山の古別荘のDIY記

腐った柱の応急処置

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 床下の物置倉庫へ道具を取りに行こうと階段を下りていきました。







 ステップ部の根元にも落ち葉が一杯溜まってきたなあ~、と柱の根元を何気に見てみると・・・







 ええ~っっ!! 柱が浮いてるっ!!(〇o〇;)


 い、いつの間に・・・・・

 気がつかなかった。


 昨年、外装を修理したばかりで塗装も新しく、外見上はきれいな状態だったので腐朽が進んでいるとはわかりませんでした。

 どれぐらい腐っているのか?

 外側を軽く叩くとポコッポコッと空洞音が響きます。
 マイナスドライバーを突き立ててみると簡単にズブズブと入っていきます。( ̄□ ̄;)!!







 腐って柔らかくなった部分をドライバーを使ってめくっていきます。






 あ・・・う・・・・


 ・・・・・終わった! ガクッ!!_| ̄|○












 んなわけねえ。(ヾノ・∀・`)ナイナイ


 これを修復するのが腕の見せ所。




 この柱は床下物置倉庫のステップ部分に用いられている柱。
 腐食が見つかったのは一番外側で、屋根が無くて雨がかかる部分。






 コンクリートの基礎土台の上に乗っているだけで固定はされていない状態です。


 ステップの基礎の大引きは、物置の大引きからの延長で伸びてきていている太い角材。
 サイズは100㎜角。

 太い角材なので、柱の根元が宙に浮いていても傾きもしなければ曲がりもしない。
 私一人が上に乗ったところでビクともしません。








 柱が宙に浮いたままでしばらく放置していてもすぐに問題が起きるわけではありません。
 ですが、これ以上の腐朽が進んでいくのを食い止めるため。
 ステップを歩く度に他の部分に負担がかかるのを防ぐため。
 今日は多少時間があるの修復しておきます。







 完全修復には柱をまるまる交換する必要があります。
 この物置の木材の結合には鉄釘が使用されていて、ステップの解体で釘抜きを行うと、健全な木材まで痛めてしまいます。
 私にはそんなことをしている時間も材料もありません。
 と言うわけで、現状の柱から使用出来ない腐朽部分を切り離し、失った部分の代わりに他の部材を入れて修復します。


 腐朽が結構進んでいて、更にキクイムシに食われているので、内部に空間が多くあります。
 腐朽菌が蔓延しており、外部の雨のかかる場所なので更に腐朽が進む可能性が大です。
 今、修復しても数年後にはまた補修する必要があると思えるので、あくまでも応急処置とします。
 ただ、既存の物と同様な強度を回復するので、腐朽が進まなければ補修はしない恒久的な物になる可能性もあります。

 ですから、今回の作業は「恒久的応急処置」となります。





 うだうだ戯言を書いてないでさっさと続きを書きやがれっ!!!(▼、▼メ)


 と言われそうなので続きを書きます。(^^ゞ




 腐ってボロボロになった部分は木材の構成組織が殆ど残っておらず、エポキシとかの樹脂なんか使うだけ無駄です。
 まず、腐った部分を切断します。







 腐朽の先端はここらへんかな?と思える位置に目印を付けてカットします。
 一辺が10センチもある角材ですから、一番長い刃を取り付けてジグソーでカットします。
 刃はなんとかギリギリで向こう側に届いています。


 一気に切断しました。







 切り離した部分はこんなに腐敗が進んでいました。







 切断した長さは約20センチほど。
 ご覧のように、基礎はコンクリートで柱が上に乗っているだけの状態で、何も固定はされていませんでした。


 大地震来たらこの物置はずり落ちちゃうな。(゚Д゚;)・・


 その時は解体するか・・・。








 切断箇所が適していたかどうか切断面を覗き込んでみます。





 左上側に腐朽菌の浸食がまだ続いていますが、健全な部分は80%以上あるので、ここらへんがちょうど良かったと思います。

 サンダーを取ってきて周囲の塗膜を削り取り、ホウ酸溶液をまんべんなく塗りたくります。
 腐朽菌が上に向かって進んでいるので、腐敗が止まってくれるかどうかわかりません。
 念のため最後にホウ酸スティックを挿入することにします。



