得意先は釣り仲間
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釣り師は心に傷があるから釣りに行く。
しかし、彼はそれを知らないでいる。
林房雄 「緑の地平線」より
私の商売は不動産賃貸業だけど、もうあかんね。
急激な供給過剰と、急激な需要の減少で斜陽産業まっしぐらですよ。(>ω<)
賃貸経営で左うちわのでボロ儲けして、更にこんなページ作りやがって!
と斜め目線でお読みの皆さん。
もうすぐですぞ。
憎っくきプチ資産家の断末魔の叫びが聞かれるのは。
私もそのうちの一人になるだろう。( ^▽^)<わっはっはw
ちょっとお金を掴んだ方や、プチ資産家がさらなる投資先として、安易にこの不動産に手を出そうとするんですが。
最近あちこちで宣伝してる「家賃保証で安定」とか「相続対策になる」という甘い勧誘に騙されちゃいけませんぞ。
数年前から始まって、これはいつか問題になるなと思っていたら、最近になってトラブル頻発のニュースが目に付くようになりましたね。
業者の数字のマジックに欲目を出したちょっと資産のある土地持ちが困ってますわ。
「左うちわ」、「不労所得」、「何もしないでもお金が入る」。
まだまだそんなイメージを持たれている不動産業界。
これからはそんな甘い考えでは通用しない。
これから世に出て行く若い方、退職金がどかっと入る予定のお父さん。
儲からなくてもいいや、暇つぶしで運営するんだって言うなら構わないが、真剣に資産を構築し伸ばしていきたいなら、遺産を次世代に残したいならやめておけ。
業者の甘い言葉に乗っちゃいけない。
どうやって次世代へ継承していこうか、借金まみれになって四苦八苦している私が言うんだから間違いない。
もう既にあの世へ去った私の親父も兄貴も辛抱の連続だったし、私も現在進行形。
と、愚痴はこれぐらいにしてと・・・
上の話じゃないけれども、
我が社の顧問の会計事務所に勤めている若い先生が約1年ほど前に、
「いい不動産物件があるんだけど、買って資産活用しようかと思ってるんですけど、どうでしょうか?」
ってマジで私に聞いてきた。( ̄▽ ̄;)
『絶対ダメ! 無借金で経営しても採算割れする可能性あります。 片手間で出来るようなおいしい話なんて無い。 で、そんなに儲かる物件ならば業者が手放しはしない。』
と、やめるように勧めました。
最近になって、
「やめておいて正解ですね~。」
と微笑みながら語っています。
と言うこの若い先生の上司のボスである大先生は大の釣り好き。
会計事務所に魚拓飾ってあります。(^^ゞ
これは先生の魚拓じゃないよ。
上水道、ポンプ、貯水槽のメンテナンスなんてさすがに私は出来ない。
こればっかりは住人さんの生活に関わってくるので、専門家に依頼しています。
この業者の社長さんは、昔、私が所属していた釣りクラブの仲間。
クラブに加入しても最初はお互い見知らぬ者同士だから、個人の仕事とかプライベートな事柄は話さない。
でも、何度か孤立した磯の上で終日釣りをし、共に弁当食って情報交換しあううちに仲良くなっていきます。
ある時、「何の仕事してはるの?」と聞いてくるものですから、こうこうこういう仕事と話します。
そうすると相手も、「私は水道関係。」と話してくれて、お互いの仕事に共通点があるのを理解します。
それからが話が早い。(^^ゞ
今までの業者に断りを入れてやめてもらって、この友人の会社に委託しました。
窓口不動産業者の社長さん。
出身は島根県の隠岐島。
海に囲まれた島ならではで小さい頃から釣り、と言うか釣りしか遊びが無いような所。( ̄▽ ̄;)
もちろんご本人も釣り好きで、お盆に帰省すると決まって1日は釣りをするらしい。
たまにお中元代わりにサザエとアワビの詰め合わせを送ってくれることがあるので、私の家族は非常に喜んでおります。
メインバンクの某大手銀行の営業マン。
もう転勤されていなくなったけど、彼が担当だったときは用事もないのに毎週一度はオフィスに来ていた。
で、仕事の話はそっちのけ。
1時間も2時間も釣り談義。
どこかいい釣り場を知りたくて、私に根掘り葉掘り質問してきます。
私は知っている釣り場の知識、ここの堤防はどこそこがポイント、あそこの護岸は深さがあるので仕掛けはこう。とか教えてあげる。
結局あの担当者は仕事してなかったな~。(゚Д゚;)!!
今から10年ほど前、我が家に破産の危機が訪れたとき、爺ちゃんの代に築いた資産を売却して窮地を脱したことがありました。
不動産屋に仲介して貰って買い手を探します。
大きな金額の動く取引ですから、値段の折り合いが付かない。
なかなか商談はまとまりません。
その時、3番手に現れた親父様が、大の釣り好き。
当時は釣りのために船を持っていたぐらいのプチ資産家さん。
物件案内していたときに、親父様がふと釣りが大好きだと言ったことから、いきなり意気投合しました。
あれよあれよと言う間に商談が進んで、無事に売買が成立しました。
こちらの希望値段通り。(^○^)
普通ありえませんよ。
関西の商売人ですから売値をどれだけ叩くかは当たり前の商習慣。
だけどこの方、その年に思いがけないお金が入ってきて、その年の年度末までに何かで消化してしまわないと、翌年膨大な税金で持って行かれることになっていました。
それで、我が家の売却資産に白羽の矢が立ったと言うわけで、こちらは希望値が手に入ったので大助かり。
借金返済で右から左に消えていきましたが。(-。-;)
親父様、もう年なので数年前に釣りをやめちゃったのですが、今でも道端で出会ったときに、仕事の情報交換などしております。
これらのことはごく一部ですが、なぜか私の回りには釣り好きが集まります。
釣りがきっかけで懇意になり、仕事のお付き合いにまでなっていくという方が正解かな。
オフィスに釣り道具が数点転がっており、魚拓なんかも飾ってあるので、時々、やって来た飛び込みの営業マンが、それらの釣り関連品を見つけます。
無理に釣り好きを装って歓心を買おうとするのですが、少し話をしたらもうそいつの付け焼き刃だとわかります。
釣りの話をして歓心を買おうなんざ10年早いわ!!(`△´+)
心の中でそう思って、ニヤニヤ笑いながら適当にあしらい、丁重にお帰りいただいております。
カメラにしろ釣りにしろ、せめて「
やや重症」というぐらいに趣味のウィルスが頭に回っていないとお話になりませんわ。
仕事にまで影響を及ぼすほど沼にどっぷりとはまってしまった釣り好きですが、一つだけ実現できていないことがあります。
これは、どの得意先の方も同じ考えで、何とか試みようとしているのですがなかなか機会が掴めずに終わっています。
それは、釣り接待!
接待ゴルフとかあるんだから接待釣りがあってもいいじゃないか。
接待でお客さんを釣りに連れて行ったら、交通費も渡船代も餌代も経費で落ちる!!
(;゚∀゚)=3グヒヒヒ
という甘い考えを抱くのですが、どうもいけない。
ぜんぜん機会が訪れない。
全く実現できていない。
世の中うまくは出来ていないようです。(;´Д`)ノ