山の古別荘のDIY記

木目調フロアタイル(床材)

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 注:重要追記(このページの下部に記載あり)は必ずお読みください。



 室内の床材には様々な種類があります。
 大きな建物の玄関フロアなどに用いられる石材、タイル。
 現代で最も多く使用されているコンクリートや木材。
 ホテルなどの洋室内に使用されるカーペットなどなど。
 和風個室には畳が敷かれてありますが、これも床材の一種です。 

 一般的に個人のご家庭の住空間の床材は木材を使用した「フローリング」。
 賃貸マンションなどの頻繁に交換を要する部屋などの床材には塩化ビニルが素材の「クッションフロアシート」。
 が普及しています。



 山小屋に使われているのは集成材フローリング。


 床材をリフォームする時の費用の目安は、床の下地が調整されて出来上がっている状態として、
 木材のフローリングを使用すると、大工さんの手間賃、材料費を合わせて6畳間で約10万円~約15万円ほどします。
 賃貸部屋などに使用するCFシート(クッションフロアシート)を使用すると、6畳間で職人さんの手間賃、材料費合わせて5~6万円前後ぐらいです。
 (床の状態、間取り、使用する素材、新規張り、張り替えなどで費用は上下します。 2019年現在)

 フローリングもCFシートもメリットデメリットがあって一長一短があります。
 特に賃貸マンションは営利目的ですので高価なフローリングを頻繁に張り替えというわけにはいきません。
 CFシートは簡単に貼り替え出来やすいのですが傷や凹みなどが付きやすく、傷ついたり凹んだりした場合は基本的に全面張り替えとなってしまいます。

 そこで、今回テスト的に『木目調フロアタイル』を利用してみました。


 フロアタイルはポリ塩化ビニルという合成樹脂で作られています。
 事務所用のPタイルと同じ成分ですが、構造が少し異なり耐久性がアップしています。

 メリットとしては、
 フローリングよりは安価。
 傷・汚れ・紫外線に強い。
 掃除が楽で、部分的な張り替えが可能。
 耐摩耗性能・耐水性能があり、土足歩行も可能。


 デメリット
 硬くクッション性が無い。
 CFシートより高価。
 継ぎ目から下地に水が入る。
 熱に弱い。
 長い間使用していると表面に細かい傷が付き汚くなる。

 などなど

 と言うのが代表的なのですが、一番重視したのが、施工が楽、と言う点。( ゚∀゚ )ハァーハッハッ!! 
 まさにDIYにうってつけの素材なのです。←怠け者





 フロアタイルは数社からいろんな製品が販売されていますので、サンプルを取り寄せて検討しました。





 サイズも厚みもカラーもまちまち。

 そんな中から貼り付け予定の下地の高さと縁の高さを合わせるため、今回は厚み2.5ミリのノリ付きの物を選びました。


 CFシートがホームセンターなどで、900ミリ幅の物1mで1000円強で売られているのに対して、このフロアタイルはだいたい同じ面積で3000円ぐらいもします。
 *値段は物やメーカーによりまちまち

 最近は安価なフローリング木材も販売されているので、高価なフロアタイルはフローリングに近い価格の材料になってしまいます。(゚Д゚;)・・



 じゃあ、なぜフロアタイルを選んだんだ?と聞かれると、やはり素人でも施工がしやすいと言うこと。

 木材を使用すると下地が完全にフラットでないと、あちらが浮き上がり、こちらに段差が出来、と仕上がりがガタガタになる可能性があります。
 またCFシートも段差などがあるとくっきりと表面に浮かび上がってきます。

 フロアタイルは塩ビ製で少々柔軟性があり、前後左右ほんの少しだけ曲げて付けられ、小さな段差で折れたり凹んだりしないので下地のアラが目立ちにくいです
 下地調整する時に厳密に凹凸を無くす手間が省かれるからなのです。

 とは言えあまりひどい段差はダメで、やはりある程度平滑にしておかないといけません。
 注意:素材の厚みの薄い物は硬度が無く、段差などが如実に表れる物がありますので注意してください。



