山の古別荘のDIY記

クッションフロアシートの凹みを軽減(参考記事)

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 住宅の床材としてよく用いられている素材にクッションフロアシート(以降CFシートと記述します)があります。



 
 CFシートとは、ビニール系床シートの一種で、中間に発泡塩化ビニールを使いフロアタイルなどよりもクッション性が高くなっています。
 フローリングやフロアタイルなどのような継ぎ目がある物ではなく、シート状で継ぎ目が接着されているため水をこぼしても床下へ浸透していくことがなく、汚れに強く清掃が容易な素材です。
 また、低価格で交換の施工が容易なので賃貸住宅や水回りの床材としてよく使用されています。



 デメリットの一つとして、テーブルなど重い物を長期間置くと中層のクッション材が潰れてしまい凹みができる事。




 この凹み、長時間かけて押さえ込まれたものは二度と100%の状態に戻すことは困難です。

 食卓を置いていて模様替えをしようと移動させたら脚が乗っていた場所に凹みが出来ていた。
 しかも非常に目立つ。
 たった数箇所の凹みがとても目障り、なんて経験をされた方もおられるかと思います。

 部分補修で張り替えるのが一番確実なのですが、経験とコツが必要ですし、なれない方にとってはとてもに難しい作業。
 シートのデザインによっては模様を合わせることが難しく、逆に補修箇所が目立ってしまう事が多いのです。


 部分補修。 一部分を張替ます。
 

 私自身職業柄クッションフロアの補修を行うことがありますが、たった1箇所の凹みのために大きく張替えせざるを得ず、時間もかかり不経済な思いをしています。
 失敗も何度もやってますし。


 接合部はほぼ模様が合わない。


 せめてあまり目立たぬようにする何らかの処置はないものか。(-""-;)

 今回はこのCFシートの凹みを、完全には元に戻すことは出来ませんが、ある程度目立ちにくくする方法を記述いたします。




 用意する物はヘアードライヤー。

 行うことは凹み部分をひたすら温めること。

 一例として下の画像の凹みを補修します。
 真ん中の凹みが強く凹んだ箇所。 その右手に軽い凹みもあります。
 



 ドライヤーで温風を吹き付けます。
 温度は60~70度度ぐらい、熱くなって触れられるかどうかぐらいの温度まで温めます。
 あまり熱くしすぎるとビニールシートが変異してしまいますのでご注意ください。

 凹み箇所が熱くなってきたら、指先で全体を揉みます。
 
 シートと中層の発泡材が柔らかくなって来ているので揉んで潰れた部分をほぐすようにします。
 時間にして10分ぐらい。

 ある程度の時間行うと下の写真のようになりました。




 幾らかは凹凸が和らいだのがおわかりいただけますでしょうか。



 別の箇所も行ってみます。
 この場所もきつい凹みがついています。
 



 ドライヤーで温めて指で強く揉んでいきます。




 数分後。
 これぐらいまでしか復活できませんでした。




 強い凹みですとこの程度が限度です。
 光線の加減によっては以前より目立たなくなり、ソフトな感じまで戻すことが出来ます。


 何度も記述しますがCFシートの凹みは100%の状態に戻すことは出来ません。
 見た目をある程度柔らかな状態にするための方法ですのでご注意ください。


 一度お試しあれ。

 
 参考動画:

 注:
 CFシートの凹みは通常の使用範囲内で起こることです。
 マンションなどの賃貸住宅では経年劣化として扱うので補修費用を負担する必要はありません。
 但し、通常の生活で起こり得ないような、極端に大きな傷や激しい汚損、剥がれ、焼け焦げなどがある場合は損害を請求されます。



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