山の古別荘のDIY記

リメイクシートを貼ってみる 後編

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 前編からの続き


 シートを貼り終えたら余分な部分のカットを行っていきます。

 化粧扉縁にスクレーパーをしっかりと合わせてカッターナイフで切っていきます。


 と、その前に。
 こういうフィルム類や壁紙などをカットするカッターは、文房具店などで販売されている通常のものとは異なる物を使用しています。
 文房具の小型カッターは刃の厚みが一般的には0.38ミリぐらい。
 プロが使用している刃の厚みは、0.2~0.25ミリぐらいの薄い刃を使用しています。
 薄刃で壁紙などを切る際に切り口が目立たずキレイに仕上がるからです。

 また、少しでも切れ味が落ちると切断面が汚くなってしまうため、すぐに刃を折って新しい刃先にします。
 壁紙貼りなどでは6畳間の施工で毎回1枚から2枚カッター刃を消耗します。
 
 頻繁にフィルムや壁紙などを貼る作業をする場合は、専用のカッターを用いることをお勧めします。

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 本題に戻ります。

 カッターの刃を入れる時は、扉の下地の化粧板を傷つける恐れがあるのであまり強く切りつけないでください。
 シート自体は薄い物で簡単に切れるので、優しく刃を入れるだけで十分です。





 この時、カッターの刃を気持ち内側、縁より内側を切るように少し斜めにして切ります。
 (この理由は後ほど説明します。)






 スクレイパーがずれないように丁寧に慎重にカットしていきます。



 上辺が終わったら次は左の辺をカットします。







 さて、ここでちょっと問題発生!

 右辺は製品が真っ直ぐに裁断されているので、扉の縁にピッタリと沿っているはず。
 ところが、気泡を抜いたり、シワを伸ばすためにブラシでこすっていると本当に微妙なズレが生じてきます。
 距離にしてコンマ何ミリ、髪の毛1本の直径分ぐらいの僅かなズレ。

 そのズレによってシートの縁が化粧扉の縁に当たって、盛り上がりを作っています。


 上で、カッターを内向きになるように斜めに切っていくよう書いたのは、こうなることを未然に防ぐためです。





 この膨らみを押してくっつけても、その時はくっついていますが、時間が経つと次第に剥がれてきて再び膨らんできます。
 将来、シートの粘着力が落ちてくると剥がれの原因となります。


 これをカッターで修正します。
 出来るだけ細く、削ぐように切ります。





 が!! コンマ何ミリのかすかなカッター裁きなんて、普通の人は出来ません。


 で、こうなっちゃいます。↓





 プロの仕事ならばこれは失格。(>ω<)

 容赦なく張り直しとなります。


 ですが、私たちは素人。
 安価なシートとは言え、何枚も買うわけにはいきませんし、何より時間がもったいない。

 こういう場所は最後に誤魔化すお化粧を施します。...((((( ((;^^)


 やり方は後ほど。



 最後に一番下辺を切って終了~!









 2.失敗した時の誤魔化し方


 *先ほどのカットで出来てしまった縁との隙間を消します。

 私自身、プロの内装職人ではないのでミスはいっぱいやります。(;´Д`)ノ
 左辺のカットでも僅かな隙間を作ってしまいました。







 貼り直すのも面倒くさいし、時間も無いしで単刀直入に目立たないように最後に誤魔化すことにします。



 と、作業を続けていたら・・・



 やっちまったああ!!(;´д`)トホホ






 スクレーパーが完全にずれちゃってて、最大2ミリぐらいの隙間を作ってしまった。


 これ直るかな~。(´;ω;`) ショボーン

 とりあえず、誤魔化しきれなかったら貼り直すと言うことで、リカバリーを開始します。


 ここで登場するお道具がこれ↓





 キズ補修マーカー!!


 100均で売ってます。


 本来これは、フローリングなどのキズ消しに使用する物です。
 シートのカラーと出来るだけ同色の物を選んで購入してきます。

 それでは早速ぬりぬり。φ(◎_◎;)











 一回のペイントでは色が薄い時は、乾燥させて二度塗りするといいです。


 仕上がりはこんな感じ。







 注意深くよーく見ないとわからないレベルになります。f(^ー^;

 元に戻すためにシートを剥がす時などは、塗料落としなどを使用すると簡単に取れます。
 遠目から見るともうどこを修正したのかわからないぐらい。







 リメイクシートの作業をする時は、類似色のキズ消しマーカーを1本購入しておくと強い味方になります。

 *シートの色によってはこううまくいかない時もありますのでご注意ください。









 *気泡が残った時の抜き方

 これはあまり行わない方が良いのですが・・・

 全部張り終えてから、大きめの気泡があるのを見つけた時。
 強引に押しつけてもしばらくするとまたぷっくらと持ち上がってくる。






 そんな時は鋭い針でシートを突いて小さな穴を開け、上から撫でて中の空気を抜きながら押さえつけます。







 場合によってはカッターで小さな切れ目を入れて抜くこともあります。

 針で突いたり、カッターで切るとその部分だけ下地の色が見えたりしますが、その時はキズ消しマーカーや塗料を使用します。












 *どうしても出てきてしまうシワの取り方

 きちんと貼ったはず。
 貼った時は真っ直ぐに貼れて、シワなど無かったはずなのに・・・

 貼り終えてしばらくしてから見ると、製品に付いている癖のためにシワの部分だけが持ち上がってくる!
 特に冬場はシートが硬化していますので、なかなかシワが伸びてくれません。

 そんな時はドライヤーを使います






 温風をシワの周囲に吹きつけ、だいたい50度から60度ぐらいまで、触るとちょっと熱いかなという程度まで暖めます。
 暖まったら、ブラシやタオルでこすりつけながら、すかさず冷風を当てて冷却します。








 100均で販売されているシートは長さが短く、一枚の扉に継ぎ目無しで貼ろうと思うと1シートが必要になります。
 そうなってくると結構長い部分が余ってしまいます。
 お金をいただいて商売としてシートを貼る職人さんならともかく、私たちが一般家庭で用いるのにこんなことをしていたら非常にもったいない。
 そこで、余っているシートを継ぎ足して使います。

 シートを継ぎ足して貼る時に気をつけないといけないのはその継ぎ目
 予め、きちんと裁断して貼るのが一番良いのですが、重ね張りをした部分のその継ぎ目を真っ直ぐにカットするのもOKです。




 少し短いシートを貼ります。




 下側に足らない分のシートを重ね張りします。




 継ぎ目部分が波打っているので、スクレーパーで真っ直ぐ切ってやり、上に重ねた部分だけを剥がします。




 キズ消しマーカーで継ぎ目を自然な色合いにペイントします。





 完成~!!(^◇^)/







 キズ隠しとか継ぎ目とか、近くによってあら探しするといっぱい見えますが、少し離れて見ると殆どわかりません。

 キッチン下半分の扉のシート張りで約1時間半ほどかかりました。
 私は慣れてきているので手早いですが、初めてならば2-3時間ぐらい考えておいた方が良いでしょう






 このシート張りのコツは、張る時に失敗したかな?と思ったら迷わず剥がして張り直すこと。

 素材の中には水を拭きかけることが出来なくて、張り直しの効かない一発勝負の物もあります。
 幾つも幾つもやっていると次第に慣れてきて要領やコツが飲み込めてきます。

 まずは大きく作業のしやすい物から始めると良いでしょう。

 皆様の参考になりますように。m(_ _)mペコ




 参考動画:リメイクシートを貼っている作業風景
 注:ハウツー動画ではありません。 前編に掲載したと同じ物です。



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