 商品が届いたので早速施工に取りかかります。

 まず最初に部屋にタイルを並べていきます。
 この時はまだ糊面の紙は剥がしていません。




 タイルの厚みと、部屋の縁周りの高さとが合うかどうかの最終チェックです。
 規格では厚み2.5ミリとありますが、きっちり正確ではなく実際には薄く作られていたりして誤差があるものです。
 誤差の範囲というやつです。

 ここで高さが大きく違うと縁でつまずきやすくなります。
 人間とは変な物で、この段差が大きいとつまずかないんですが、ある一定の微妙な高さでつまずきます。
 もし、ここで段差に違和感があるであれば下地の再調整が必要になります。
 
 今回は僅かな差がありましたが僅差だったので問題無いと判断して作業を続けます。

 ちなみに下に敷いてある黒いのは、防音断熱の発泡シート(別売り)です。
 下地の木材で高さが不足したので発泡シートで加えて高さを合わせました。





 フロアタイルを並べる方向は二つのやり方があります。
 部屋の中心から左右に向かって並べる方法。




 もう一つは部屋の端から並べる方法。




 どちらにするか決めるのは、端の最終列の余白の広さにより決めます。

 まず、フロアタイルを敷き並べる方向に右から左まで目一杯並べていきます。




 両端にどれぐらい隙間が開くか実際に並べて測ります。

 この部屋の場合ですと、左側が少し。




 右側も少しだけ。




 端のタイルが細いと粘着力が弱くめくれやすくなります。
 と言うことで、部屋の端から貼っていくことにします。



 フロアタイルの並べ方には三通りあります。

 ①並列に並べる



 あまりこのやり方しません。
 木目調タイルですとスノコみたいで変な模様になってしまいます。
 タイルの模様や大きさ形状によってはこういう風に並べた方がおしゃれに見える場合もあります。
 正方形に近い場合はこの並べ方です。


 ②交互に並べる



 タイルの継ぎ目が一つ飛びで並ぶように並べます。
 木目調のタイルの場合一番美しく見える並べ方で、フローリングでも木目調CFシートでも同じです。
 デメリットは長さを合わせるため、端材がたくさん出来てしまうことです。


 ③ランダムに並べる



 長手方向で切り落とした端材を使って、目地をランダムに組んでいく並べ方です。
 端材が有効利用出来るので経済的です。
 横並びのタイルの目地が合わないように工夫を要します。

 今回は端材が出るのが嫌だったので③番のランダムな敷き方で並べていきました。





 タイルの貼り方が決まったら部屋の入り口手前から奥へと敷いていきます。
 裏面のシール紙を剥がし慎重に貼り付けていきます。




 ここで貼る時の注意点は、最初の列の壁際、最初の一枚の敷居際、奥の壁際など、周囲に必ず隙間を空けること
 
 フロアタイルは塩化ビニル系の材質で、温度によって収縮します。
 夏場の温度の高い時期は延びきってしまって壁際に隙間がないと、タイル同士が突き上げてしまってめくれの原因になります。
 壁際との間隔は、夏場の施工ならほんの少しだけ、冬場ならば5㎜ぐらいの隙間を設けてやる必要があります。
 



 かと言ってあまり大きな隙間を空けすぎると見た目が良くありません。

 一般住宅やオフィスの壁際でしたら、「巾木」を用いて隙間が目立たぬようお化粧を施します。
 巾木を壁の周りに施すと、ぐっと引き締まってすっきり見えるので部屋の装飾として重要なアイテムですが、本来は壁材と床材との間に出来る僅かな隙間を覆い隠す目的で施されています。

 巾木を設ける分コスト手間もかかることになります。
 巾木に関してはまた別の事柄になりますので、機会があればご紹介します。 

 今回は特に気にしないので巾木は設置しない予定で施工します。
 そのため壁際などはすっきりきれいに見えるよう慎重に並べていきます。


 ところが!

