愛する大事な家族

先生のお話とその後

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前回のあらすじ
 特効薬の投与によって急性膵臓炎から無事に脱出した愛猫。
 これで病気から完全に開放されたのか?

 注:今回の記事に出てくる薬の使用は製薬会社の指標に基づくものではありません。
   従いまして製薬会社には何の責任もありません。
   薬の使用については、ペットの飼い主である私の意思、承認同意のもとに使用を行っています。
   登場する獣医師は私の決定に従って薬剤を投与しただけで何の責任もありません。
   お読みになられた読者が同様の行為を行い、何らかの損害が生じたり、何らかの被害を被っても、私は一切関知しません。
   また、一切の要求にも応じませんのでご了承下さい。





 今回、微に入り細に愛猫の治療の様を記述したのは、同じ病気に見舞われたペット、この薬のことを知らず今でも治療に専念しているペットとそのオーナーの方々へ。
 そして、もしペットが同じ症状に見舞われた場合のオーナー様への知識として、記録に残しておこうと考えて書き始めました。
 その理由と、愛猫のその後の様子を書き留めておきます。


 猫の急性膵炎の死亡率は9%~41%と言われています。
 症状が出始めの初期に素早い処置を行うことで死亡リスクが低くなります。

 膵炎に対しての効果的な治療法は現在ではまだ無いそうです。
 ブレンダは他の薬を併用したり食事管理したりすることで、膵炎が原因の急激な症状を初期の段階で効果的に抑えることが出来る、膵炎の治療薬の一つのようです。





 前話の文中にありました。

 最後に院長先生から宿題を出されました。
 お時間があればこの薬のことをネットで検索してみてください。

 ネットで検索してみました。
 Googleが抽出してきたページをいろいろと読んでみました。


 製薬メーカー: 石原産業(株)
 石原産業さんのことは以前から知っていました。
 勤めている会社の近くに本社があります。
 東証に上場している大きな会社で、塗料とかコーティング剤を作っている化学メーカーとして有名です。
 過去には、鉱山や四日市ぜんそくなどの公害を排出した企業としてのイメージが強かったです。
 まさか、ペット用医薬品も作っているとは思いませんでした。
 

 ブレンダに対する評価:
 この薬の評価は発売された2021年当初のものから現在に至るまでたくさんあります。
 薬が犬用として発売されたためでしょうか、猫に使用するのが懐疑的な獣医師の報告があります。
 特に発売当初の2021年では、未知の治療薬のため
 「目立った効果が得られない。」、「使用法が確立されていないため猫に投与していいかどうかわからない。」
 という報告も見られていますが、現在に近付くほど猫への症例も増えてきています。


 使用法:
 薬剤投与量には犬の2倍から5倍と様々。
 症状によって従来のステロイド剤との併用もある。
 効き目がもう一つという例もある。


 と、ネットの中から得た情報のことを医師に話してみると、
 「いろいろと有ったでしょう。 今だに懐疑的な意見を持っていて、猫には一切使用しない医師もおられるんですよ。
 とのこと。





 絶食絶水の期間も医師によって様々で、院長先生のネットワーク内でも、
 絶食絶水は一切しないで良い、という人もいれば、5日間は必ず行わなければいけない、という人もいるとか。
 まだまだ完全な使用法が確立されていない薬と言っていいかと思われます。

 


 さんかくのその後。

 薬剤投与4日目までは便が軟便の状態が続いていて、正直言って「この薬本当に効くのか?」と疑心暗鬼の状態でした。
 5日目に固まった便が出た時は、うわっ!すごいっ!と声を出してしまったほどです。


 食事:
 治療を終える段階から少しずつ食事を平常に戻していきました。
 最初は、ヒルズの缶詰、i/dや腸内バイオームを少しずつ与えました。

 *膵炎には脂質の多い食べ物は避けろということです。
 i/dや腸内バイオームは脂分2%~と表示されています。


 投薬完了後2日目ぐらいから市販のパウチのフードを与え始めました。
 さんかくの例を書いておきます。

 ・ヒルズa/d(脂分5%~)は吐きました。
 ・ささみだけが入ったスープ系パウチ食は2回あげて2回とも吐きました。(理由は不明)
 ・まぐろなどとの混合のささみ入り製品は今のところ吐きません。 
 ・カリカリは脂分が少ないのであげてもいいよと先生から聞いたので、少しずつ量を増やしながらあげました。


 カリカリに関して、さんかくはロイヤルカナンのインドア7+が痛くお気に入りで、これが主食。(なぜかちっとも飽きない)
 それ以外に懐石の小分け袋のタイプもあげているが、その中でサーモンだけは以前から嫌いみたいで、試しにあげたらやっぱり吐いた。





 食後:
 食欲は旺盛。
 以前と変わりない食いっぷりに戻るのに数日とはかからなかった。

 ただ、ある程度食べた後5分ぐらいするとアンニュイな顔になって急に大人しくなる。
 その後そのまま30分から1時間ぐらい寝てしまう。
 起きたら再びメシクレメシクレ状態。
 で、食べたら再びアンニュイ→睡眠の繰り返し。

 この状態が数週間続いた。
 今でも時々ある。
 やはり薬の効果が完全には行き渡っていないのか?

 
 食事量:
 絶食の反動からか、病気で食べられなかった時期があったからか、治ったらめちゃくちゃ食べるようになった。
 以前のほぼ1.5倍。
 朝晩だけでなく昼も欲しがるようになり、深夜近くなっても時々欲しがる。
 「どんだけ食べるの? このまんまじゃデブになるよ。(*。*)」
 と思っていたが、2ヶ月経った今でも体重が増えていない、体も肥満傾向にない。
 体質が完全に変わってしまったみたい。

 出てくるうんちも今までの1.5倍ぐらい。
 ヤセの大食い状態になってしまった。







 腹水採取の検査結果:

 薬剤投与4日目に腹水の検査結果が出ました。

 腫瘍検査


 猫コロナ検査



 猫エイズ、白血病検査



 結果はウィルス性も腫瘍によるものもシロ。
 今回の病気はどちらの理由でもありませんでした。

 つまり病気は急性膵炎にほぼ決定。




 治療の費用:

 さんかくは訳あってペット保険には加入できない猫でした。
 したがって治療費はほぼ実費。( ̄▽ ̄;)
 最初の頃の熱中症治療から膵炎の治療まで約20日間、各種検査費用を含めると30万円をオーバーしました
 
 生命保険が満期になってまとまったお金が入ってくるので、舶来物の高級腕時計でも買ってやろうかと企んでいたのです。
 でも、その目論見は全てさんかくの治療費に消えました。(T_T)

 腕時計1個より愛猫が元気でそばにいてくれる方が嬉しい。





 夏の暑い時期が終わったら、治療後の経過報告を兼ねて病院へ血液検査に連れていくつもりです。
 既にシニア猫ですからいろいろと注意して見ていかないといけない。
 膵炎の症状が他の臓器にどれぐらいのダメージを与えたのかも知りたい。
 
 また何かあれば追記します。


 完


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