(多い目)表面を拭いて、浸透しきれていない塗料を溶かし拭き取ります。
			 その方法で上手くいかない場合はオスモペイントリムーバーで表面に残った余分な塗料を剥離します。
			 剥離後、表面の色が薄くなるのでタッチアップ(同じ塗料を軽く塗る)する必要があります。
			 サンドペーパーで落とし、全て塗りなおしする方法もあります。
 オスモカラーオフィシャルページより。
			 「洗浄液買わなきゃいけないのか・・・、お金無いのに~!(;´Д`)」
			 と、思いながら板の表面を触っていると、あることに気付きました。 
ん?白身の部分はサラサラしてるぞ? 赤身の部分だけしっとり???
			
			 
			 オイルは均一に塗っています。
 大量に塗った覚えもありませんし、オイルだまりを作ってしまった覚えもありません。 
第一、白身の部分だけ薄く、赤身の部分だけ多めに分厚く塗るなんて器用な真似は出来るわけない!
			 しかも赤身の部分だけが端から端までしっとりというのもおかしい。
 念のため乾いたウエスで表面を拭いてみます。
 布に油分が付着したり、板の表面にホコリが張り付いたりするようなことはありません。
 しかし、濡れた感じは拭えません。
			 オイルの表面層はきちんと乾いているようです。 
もしかして・・・・。
			 念のため、夕方まで何もせず置いてみることにしました。
			 そして夕方にもう一度触ってみると、赤身の部分でも明らかにしっとり度合いの異なる部分が出来ていることに気付きました。
			
			
 これ、木の部分によって、オイルの乾燥度合いが異なる場所があるんじゃないか?
			 これ、木の部分によって、オイルの乾燥度合いが異なる場所があるんじゃないか?
			 赤身の部分は身が詰まって目が細かい。
 白身の部分は導管が荒くて通気しやすい。 
つまり、オイルが空気に触れるスピードが異なるから乾燥のペースに差があるのかもしれない。
			 オスモカラーは空気に触れることによって乾燥・硬化します。
 空気に触れる面が大きいほど早く乾くわけです。
			
 それだったら、時間をかければきちんと乾くはず。
			
			 翌日、裏面はまだしっとり感は残っていますが、理由がわかってきたので、板をひっくり返して表面の塗装を開始しました。
			 今日の天気は晴れ、気温は25度前後です。
			
 
			 今回は塗装が終わった後に、10分~15分ぐらいオイルを浸透させ、その後乾いたウエスで全体をまんべんなく拭き取りました。
			 余分な油を完全に拭い去り、またオイルのムラを無くすためです。
 翌日、乾いた板を触ってみます。
			
			
 
			 やはり、白身の部分はサラサラ、赤身の部分はしっとりでした。 
耳の部分なんて完璧にサラッサラでさあ。 結局、休日を挟んで4日目にようやく大部分がサラサラになってきました。
			 樹種や木の状態、湿度や気温によって乾燥のスピードに大きな幅があるようです。 
芯の硬いケヤキの赤身とか、ウオールナットとかだったらもっと乾燥時間が必要かもしれません。
			 結論を言うと、
			 最初の裏面は塗りすぎかも。 ヽ(TдT)ノアーウ… 
			
 薄く塗ったつもりでもどうしても多くなってしまったらしく、もっと薄く塗り伸ばせばこんなことにならないはず・・・・
			 と、言いたいところですが、白身は普通に、赤身は薄く、木目の部分は特に薄くなんて塗り方出来るわけないっしょ。∑(´□`;) 
 付けるオイルの加減がまだわかりません。
 何度か経験を重ねていかないとダメですね。
			
 上に書いた塗りムラのような形跡の件ですが、
			
 塗装から1日後
			 塗装から1日後
			 推測するに、木材内分に水分が残っていたのではないかと思うのです。
			 サンダーがけをした後に必ず濡れ雑巾で木粉を拭き取っていました。
			 塗装の前後は雨天でしたし、乾燥がしっかりと出来ていない状態でオイルを塗ったからこうなったようなのです。
			 あくまで推測なので、機会があればまた何かで試してみたいと思います。
			
 最初の塗装から6日後。 2度塗りしましたが変化無し。
			 最初の塗装から6日後。 2度塗りしましたが変化無し。
			 時間をおいても殆ど変わりません。
			 瞬間接着剤や木工ボンドの跡はしっかりと残って消えませんでした。
			 瞬間接着剤や木工ボンドの跡はしっかりと残って消えませんでした。
			
			 これまでの結果でわかったオスモカラー、ノーマルクリアの扱い方を箇条書きします。
			 1.木材を充分に乾燥させてから塗る。 湿度の高い雨天は避けた方が良いかも。
			 2.塗料は少しずつ出来るだけ薄く、こすりつけるように塗っていく。
			  木材に多く付けたらどんどん伸ばしていき、伸びきらない場合にはすぐに拭き取る。
			 3.全体を塗りおえた後は10~15分後に乾いたウエスで余分な油を
軽く拭き取り、塗りムラを無くした方が良い。
			   メーカーページでは拭き取らない方が良いと書いてありますが、どうしても多く塗りつけがちなので後から拭き取った方が良いです。
			
 4.2度塗りをする場合は最初の塗料が乾いてから行う。
			   2度塗り後も15~20分ぐらいしてからウエスで拭き取った方が良い。
			 メーカーページでは、下塗り剤として「エキストラクリアー つや消し」(クリア)、又は、「ウッドワックス」(各種色有り)と言うのを塗ってから、上塗りに「ノーマルクリア」を塗ることを推奨しています。
			 下塗り剤を用いた方が塗りムラが無くきれいに塗れたのかもしれません。
			 一缶が結構な値段するので今回はノーマルクリアだけでやってみました。 
二缶買って約\12,000円ぶっ飛ぶなんてやってられないっす。(;´Д`)ノ 
			 注意点は、
 樹種、木肌の状態、気温・湿度によって乾燥の時間に差がある。
			 乾燥するまでは特有の匂いがする。
 ニスのような光沢は得られない。 期待しないこと。
			 使ったウエスは自然発火する恐れがあるので、必ず水に浸してから捨てる。 他のゴミと混ぜない。
 ぐらいかな?
			
 ところで、これまでに使用したオイルの量ですが・・・・
			
 ↓
			  ↓
			
			 殆ど減ってない!
			 コストパフォーマンス最高~!!
			 と言うか、これ一缶使うためにはどんだけ木工やらなきゃいけないんだよ!(;´Д`)
			 殆ど減ってない!
			 コストパフォーマンス最高~!!
			 と言うか、これ一缶使うためにはどんだけ木工やらなきゃいけないんだよ!(;´Д`)
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