木部補修
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エポキシなどの樹脂による腐食木材補修については、目次に戻って各ページを参照してください。
参考になるかどうかわかりませんが、様々なことが書いてあります。
お役に立てられれば幸いです。
腐食した箇所を新しい木材と取り替えるか、補修してそのまま使用するか真剣に悩みました。
交換するとなると寸法を測り、材料をホームセンターなどで購入してこなければいけません。
1本の材料の長さが4mほど。
私の車の屋根にはキャリーが付いていないので、車内に乗せることになります。
どんな材質の木材を選んだらいいのか、今付いている木材を撤去するのにはどうしたらいいのか、全く知識がありません。( ´Д⊂ヽ
木部補修を行う場所が複数箇所に渡っているので、全てを新しく交換するとなると、技量も知識も道具も全く足らない状態です。
現在付いている木材の強度もしっかりしており、交換しなければ事故が起きるというような程度ではないので、出来るだけ現状のまま使用したいのです。
こんな小さな腐食程度で、板1枚まるまる交換するのはもったいない。
天候の加減で数週間施工が伸びましたので、その間何とかいい方法は無いかと、ネットで調べる毎日でした。
本当に必死で調べました。
表の柱の虫喰い修理の時に使用したパテ類は、硬化するとゴム状になるのですが、木との接着があまり良くなく、乾いてこすると取れてしまいます。
それに、木食い虫などでスカスカになった木とは異なり、腐敗菌の入り込んだ木材は腐敗菌を退治しなくては、外側だけを補修しても無意味。
内部で腐食が進行して朽ち果てていくそうです。
いろいろと検索してみて、発見して最終的に決定したのが
”エンドロット”という製品。
エンドロット
アメリカの「システムスリー」という会社の製品。
ログハウスが多いアメリカならでは。
http://www.woodencanoe.net/epoxy/endrot.html
防腐・滅菌剤、エポキシ、パテのキット。
日本国内での販売店「ヒロウッデンカヌーショップ」さんの販売ページ
http://www.woodencanoe.net/epoxy/index.html
費用と手間を天秤にかけて、安く済む補修にチャレンジすることにしました。
木部の補修は時間がかかるため前日夕方より1泊して作業に当たりました。
夜のうちに木部の補修の最初の工程を行います。
スポットライトを片手に、光に集まる虫が飛び交うベランダ(>ω<)に出て、マイナスドライバー、カッター、ノミ、金属ブラシで、木部の腐敗している部分を削り取ります。
多くの蛾に混じってクワガタのメス2匹発見!(゚∀゚)
腐食して黒くなった部分や、スカスカになっている部分を出来るだけ除去していきます。
次にこのキットから防腐・滅菌効果のある
”ボードディフェンス”という薬剤を水に溶かして、傷んだところと周囲にしっかりと塗り込み吸収させます。
薬剤を水に溶かしてハケで木部に塗ります。
浸透していったら上からまた塗ってしっかりと奥の方まで浸透させていきます
補修のためのエポキシは水に弱いとのことなので、このままではエポキシを塗れません。
乾燥させるために一晩放置します。
まだ残暑が残る季節ですが、森の中の一軒家は涼しい風が通り、パンツ一丁でぐっすりと就寝・・・・・
木部補修を開始する前に、破損部の周辺に残ったペンキをサンダーで取り、木部の表面をなだらかにしておきます。
補修箇所にエポキシボンドの
”ロットフィックス”を塗っていきます。
このエポキシは殆ど水に近いほど粘度が低く、塗るとたちまち木部に染みこんでいきます。
1度塗った箇所でボンドの光沢が出ないところは、奥まで浸透していっていますから光沢が出てくるまで何度も重ね塗りをします。
しっかりと内部まで吸収させれば、腐食による崩壊は止まるでしょう。
左側のボトル2本がロトフィックス。
真ん中と右のカップの容器がスカルプウッドパテ。
手前の袋はボードディフェンス
次にパテで大きな傷跡を埋めます。
大きくえぐれた部分は木片
(DIYセンターの木材コーナーに、小学校夏休み工作用として売っている木片、1袋300円也)を埋め込み、その周辺をパテで盛りつけしていきます。
パテは
”スカルプウッド パテ”という製品。
主成分がエポキシなので先に塗った低粘製エポキシとの相性が良いらしいので、凝固を待たなくともいいらしく、時間がかからなくて済みます。
2種類の粘土状のパテを手のひらで混ぜます。
小学校の粘土工作やってるみたいな感覚。
*エポキシはアレルギーを起こす人は肌に付くとかぶれる場合があります。
肌を保護するためビニール手袋は必須です。
このパテは練り込むときに細かい空気が入るみたいで、硬化した後の状態は液体エポキシとは異なります。
次回表面を削ったときにサクサクと削れていきます。
木材に近い感覚です。
パテの凝固まで半日ほどかかるので、補修箇所はこれ以上手を付けず整形は次回にします。