クッション壁紙(フォームブリック)を使う
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私が最初に
クッション壁紙を目にしたのは、大阪府枚方市にある
T-SITEの地下1Fの壁面だった。
なんだ!この壁は!!
画像URL:
http://real.tsite.jp/hirakata/news/hirakata_B1F_002.jpg
知的財産権の都合上画像は引用出来ず。
レンガで組まれたような壁面に白いウレタンゴムのような物でコーティングされてあり、一面にデザイン画が描かれている。
「レンガにわざわざコーティングを施したのか??」
建物のデザインや意匠が好きな私は思わず壁に目が釘付けになってしまいました。
買い物もそっちのけで壁に近づき指で触ってみる。
ぷにっ! ・・・Σ( ̄д ̄ノ)ノ
や、柔らかい!
壁がレンガで組んであるのではなく、何か新しい壁紙のような物なんだとその時気付きました。
「新しい素材か? どれぐらいの価格がするんだろう?
・・・・・お、おもしろいっ!!!( ゚∀゚ )」
平成28年冬のことでした。
それから月日が経ち、何気にリフォーム用のDIY素材をネットで探していた時、このクッション壁紙が市販品として販売されているのを見つけました。
今回の記事は、このクッション壁紙を用いたプチリフォームです。
平成30年9月に近畿地方を襲った台風21号は、私たちの生活に大きな災害をもたらしただけでなく、建築・リフォーム業界の現場にも大きな波及を呼び起こしました。
業者がいない! 職人がいない! 人手が足りない! 復旧工事がいつになるかわからない!
見積もりすら出てこない。(ノД`)・゚・ とにかく災害に遭った家屋数十万件という規模です。
近畿地方だけなら全国各地から業者が集まってくるのですが、その前には地震、岡山・広島地域の台風被害、紀伊半島の台風被害、その後の東海・関東地方の台風被害と、日本全国が災害に包まれた年。
私が管理する物件も近隣の建物から屋根が飛んで来て外壁やベランダ柵が破壊されてしまって、復旧がいつになるかわからない状況が続いたのでした。
修理を行う事業者は、災害で被害に遭われた家屋の被害の状況に応じてひどい物から優先となってしまいました。
当然、空室になった部屋の原状回復なんて後回し。
業者の手が空くのを待って数ヶ月も待機させるなんて営業上出来ない。
じゃあ、自分でやるしかないな。(T.T ) ( T.T)
基本的に出来なくはないので、原状回復を全て一人で行うことになったのです。
空き部屋となった数室を一気に着手していきます。
問題は壁紙。
この部屋は壁紙が破られています。
こちらの部屋は、壁が凹んだので補修した後の部屋。
面倒くせえ~っ!(;´Д`)ノ
これぐらいの面積のために部屋の壁紙一面を張り替えるのは非常に面倒くさい。
壁紙貼り替えは出来なくはないが、職人さんのように素早く正確には出来ないので、ものすごく時間がかかります。
何かささっと済ませる方法は無いか?
何か便利で簡単な方法で済ませることは出来ないか。
そこでネットでいろいろ検索して、先人のアイデアを拝借することにしました。
そんな時にたまたまこのクッション壁紙を見つけたのでした。(*゚∀゚)
『クッション壁紙を上から貼ってごまかせばいいんじゃね!? (゚Д゚;)!!』
とてもいいことを思いつきました。
やはり私はどこか違う。
いろんな意味で・・・
販売されている数種類有るクッション壁紙から、比較的安価で、しかも簡単に施工出来る物を見繕って、必要枚数を計算して一部屋分を購入したのです。
数日後、届いた商品は・・・
メッチャちゃっちい。(-""-;)
子供のおもちゃに使われている発泡ウレタンのような見栄え、手触り。
こりゃ失敗したかな~、と思いつつもせっかく買ったんだから取りあえず付けてみようと言うことで現場へ運びました。
クッション壁紙には幾つかの種類があります。
上の製品のように木目調の物。
他にレンガスタイルの物、石模様が有り、色も様々です。
厚みは5ミリから10ミリ。
分厚くなるほど値段が高くなり、サイズも様々です。
今回購入した製品は厚さ5ミリの縦横68センチの正方形サイズ。
部屋の壁面に並べてみました。
床の木目の色と同系色で色の違和感はありません。
早速袋から取り出し、取り付けてみることにします。
クッション壁紙の裏面はシールになっています。
