写真撮影がメインじゃない!?
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写真機というのは非常に都合の良いアイテムです。
これを肩からぶら下げて一人で歩いていたら、観光地であろうが遊園地であろうが、誰もいない山の中であろうが不審人物には見られません。
工業地帯の堤防で釣り竿を持って歩いていれば、テロリストに見られないのと同様、お一人様にとっては強力なパートナーとなります。
望遠ズームレンズを装着した一眼レフカメラの総重量は約2kgにも達します。
もし、町中で暴漢に取り囲まれたら、ストラップを持ってぶんぶん振り回せば
強力な武器にもなる!!!
そう言えば、私が若かりし頃、『カメラ小僧』なる言葉が流行って、街角で女性をナンパするグッズとなっていたなんて時代もありましたね~。
そういう最強のアイテムのカメラですが、
夏のビーチでは文句なく呼び止められる可能性がある。
夜中の住宅街では職質される確率が非常に高くなる。
間違ってや○ざの方を撮ってしまうと、いきなり事務所へ連れて行かれる恐れがある。
と言う弱点はあります。f(^ー^;
孤高の鳥、ハシビロコウさん。 カコイイ! 神戸動物王国にて。
社会人になり家庭を持つようになって、旧友達と遊ばなくなり、どんどんオッサンになってくると一人で行動するようになります。
休みの日は家でじっとしていられない、天気の良い日に屋内でじっとしているなんて我慢できない。
と言う性分の私。
前に書いたように、カメラを持ち歩くようになったのは「
海風景」を撮るようになったからです。
写真を撮ることの面白さに気がついてから、海だけでなく河川、山、花、建物とどんどんとその撮影対象が広がり始めました。
神社仏閣程度ならば一人で行っても特に問題は無い。
ところが、動物園、水族館、遊園地となるとそうはいかない。
年末のイルミネーションなんか、カップルばかりのリア充地帯。(`△´+)
孤独なおっさんが行けるものではありません。
今でこそお一人様の方が増えてきて周囲もすんなりと受け入れてくれますが、少し前までは多くの家族連れで賑わっている中へ、たった一人で遊園地のチケットを購入して入って行くなんてかなりの抵抗感がありました。
ましてや私は、
体がごつい。
雰囲気がいかつい。
顔が怖い。
の悪人面三拍子が揃っていて、周囲の通行人の殆どを恐怖に陥れ、警戒心を抱かせてどん引きさせてしまうような外見。
・・・・・orz
子供に、
「お父さんってもし役者だったらきっと悪役商会に所属していたよな!」
と聞いたら。
「もちろんだよ!!」
と、即答されてしまったぐらい。
こんな悪人面の私でも、カメラを肩に下げて一人歩きしていればあら不思議。
周囲の方々は、単なるいかつい顔のカメラマンが一人で趣味の撮影で遊びに来ていると思ってくれるようで、雰囲気ががらりと変わります。
お土産物屋さんに入って何か無いかと見て回るのも、飲食店ののれんをくぐって昼食を取る時もいっこうに平気になってきましたし、お店の方も愛想良く応対してくれます。
微妙に空気感が変わるのです。私にしかわからないこと。
神戸動物王国のシベリアワシミミズク。 羽を広げるとでかい!
一人で野山を散策する時も、観光地をぶらぶらする時も、テーマパークへ遊びに行く時も、カメラをぶら下げて歩くようになりました。
鉄道とかカワセミとか単一の被写体を追い掛けているカメラマンの方が多いですが、そういう特定の物にこだわることはありません。
四季の変化に応じて、訪れた場所のシチュエーションに応じた写真を撮るようにしています。
町中でのスナップはプライバシーの問題がやかましくなってきたのであまり撮らぬようになりました。
写真撮影を始めた頃は、海から山へ公園へと行動範囲が広がると、被写体を求めてどんどん遠くへと足を運ぶようになります。
アウトドアが好きなので、絶景を求めて渓谷や高原へ分け入るようになります。
登山靴を買い、レインウエアを揃え、登山道やトレッキングロードを歩くようになりました。
大台ヶ原にて
森の中で澄んだ空気を吸い、火照った体を高原の風で冷やし、渇いた喉を清流で潤す。
山歩きをされる方ならばその爽快感、開放感はおわかりになるでしょう。
自然の恵みがもたらすささやかな喜びにすっかり魅了されてしまいました。
「今度はどこへ行こうか。」「どこかいい場所はないかな。」
週末が訪れることが待ち遠しくなります。
時には3時間も4時間も登り詰めて山の頂を目指します。
時には渓流沿いの細い桟道を怖々伝っていきます。
森の空気を吸いたいために、水の流れる音を聞きたいために。
冬の赤目渓谷にて。
撮影機材一式を担いで深山幽谷に分け入ります。
次第にエスカレートしてきて、人があまり入らないようなマイナーな登山道や、危険を承知で廃道に踏み行ったりしました。
そして目的を達成して満足して帰って来ます。
自宅で撮影した写真をパソコンに保存して見直します。
歩き回った経路の写真がそこに並んでいます。
きれいに撮れていますが、これ!と言う物がありません。
それもそのはず。
何の主題も持たず、何の撮影対象物も選択せず、目に入る物だけをパチリパチリと撮ってきただけですから。
何か違う気がするな・・・
ふと気付きました。
あれ?写真撮影がメインじゃなかったのか!!??( ̄□ ̄;)!!
そう、写真撮影は二の次で実は自然の中で体を動かすことが好きだったのです。
旅行会社が主催する観光ツアーに参加して、ガイドに導かれるまま景勝地と呼ばれる場所を巡ってくる。
自宅に帰ってきて現像して出来上がった写真を一通り見て、「ああ、楽しかったね。また行きたいね。」とアルバムを閉じて二度と開かず書棚に仕舞ってしまう。
一昔前の爺ちゃん婆ちゃんと同じ行動をやっていました。(;´Д`)ノ
記念写真カメラマンと言われるわけだよ。
丹頂鶴。 京都動物園にて。
ま、それでもいいか!(゚∀゚)♪
と、開き直ります。
最初に書いたように私にとってカメラは、お一人様でどこへでも抵抗無く訪問できる重要なアイテムですから。
それでも、レンズやら機材やらを買い換えたり集めたりするのは、単なる機械好きだからだろうか?( ̄▽ ̄;)