 この部屋はすこしいびつ。
 部屋がわずかに斜めになっているので少しずつずれてきます。(;´Д`)ノ




 敷居際が特に目立つ。
 微妙に斜めにカットするというのは困難なので、なるだけ目立たぬよう、修正しながら貼っていきます。




 フロアタイルをカットするのはいたって簡単です。

 タイルのカットしたい場所に定規を当ててカッターで数度切り込みを入れてやります。



 
 反対方向に強く押し曲げるとパキッと言う音と共にカッターのラインに合わせて簡単に割れます。





 裏紙をカッターで切り離せば分割完了。




 切り口は鋭いので怪我に注意。




 横方向に切るのはたやすいのですが、長手方向に割るのは少し難しいです
 少し深めに切り込みを入れてやり、スケールなどを用いて慎重に割る必要があります。




 タイルの継ぎ目が重ならないよう考えながら順番に貼っていきます。

 タイルとタイルの間に大きな隙間が出来ぬよう押しつけながら並べていくのですが、人間のやることなので機械のように一定の力、限りなく一直線に貼ることは出来ません。

 0.0何ミリというズレが重なって僅かな隙間が出来てしまいます。




 マイナスドライバーの先端が入るかどうかと言うような微かな隙間です。
 これはもうどうしようもないことだと思います。
 タイルの貼り付けていて、ずれのために段差が生じてきた場合、思い切ってかすかな隙間を設けてやって修正しながら貼っていきます。
 



 部屋に一番端っこまで来ました。




 規制サイズの巾のままでは張れません。
 長手方向にカットしてタイルの幅を合わせます。

 通常、この手の木目調フロアタイルの長さは、90センチから1mあります。
 長いまま縦方向に割るのは真っ直ぐ割れなかったり、途中で歪んだりしてたいへん難しいです。
 やってみようという方は挑戦してみてくだされ。
 コツとしては1枚50センチほどに短くしておいてから長手方向に切っていくと、カットがやりやすくなります。





 特にこの部屋は正確な長方形ではなく少しばかり斜めに傾いた壁ですから、タイルも斜めにカットする必要がありました。
 最後の部分に貼るスペースのサイズをきちんと測りながらカットしていきました。


 *失敗したよ。(;´Д`)

 きちんと測ってカットしたつもりなのですが、嵌めてみると壁との間に隙間がない。
 



 困ったなあ。
 後5ミリだけ削るなんてほぼ無理だし・・・。
 どうなるか、ちょっと様子見よう。(;゚◇゚) 




 全てのタイルを貼り終えたら終わり。








 和室畳の部屋から洋室タイプへの変更が完了。
 四畳半の部屋で丸一日かかりました。
 


 参考動画:上の部屋とは別の部屋です。






 耐久性

 施工中にフロアタイルの入ったケースごと落下してしまいました。
 しまった!割れたかな?
 と思い、落下点を見ると。



 ヘアーラインのようなクラックが入ってしまった。
 
 写真では大きな傷のように見えるが、写真で拡大してあるので長い方で4ミリぐらいのクラック。
 写真を撮るためにしばらく経ってからこの傷を探したのだけど、見つけ出すのにちょっと時間がかかりました。
 遠目では全くわからないです。

 結構重たい物を角から落としたのだけど、衝撃にはかなり強い素材ですね。
 経年劣化は別として、日常生活の範囲内で割れてしまうと言うことはあまり無さそう。



 補修・交換

 別の部屋で施工したフロアタイル。
 下地調整が悪くてビスが突き出ていたため、ぽこんと膨らんでいました。
 直すには一度めくって、ビスを打ち込み直して、再度貼る必要があります。

 この部屋は下地のベニヤ板に直に貼り付けました。
 僅かな隙間に鋭いドライバーをこじ入れて持ち上げようとしますが、床面から剥がれません。

 無理に工具を入れたらタイルのエッジ部分が破損しちゃいました。


 

 ようやく手が入る隙間を作ってタイルを持ち上げると・・・
 床板のベニヤ板の表面がめくれてくっついて来ちゃう。(T_T)