一度貼ると剥がれなくなる粘着力の強い物から、簡単に剥がせる粘着力の弱い物とありますが、今回は粘着力の強いタイプです。
半分ほど裏紙を外し、部屋の側面と床面に合わせてゆっくりと貼り付けます。
1枚が終わったらもう1枚。
次々に横方向へと貼っていきます。
この時、高さを揃えて真っ直ぐ垂直に貼っていかないと、徐々にずれてきて最後が斜めになって困ることになります。
私は水平器を使って出来るだけ真っ直ぐになるように貼っていきました。
壁紙の剥がれた部分を通過して、どこが破れた場所だったかわかんなくなりました。
壁紙の破れ目、汚れ隠し成功!!(^ー^)v
これで補修が終わったわけではありません。
このまま中途半端な状態ではダメなので、部屋をぐるりと一周付けていかなくてはいけません。
問題はコンセントパネルやアンテナパネル。
綿密に寸法を計測して、壁紙の裏側にケガキを入れ、カッターで慎重に切っていきます。
これが結構神経を使う。(;´Д`)ノ
大きなシートのままで穴明けなんかをすると、どうしてもずれたり歪んだりするので、木目のつなぎ目で分割して部分ごとに作っていきます。
穴を開けたシートを慎重に貼っていきます。
あーあ、やっちゃったよ。 高さがバラバラ。(;´Д`)ノ
ま、いいか。
ご愛敬と言うことで・・・。
他の作業もしていたので2日がかりで貼り終えました。
貼り終えてみると、ちゃっちい質感がこれはこれでいい感じになりました。
あ、そうだ!
ペットの爪研ぎの傷付き防止に最適じゃないか!!( ゚∀゚
) *当方ペット可物件です。
とてもいいことを考えつきましたです。
これで新しい住人さんには付加価値があると思わせることが出来るかも。
やはり、やはり! 私はどこか違うのかもっ!! ( ゚∀゚ )ハァーハッハッ!!
さて、このクッション壁紙。
いいことづくめではありませんで欠点があります。
その1
商品の裏面シールの粘着力が少し弱いため、数日もするとエッジ部分が少しずつ浮いてきます。
おそらく、粘着力の弱まる2-3年ほどでペロリとめくれてしまうでしょう。
商品サイトでも
『長期間の貼り付けを保証する物ではありません。』と書いてあります。
これでは賃貸物件としては役に立たない。
最低でも5-6年はめくれないような措置を施さないと。
と言うことで、エッジ部分をコーキングいたしました。
使用したのは壁紙のエッジなどの剥離防止に使われている「ジョイントコーク」。
ジョイントコークなどのコーキング剤は、後々汚れが付着して変色することがあるのであまり使いたくないのですが、いい接着剤が無かったので今回はこれで補強。
その2
部屋のコーナーの貼り付けは最初シートの裏をカッターで切り込みを入れて曲げやすくして貼ったのですが、コーナーに密着させる時に粘着力が抵抗となって完全に密着させることが出来ず隙間が開いてしまいました。(T_T)
この隙間はコーキング剤でごまかしたのですが、コーナーはきちんと採寸してカットしたエッジでつないでいった方が良いです。
もう一つの部屋には色を変えて白色のクッション壁紙を用いました。
白い壁紙にはやはりホワイトが溶け込んで違和感が少ないです。
こちらの壁紙の剥がれも隠れていきます。f(^ー^;

今度は前回の教訓を踏まえて出来るだけきれいに貼り付けました。
お部屋の模様替え、壁紙の傷隠し、ペットの爪研ぎ対策などに一度お試しあれ。
次回はレンガ調やストーン調に挑戦してみます。
ご注意:
賃貸マンションではこういう造作設備を取り付ける時は、原状回復出来るかどうか確認してから行ってください。
剥がす際に壁紙を破損させたりした場合は弁償の対象となります。
簡単に剥がせるタイプの粘着力の弱いタイプをチョイスするか、必ず管理会社や大家さんの許可を得てから取り付けるようにしてください。
クッション壁紙(フォームブリック)は素材の大きさ、厚み、色、などで多種多様の種類が販売されています。
値段も、1枚のシートが600円ぐらいの安価な物から、1シート1000円以上する高い物まで様々です。
デザイン性が高くなったり、品質の良い物は自ずと高価になってきます。
商品を探す際は入念に検索を重ね、納得のいく商品を選んでください
1枚1枚は低価格でも、部屋全体に使用するとなると枚数がかさばり高価な買い物となってしまいます。
最初にきちんと採寸して、必要な枚数を計算してから購入されることをお勧めします。
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