壁紙ペンキを塗った壁紙の剥離
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壁紙の上から塗るペンキを塗った場合のデメリットとして、Google検索で『壁紙ペンキ デメリット』と入力して検索すると、冒頭に7つのデメリットと出てきます。

①番目の検索結果について。
「
剥がせなくなる」とありますが、実際にどうなのか。
ペンキを塗った壁紙を剥がす機会がありましたので実証してみました。
結果は、問題なく剥がせました。

スクレーパーは問題なく入ります。
下地に染み込んで固まっているということもありませんでした。
従来の壁紙と同様に何ら問題なくめくることが出来ます。
壁紙の表面上に塗料が乗って固まっているのでパリパリと塗膜が割れる感覚はあります。
少しばかり力が必要ですが、作業に費やす時間も手間もほぼ同じです。
剥がし方も従来と同じ。 動画:
この部屋の壁紙は広範囲にわたってめくれや傷が付いており、壁紙自体がこすれて厚みが薄くなっている箇所の多い状態でした。
2度目の再塗装を行うとその傷から塗料が下地に染み込んでしまい、剥がすことが困難になる可能性がある。
塗装を施しても壁紙表面の傷をごまかしきれない。
部分補修を行うには広範囲すぎる。
こすれ傷などにより劣化が進んだ壁紙には塗装は施さないほうが良いと判断し、剥がして新しいものに張り替えました。
上記のGoogle検索の結果がツッコミどころ満載なので(Googleさんが悪いわけではない)、他の項目も検証します。
②メンテナンスに費用がかかる可能性がある
メンテナンスというのがどんな作業を指しているのかわからないですが、傷ついてめくれてしまった場所の部分補修や、1面張替えなどを行うと色が合わなくなるので貼った後に塗装をするという点から二度手間にはなり、費用は多少かかります。
ただ、塗装していない壁紙でも経年や日焼けで色が微妙に違ったりするので同じことかと・・・・。
..
③壁紙の劣化が防げない
一般的な壁紙の表面の素材はビニール製です。
以前にも書きましたが環境にもよりますが壁紙の年数はかなり長い期間使用できます。(場合によっては数十年)
表面が劣化した壁紙を専用の塗料で塗装すると、塗膜でコーティングされて強化されるので劣化が止まるのでは?と思います。
反対に塗膜の耐用年数(7~10年ぐらい?)が問題になると思えます。
使用し始めてから5年ほど経過していますが、今のところ白化現象(白く粉を吹く)などはまだ起きていません。
④壁紙が膨らむ可能性がある
⑤壁紙が剥がれる可能性がある
塗料が乾燥する際に収縮しますので、壁紙の継ぎ目などが割れてそこを中心にめくれたり膨らんだりすることはあります。
剥がれたり膨らんだ場合は、塗料乾燥後に裏側にノリを入れて手直しする必要はあります。
*補修は
壁紙のめくれの補修(参考例) を参照してください。
⑥塗料が乾燥するまでに時間がかかる
塗料の水分が乾燥するまでの時間は必要です。
壁紙を新たに貼った場合の乾燥までの時間と同じです。
⑦臭いがきつい
塗料の独特な匂いはありますが、乾燥すればすぐに消えます。
DIYでは基本的に水性塗料を使用しますので油性のような刺激臭はありません。
油性塗料を使用した際のいつまでも刺激臭が残るということはほぼありません。
壁紙ペンキを塗装しても何か特別な問題は生じていません。
張替えや補修については、今までの作業と同じで障害は発生しませんでした。
壁紙ペンキは作業効率が良くなる物ではありません。
壁紙を剥がして再度貼り直す作業とほぼ同じぐらいの労力がいる場合があります。
部屋の壁の一部分の模様替えとか、ほんの数か所の汚れや傷などで全部を張り替えるのはもったいない、という場合に活用する手法だと思っています。
ケースバイケースに応じて使い分けするのが良いと思います。