 粘着力は相当なもんです。

 で、床材の表面が大きくめくれてしまって凸凹になってしまいました。




 もうこのタイルは使えない。
 床面に凹みが出来てしまったので、パテで凹みを修復します。








 パテが固まったら予備として取って置いたタイルを、この大きさにカットしてはめ込み。
 数日したら、どこを補修したのかわかんなくなりました。

 賃貸のように部屋の原状回復をするために除去する場合、床材に直接貼ってはいけないです。
 無理に剥がしたら床材は全部ダメになる可能性があります。

 賃貸にお住まいの方は、必ず下地とフロアタイルの間に、下地用シートを両面テープか何かで貼ってからの施工を考えた方が良いです。





 購入に当たって

 木材のフローリング材より安価だとは言え、枚数がかさばる物ですから購入の合計金額は高い物になります。

 今回私が採用した物は、4.5畳間で76枚必要なサイズでした。
 10枚単位で一箱約3000円(税別)。
 8箱買って24,000円かかりました。
 余った材料は破損した場合の予備として置いています。

 この会社の製品だと6畳間で約110枚。(約33,000円税別)
 8畳間で約140枚。(約42,000円税別)
 とどんどん費用が嵩みます。
 貼っている途中で足りなくなったりすると、追加購入で送料などで高くなってしまいますので、しっかりと計算して購入に当たってください。


 木目調フロアタイルは厚みが2ミリぐらいから5ミリぐらいの物があって、巾と長さ、色合いも各メーカーによって異なります。
 厚みが厚いとしっかりとしていますが価格は高くなり、薄いと安価になってきますがふにゃふにゃで耐久性に欠ける物もあるようです。


 下地の高さと床面の高さに段差があっても構わないという方は別として、高さを面一に合わせる場合は下地の高さを調整するか、下地シートを用いて高さを調整することが出来ます。
 下地シートは物により少々値段が高いですが、防音・防湿が少しばかりありますので(物によります)、検討する価値はあると思います。

 どうぞご参考になさってください。



 

 2021年2月重要追記

 木目調フロアタイルの製品を2018年から2020年にかけて数種類、数社から販売されている製品を幾つか実験的に実用を兼ねて試していました。
 昨年(2020年末)ぐらいから施工した複数のお部屋の方より苦情が入るようになりました。
 施工してからちょうど2年を経過した状態です。
 購入、使用した製品は厚み1.5ミリのタイプでした。


 今回、お部屋の方の許可を得て入室し写真に撮影いたしました。





 ご覧のように床材の端部が反ってめくれ上がってしまっています。
 カットした長さに関わらず部屋全体の床材に同じ症状が現れています。

 この厚みの物は伸縮が特に激しく、夏場では伸びのため素材同士がぶつかり持ち上がってしまう症状は認識していました。
 冬場の今でこのような状態になるのは、表面素材と裏面素材の伸びの割合が異なるために起こるものと思われます。





 同時期に施工した物でもう少し厚めの2.5ミリの製品(上の文中に紹介してある製品)ではこのような現象は見られていません。

 また、これより半年後に施工した製品では今のところこれほどひどい症状は現れていません。(将来どうなるかはわかりません。)


 めくれ上がった箇所の裏面のノリに触ってみましたが、粘着力はほぼ失われており、上から押さえつけても密着させることは出来ない状態でした。





 補修は矯正しても意味はないでしょう。
 新たに別のしっかりした製品に貼り替えるしか無く、上に乗っている家具を全て移動しなくてはならないので機会を見つけて再施工する予定です。


 コスト削減で安価な製品を求めたのが裏目に出たようです。
 中国製の製品ですのである程度は仕方ないと思っていましたが痛い代償になりました。(;´Д`)ノ


 このような状態になった原因として、あくまで推測ですが、

 ・製造のロットによって素材の伸縮の度合いにバラツキがあるのではないか。
 ・同様に裏面シール部の接着力にバラツキが多いのではないか。
 ・今回の床下地には防振防湿ゴムシートを敷いてありますが、床下地との相性が極めて悪かったのではないか。
 

 ということが挙げられます。
 

 このような反りが出ては使用に耐えませんので、厚みが薄手の商品は覚悟の上購入されることをお勧めいたします。
 (どこの会社で、どの商品かとかは記入を控えさせていただきます。)





 *下記の製品はカタログから任意にピックアップしたものです。
 すべての製品を試したわけではありませんので特徴などを問い合わせられてもお答えできません。


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