当時、私が愛用していた板。
K2 712Competition SL用モデル 長さ2m
発売は1980年、購入は1982年頃だったと思う。
レイクプラシッドオリンピックの、スラロームでメダルを獲得した、フィル・メイヤー、スティーブ・メイヤー兄弟が用いていたモデルです。
もう捨てたと思っていましたが、部屋の奥に残っていました。
表面は黄ばんでしまって、もっと白かったんですが・・・。
この板で3本目。
その前はブリザード、クナイスルと2本履き潰して、3本目を物色していた時。
学生でお金の無かった私は、とあるスキー店で1年型落ちのこれを見つけて、安く手に入れました。
スキー板の内部コアは各社ともまだまだウッドが主流でしたが、アメリカ製のこの板はオーリン(OLIN)と共に、いち早くポリウレタンコアを採用していました。
また、上級・競技用の板は殆どのメーカーの板が、前から後ろまで中央に直進安定性を高めるための溝が掘られてあったのですが、この板はグルーブレス(溝無し)という構造。
グルーブレスについては回転しやすいと評判でしたが、直進安定性が損なわれる(スピードを出すと板がブレる)んじゃないか?と半信半疑なまま購入しました。
初めてゲレンデで履いてみてビックリ!
急斜面を滑ってみてビックリ!
ちょうど私の体重とマッチしていたのでしょう。
技術はまだまだ未熟でしたが、頭の中で描くターンが簡単にゲレンデ上で描けます。
「10年来の友に出会った」
と、感じた名品でした。
岩の上を滑って内部まで達した深い傷。
この後、スキー場でバイトした時はこの1本だけでなく予備としてもう1本持つようになり、ヘッド、フィッシャー、この712の次期モデル、と乗り継ぎました。
ブーツ
当時はもちろんのことプラスティックシェルで、革靴なんかありませんよ。f(^ー^;
ただ、フロントエントリー全盛だったスキー靴に、リヤエントリーが製造販売された最初の時代でした。
甲高幅広の足を持つ私は、それまでのスキーブーツには泣かされました。
とにかく足形に合うブーツが無い!
そんな時、サロモンがリヤエントリーブーツを製造して、すぐさま店頭に並び始めました。
これは最後に履いていたSX93Equipe。
最初にサロモンブーツを履いてみて驚き!
\(●o○;)ノ
今まで締め付けるどころか骨が曲がるんじゃないかと思われるほど窮屈だったブーツ内部がスカスカ。
「こんなのでええんですかい!?」
と何度も店員に聞いたほど。
甲回りの隙間はインナーブーツの外側にチューニング用のパッドを挿入してフィットさせるという構造。
リヤエントリーの構造上フロントから水は入ってこないし温かいし。
まだ中級の技術ぐらいしかなかった私ですが、すぐさま中級モデルのサロモンSX70を購入しました。
1年ほど経つともう技術が上に行っちゃってSX70では役不足。
買い換えたのが上位モデルのSX90Equipe。
SX90Equipeはボディが鮮やかな赤色のシェル。
赤色が目立つのですぐにわかると友人からよく言われました。
このサロモンSX90Equipeには外見上他のブーツと大きく違う点が一つありまして、それはインサイドに貼り付けられた金属のプレート。
スキーが上達してパラレルターン、ステップターンをこなすようになってくると、片サイドのスキー板のインエッジがブーツのイン側に当たるようになります。
エッジで傷ついたインサイド
スピードを出して急斜面を駆け下りてくるようになると、猛烈な勢いでエッジがぶつかり、側面を削ってしまうようになります。
サロモンSX90Equipeのシェルは材質の強度に問題があったのでしょうね。
このエッジが当たるインサイドに幅2センチほどの薄いアルミ板が補強金具として貼られていました。
で、アルミ板にエッジがぶつかると傷が付いちゃう。
傷がどんどん深くなり削れて来ちゃう。
で、最後にはペラペラになってちぎれてしまいました。
ちぎれてしまって不細工になってもしばらく履いていましたが、それも寿命に達した頃に、写真のSX93Equipeに買い換え。
これがスキー時代最後のブーツとなりました。
スキーブーツの寿命はだいたい7~8年(今の製品はどれぐらい持つかわかりません)。
劣化と疲労により半分に割れたり、底部分だけ割れて外れたりします。
内部はカビも生えていなくて清潔なのですが、このブーツはもう使えないです。
スキー場バイト時代に、ブーツが割れてしまい、ぴょんぴょん片足跳びしながら下りてくる人をしばしば見かけました。
で、どうしても靴下だけの方の足を雪に付けてしまうので、冷たそうで可哀想でしたね。(;^_^A
スキー板は消耗品ですが、ブーツは自分に合う物に巡り会えば長く使えます。
その分出費は少なかったです。
このリヤエントリータイプのブーツは後年需要が無くなり、今では初心者用のレンタルスキーの物しか見られなくなりました。
昭和末期頃の懐かしいスキー道具です。
次回はビンディングとかウェアとか少しずつ思い出して書いてみます。
つまんないお話でスミマセン。