 この20センチほどの空間に足を継ぎ足してやるわけです。
 
 今までと同じように木材を継いでやり直しても近いうちにまた腐ってしまいます。
 そこで持ってきたのが鋼製束







 実はこれは、昨年バルコニーの柱補修の時に購入した物。
 柱を切削するときに、手すり全体が傾いたりしないようこれでジャッキアップするつもりだったんですよ。

 ホームセンターで山積みで売られていた物で、1つ298円だったっけかな。( ̄▽ ̄;)
 このサイズなら1個400円前後で売られています。

 L型鋼製束というやつで、中央のシャフトを回すことで構造物のジャッキアップが出来ます。
 上のプレート部にゴムシートがありますが、仮設の時はシートを付けたまま、本固定の時はシートを取り外して根太や大引きなどにネジ固定して使用する物です。
 高さは縮小時で165㎜。
 伸ばすと230㎜ぐらいになります。

 
 柱の防腐処置が終わった後に、束を入れてジャッキアップしてビスで固定します。







 コンクリートには接着剤かコンクリートビスで固定しなきゃいけないんですが、今はそう言う物はありません。
 木材にビスで止めてあるので、この程度の構造物ならコンクリートに固定しなくても外れたりすることはありません。
 *家屋の基礎に用いるような場合はしっかりと基礎に固定する必要があります。



 さて、こちらの柱はこれで終わった。(*゚∀゚)=3
 あとは塗装して終わり。




 もう1本の方にかかりましょう。

 こちらは比較的きれい。
 






 ドライバーの柄で叩いてみます。



 ・・・・あう、上の方まで空洞音がある。ヽ(TдT)ノ



 ドライバーの先端を木肌に突っ込み、柔らかい部分をえぐり出していきます。







 うわああぁぁぁ! こっちの方がひでえっ!! (;´Д`)ノ



 もしかしてシロアリ?

 近所に住むシロアリに一番下だけ食われたのかもしれません。
 キクイムシに徹底的にやられただけかもしれませんが、虫の糞のようなカスが一杯出てきます。


 どこまでダメになっているのかわからないので、筋交いの交差している部分で一度切ってみます。







 あかんやつや!(;´Д`)ノ


 筋交いの表面も腐って穴が開いています。


 はぎ取った部分と、切り落とした部分がこれ。↓











 健全な部分は一番奥側の15%ぐらい。
 腐敗した場所は突くだけでボロボロになって崩れます。



 「もっと上まで切らなあかんか・・・」


 ジグソーを当てて上の方を切っていきます。
 スカスカになった部分をカットしていって、残ったのがこれ。







 まだ虫食いの跡が続いていますが、キクイムシの穴は遙か上にまで続いていると思えるので、ここら辺で切断をやめます。
 切断した長さは地面から60センチぐらいの部分。





 どうしようか?これ。(・ω・;)


 手持ちの鋼製束では全く長さが足りません。




 「継ぐか・・・・。」


 予備の木材を使って柱を継ぐことにしました。


 ちょうど同じサイズの角材の端切れを取ってあったので、それを使います。
 切断面に合わせてL字型にカット。
 それでも長さが足りないので一番下は鋼製束をビス止めします。





 言っておきますが、わたし、金輪継ぎとか追掛大栓継ぎとか言う高度な技は出来ませんからね。



 一番単純なL字型が組み合わさる「相欠き継ぎ」で、ビス固定します。
 と言うか、この程度の構造物ならそんなので充分だし。
 と言うことにしておいてくれ。(;゚◇゚) 






 準備が整いました。


 継ぎ足に束を固定して、柱に組み合わせてみます。




 濡れたように見えるのはホウ酸水溶液を塗ったから。



 しっかりと採寸してけがきしなかったのが大きな間違いの元。



 す、隙間空いとるし。(゚Д゚;)!!








 へたくそぉぉぉっっ!!!o(≧◇≦*)o



 やっぱ一人前になるには10年ぐらい修行が必要やわ。



 また次回、時間のあるときに手直しすることにして、ビスで固定しました。







 ビスは65㎜のコースレッドを5本使用して正面と横から打ち込んでます。



 隙間は木工アクリルパテを注入して水分が入らないよう目止めします。(このパテは強度は得られないよ。)
 そして、二本の柱に木材防腐塗料を塗りたくります。







 あーっ、傾いている。( ̄□ ̄;)!!



 重心は正中線上にあるので倒れることはないです。

 念のためステップの上で飛んだり揺さぶったりしましたがビクともしません。




 でも・・・、やっぱり次回手直しだな。


 どちらにせよ、キクイムシの穴に防虫剤を入れて柱の欠けた部分をエポパテで埋めるつもり。
 一度塗装を剥がすことになります。




 数十分後塗料が乾いてきました。






 束がむき出しですがこれも茶色に塗装予定。

 あまりにも気になるようだったら周囲にカバーを作ります。



 今日はこれで終わりっ!!ヽ(TдT)ノアーウ… 

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