さんかくと初めて会ったのは12年前。
ホームセンターのペット売り場でした。
先住猫の
まるおのご飯を買いについでに猫コーナーを見た時に彼を見つけました。
家に来たときのさんかく
初めて見た時、まるおにそっくりな容姿にその場で釘付け。
さんかくをケージから出してきた店員さんに進められるままに抱っこさせてもらったのです。
で、いきなり噛みつかれました。( ̄▽ ̄;)
「
この子、噛み癖がありますね。」
手をガジガジとされたまま店員さんに訊ねると、
「
そうなんですよ~。」
というご返事。
猫に噛まれるのはまるおで慣れていますが、抱っこされるのが嫌いなようなので店員さんにお返ししました。
まるおがいたので飼う気はなかったのですが、どうしてもその場を去るに忍びず、躊躇していました。
まるおの小さい頃(0歳)
生後5ヶ月、
お値段がなんと ¥85,000円!
耳折れスコティッシュフォールドは、当時でも20万円から30万円もする人気の猫。
こんな破格値で売買されることはありません。
「この子は何かあるな。(・へ・;;)」
と思ったものの、運命の出会いのような気がして飼うことを決意して我が家に引き取ってきたのでした。
その日からさんかくとの暮らしが始まりました。
そしてお値段の安さの理由も徐々に明らかになってきたのです。
さんかくは7月生まれ。
親元とペットショップで5ヶ月間過ごした後に我が家へやってきましたから、引き取ったのは11月末。
遊び好きで起きている時は一時もじっとせず。
家の中で一番良い場所を陣取っていた先住猫のまるおを力づくで追い出すぐらい気が強い。
(まるおは優しい猫でした。)
今までよっぽどひもじい思いをしていたのでしょうか。
同僚ネコと食事の取り合いでもしていたのでしょうか。
食事量も食べる早さも半端ない。
我が家に来てしばらくして肥満ネコになったのはしばらく後のこと。
ある時、さんかくが苦しそうにケホンケホンと乾いたような、喘息のような咳をしました。
ネコの咳など聞いたことありませんからびっくり。
ネットで調べてみると「
ごはんを急いで食べたときやお水を飲んだときにも、一時的に咳が出る場合があります。」とあったので、それが原因だろうと思っていました。
12月の中旬に年1回のワクチンを打ちにかかりつけの獣医師のもとに行きました。
初めて診察してもらうさんかく。
「
何か気になることはありますか?」
という先生の答えに対して、
「
そう言えば、時々乾いた咳をします。」
と、答えると、先生は深刻そうな顔をしてこう言います。
「
もしかすると、この子は体に重病を抱えているかもしれません。精密検査をしてみないとわかりませんが、心臓疾患の可能性がありますね。」
せっかく病院に来たのだから精密検査をしてもらうことにします。
精密検査と言っても血液検査とレントゲン撮影。
暴れるサンカクをなんとか押さえつけてレントゲンまで終了。
30分後に診察室に呼ばれて結果を聞きます。
モニターに映し出されたさんかくの体内写真。
「
これが食道、これが肺、これが胃から腸となっています。」
と順々に先生が説明していきます。
「
レントゲン撮影だけではちょっとよく見えませんが、心臓のここのところ、薄くなっています。」
マウスのカーソルが指し示す心臓の壁は一部が少し薄くなっています。
「
ここに小さな穴が空いているかもしれません。」
さんかくが耳折れのスコティッシュフォールドにも関わらず安価で販売されていた理由。
数ヶ月もペットショップにいた理由。
それがなんとなくわかりました。
この心臓が原因で気管が刺激されて咳が起きる。
穴が空いていると心臓肥大症になりやすい。
突然命を失う可能性があります。
と、先生は説明してくださいました。
さんかくは長生きしない猫かもしれない。
衝撃の結論でした。

「
それにしても・・・・。」
先生が話を続けます。
「さんかくちゃんは大食いですね。」(゚∀゚)アヒャ♪
マウスカーソルが指し示した場所は胃。
そこには、胃腸のスペースの1/3位を占めるほど食事でパンパンに膨れた胃が映し出されていました。(^◇^;)
肥満は大敵です。
食事量には十分注意してください。
そう言われて病院を後にしました。
さんかくは今年で12歳。
すっかりシニア猫。
何度かの大病は経てきましたが、
まだ生きてます。
先天性の心疾患ではないとわかったのはこれから何年も後のこと。
他の病気で精密検査を繰り返してようやくわかりました。