山の古別荘のDIY記

壁紙の破損部分の補修(参考例・前編)

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 壁紙の破損部分の補修。

 壁紙の破損の補修方法を記述していきます。

 この記事は私が行っている補修例です。
 HowTo物と捉えずに参考例としてお読みください。


 DIYでの補修の参考になさってください。





 壁紙が何かで引っ掛けて破れてしまったり、こすれて大きく傷が付いたり、汚損が激しく洗剤で洗ってもきれいにならないような場合。
 このような状態の時は、壁紙を張り替えるしか手立てが無くなります。
 一箇所の破損のために壁全体の壁紙を張り替えるというのは手間もかかりますし不経済です。

 そこで、一部分だけを張り替えて修復する方法の一例を記述します。


 ご注意!
 壁紙の部分補修は応急処置的な修復方法であって、完全にわからないように元に戻すのは非常に難しいです。

 破損部分を取り去って、新しい壁紙を貼り付けますが、経年劣化や色焼け、メーカーの違いによる微妙な色の差、模様の違いがあったりするので、修復場所は目立ちがちになります。
 基本的にあまり目立たなくするぐらいにしか出来ない物だと考えてください。



 大きなビス穴が開けられていたため、部分補修した箇所の状態。(わかりやすくするため色調整してあります)



 壁紙の破れについてをおおまかに分類すると、

 1.ネジ穴などの軽微な物。
 2.こすれて表面の模様が潰れた状態。
 3.破れてめくれた状態。 
 4,破れて壁紙の一部が欠損している状態。(後編)
 5,広範囲に汚損や剥がれたりしている場合。(後編)


 
 おおまかにこのように大別出来ると思いますが、補修には実際の壁紙の状況を見て臨機応変にやり方を変えています。
 それぞれのケースを説明していきます。




 
 1.ネジ穴などの軽微な物。

 押しピンのような小さな穴ならば木工ボンドを注入した程度で事足ります。
 壁に何かを吊るすためネジで穴を開けたり、釘を打ったりした少し大きめの穴の場合です。
 直径が2ミリぐらいから8ミリ程度の穴が対象です。




 *直径1センチを超えるような穴の場合は次章のに穴が空いている場合の補修、小穴編で解説します。

 今回の施工箇所はコンクリート壁にアンカーが打たれたビス穴。
 アンカーの穴ですから直径は8ミリほどある少し大きめの穴です。
 このままにしておくと結構目立ちます。

 木工ボンドでも塞がります。
 木工ボンドは固まると半透明の白濁色になり光沢を放つので、施工後にマーカーなどでタッチアップすれば良いでしょう。
 ただ、木工ボンドは水性塗料や染色系塗料は弾いてしまい、大きな穴の補修になると塗装によるタッチアップに難が出てきます。


 今回は内装用のパテを使用します。
 よく使っているのがセメダイン社の穴埋めパテ。





 少々お高い製品ですが乾燥後の肉やせ、ひび割れが少なく(しないわけではありません)、水性塗料も乗るので扱いやすい製品です。
 木材、コンクリート、モルタル、石膏ボード 等に使用出来、水性です。
 ホワイト、アイボリー、ベージュの3色があり、乾燥後は硬化します。

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 (1)穴の周囲が盛り上がっている場合は、カッターナイフなどで盛り上がった部分を削り取っておきます。
   埋め込まれたアンカーが飛び出している場合は、抜き取るか、潰してフラットにしておいてください。





 (2)適量のパテをヘラですくい取って穴に埋め込んでいきます。
   隙間が出来ないよう少し押し込んで塞ぎます。





 (3)穴の周囲に付いた余分なパテはすくい取ってフラットにしてください。
   乾燥後に肉痩せして凹んだ場合は、上からもう一度パテを盛ります。
   盛り上がってしまった場合は乾燥後にカッターやサンドペーパーで削り取り平らにします。





 (4)このままですと、穴の周囲の模様と異なるので少し目立ちます。
   そこで、内装用コーキングを用いて周囲の凹凸に似せて馴染ませます。
   コーキングは指でなぞったり、ウエットティッシュで拭いたりして模様に近づけます。





 使用するコーキングは内装用の「ジョイントコークM」。
 乾燥後にべとつきが少なく、つや消しで補修箇所が目立ちにくい商品です。




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 (5)乾燥すれば出来上がるのですが、色は明らかに異なり目立ちます。
   塗料を用いて周囲に合わせますが、調色などかなりの技術が必要です。

   私はそんな技術は持ち合わせていませんので、壁全体を壁紙ペンキを塗って仕上げています。
   ペンキを塗るとよく見ないとわからなくなります。





 今回は「ホワイトクリーム」(少しアイボリーがかった白)という色で着色しました。
 *写真はかなりシャープネスを高めて傷部分を目立たせています。





 2.こすれて表面の模様が潰れた状態。

 現代の市販のビニール壁紙は主に二層の構造になっています。
 塩化ビニールで出来た表層。
 表層より少し分厚目の裏紙。

 それに加えてノリを付ける薄紙が伴っている物が多いです。
 (和紙製や特殊紙、外国製やメーカーなど素材によって異なります。)

 表層の模様の部分だけこすれで潰れてしまっている時。





 広範囲に渡って傷が付いているならば張替えを選択するのですが、わずか2-3センチ程度の範囲の傷の場合。
 前項で紹介したコーキングを使用して模様を盛り付けていきます。





 盛り付けたコーキングを指先などでなぞってなだらかにし、周囲の模様に合わせていきます。





 これも従来の壁紙と色が合わなくなりますので、最終的に壁紙ペンキなどで着色して仕上げます。





 3.破れてめくれた状態。

 壁紙の破れてしまって表層が完全にめくれてしまった状態。
 破れた壁紙は残っていて、もとに戻せる状態です。





 破損した部分の下地にノリ代わりのコーキングを塗っていきます。





 めくれた紙を元に戻します。




 この破損部分も表面が潰れて破損していましたので上からコーキングを盛ります。





 あとは前項と同様コーキングを模様に馴染ませていき、乾燥したら塗装して色を合わせます。



 下は壁紙ペンキを塗った後の画像です。





 マクロ撮影で5センチぐらいの近距離に近付いて撮影しました。
 これぐらいよく見ないとわからないぐらいにまで戻ります。



 後編に続く





 管理人からのアドバイス

 パテ塗りなどの時に私が使用しているヘラは市販のプラスティック製の小型のスクレーパー。
 100円ぐらいで販売されている物。
 買ってきたままの状態だとちょっと扱いにくいので、角を切り取り、先端が扱いやすいように削って調整しています。





 盛りすぎてしまったり、はみ出してしまった余分なパテなどはスクレーパーで掻き取るより使い捨てのウエットティッシュで拭き取ると跡が残らずきれいに除去出来ます。
 ウエットティッシュは100均でお掃除用の50枚入りを購入してきて、このような作業の時はいつも傍らに置いて使用します。

 塗装の時もあると便利です。




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