ドアノブの交換 浴室・トイレ
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浴室のドアやトイレなどのドアに付いている、ドアノブ、シリンダーの交換方法です。
一般的な家庭でドアノブが破損するような箇所というのは、主に水が頻繁にかかる浴室扉のドアノブなどです。
今回ご紹介するドアノブも浴室のドアで、内部がサビ腐食により固着してしまい、機能を果たせなくなった物です。
ドアノブは製造メーカー、品種により規格が様々で、寸法など多種多様のサイズ・形状が存在しています。
必ず事前に取り付けられてある製品の寸法を測り、同じサイズの物を購入してきて下さい。
特に、ドア厚み、バックセットの寸法を計測せずに勘を頼りに購入してしまわないようにしてください。
私、何度も経験しています。(^^ゞ
下の製品は部屋の間仕切り戸などに付いている物です。
浴室・トイレ用とは少し異なりますのでご注意ください。
↑これはホームセンターなどで販売されているドアノブセット。
トイレや間仕切りドアなどに使用されている仕組みが簡単な物。
(これも寸法を間違って購入してしまった物です。)
今回、私はGOAL社製のドアノブの交換を行います。
このタイプの製品を購入しておきます。
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円筒錠は鍵有り、鍵無し、プッシュロック式など様々なタイプがありますがお好みで選んでください。
くれぐれもバックセットなどの寸法を間違えないで。
シリンダー全体を取り外すためには、プレートに付いているネジを外さなければいけません。
このネジを外すためにはドアノブが障害となってドライバーなどが使えません。
そこでまず最初にドアノブから取り外します。
内部にはノブを固定している爪があります。
ノブを支えているシャフトに、その爪を解除する器具の挿入口があります。
(*ピン挿入口が無いドアノブ取り外しはこちらのページへ)
挿入口は小さな物で、幅が1mmぐらいの溝であったり、丸い穴であったりします。
ここに先の尖った千枚通しのような、鋭い器具を強く押し込みます。
釘とかでもOK。
内部はバネのようになっていますので、器具を強く押し込んだまま、ノブを引っ張ります。
内部のバネは、サビ付いていたりすると固くなっていますので、けっこう強い力が必要です。
これが取り外せないと先へ進めません。
もし、サビなどで固着して、どうしても取り外せないときは、鋸で切断か、破壊という作業になっちゃいます。(何度か経験済み)
次に、化粧プレートに付いているネジをドライバーで外し、化粧プレートを取ります。
製品によっては、この化粧プレート内部に爪が付いていて、簡単に外せない物があります。
爪でパチッとはまっているだけですので、マイナスドライバーなどを使ってこじて外してやります。
化粧プレートが外れると内部の構造が見えます。
ドアの爪を支える金具(ラッチと言います)と本体とが組み合わさっているのがわかります。
サビなどで内部のスプリングが壊れたり、破損しているような場合ですと、ラッチが押し込まれたままになっている場合があります。
そんな時は、この段階で工具などを使い、正常な状態に戻してやる必要があります。
どうしてもラッチが戻らなければ、ラッチの押し込まれているシャフト部分を切断することもあります。
ラッチの位置が正常ならば、ドアノブの反対側を引っ張ると、シリンダー全体がすっぽりと抜けます。
浴室用ドア内側ノブに付いている防水用ゴムパッキンを捨てないで下さい。
このゴムパッキンはサッシ扉に従来付属している物で、ドアノブセットやシリンダーには含まれていません。
このゴムだけを購入するには、サッシメーカーに問い合わせる必要があり、一般的に市販されていないのです。
老朽化でちぎれていたり、穴が開いていない限り、きれいに洗浄して再利用した方がいいです。
続いてラッチを取り外します。
取り外したらサッシだけの状態になります。
内部にサビの粉が溜まっていたりするので、掃除してやります。
今回取り付けるのは、同規格同寸法の製品。
まず最初にラッチを取り付けます。
ドア開閉の爪の向きに注意して下さい。
次に、シリンダー本体を取り付けます。
この製品は外側シリンダーを外すのは”丸い穴”タイプでした。
添付の器具(釘のような物)で外側ノブを外します。
内側ノブと一体になったシリンダーに、先ほど取り外した防水ゴムパッキンを挿入してやって、サッシに取り付けます。
ラッチの根本の爪と、シリンダーの溝とを組み合わせて挿入します。
化粧プレートをはめ込んでやります。
化粧プレートをパチッとはめ込むタイプの製品の場合、化粧板をはめ込む向きがあり、金具に合わせて強く押し込むだけです。
化粧プレートを付けたら、ネジで本体を固定していきます。
シャフトの溝に外側シリンダーの凹み部分とを合わせて、力強く押し込むことで、ドアノブがはまります。
完成!\(^▽^)/
完成したら、ドアノブを回転させたり、扉を開閉させたりして、ネジの緩みやがたつきが無いか、きちんと閉まるかどうかのチェックをして、問題無ければ終了です。
動画:
鍵無しとか鍵有りとかを気にしなければ、基本的にバックセットなどの寸法さえ合えば、レバータイプに交換することも可能です 。
この機会におしゃれな物に変えるのも手ですよ。
寸法や規格は前もってよーく調べて購入してください。 くれぐれも間違えないでね。
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2016年追記:
『サビ付いてしまって固着して外れない場合どうするの?』
という質問がありました。
シリンダーノブを固定している爪すら腐食してしまい内部で破損して、ロックがかかったままになってしまうことがたまにあります。
ピン挿入穴に何を突っ込んでも、固定爪が外れてくれません。
この場合、大型プライヤーなどでノブを掴んで強引に引っ張ったり捻り取ったりすると、アルミサッシ枠自体を歪めてしまって、復旧不可能な状態になりかねません。
建材に使われているアルミ合金は柔らかいです。
どうしても外れない場合は、ドアノブの根本から切断するしか方法がありません。
使用するのは金属切断用の「
金鋸」。
これでゆっくりと焦らずに時間をかけて切り落とします。
シリンダー軸は結構固いので、カナノコの刃は幅が1㎝ぐらいあるしっかりした物で行います。
100円ショップなどで売られている安物のノコギリや、刃の幅が細い物は簡単に折れたりしますので、使わない方が良いと思います。
・金属の切断ですから時間がかかります。
・ノブが切れて落下する時、浴室の床のFRPが衝撃で割れてしまったりするので、クッションになるようににバスタオルや毛布などを敷いて行ってください。
・金属粉が床面に落ちますので、下にシートなどを敷いてください。
浴室床のFRPや浴槽に微細な金属片が突き刺さり取れなくなり、錆の発生の原因となり、浴室の劣化を早めます。
サンダーや電ノコ使ったら早いでしょ?
と、思われるかもしれません。
電動工具は確かに早いですが、金属粉が広範囲に飛び散り後始末がたいへんです。
電動工具を使用される場合は、周辺に金属粉が飛び散っても良いように、シートなどで養生を行ってから作業に当たってください。
養生するだけでも時間がかかり面倒なので、私は手作業で行っています。
内部のラッチが押し込まれたまま固着している場合。
中の爪が内部に入って固着している場合があります。
内部のスプリングが錆で破損している状態です。
こう言う時は、556などの潤滑油スプレーを内部にまでまんべんなく散布してやり、油が馴染むまでしばらく置きます。
マイナスドライバーなど先のとがった物を隙間に差し込んで、手前に戻るように引っ掻き出します。
たいていの場合はこれで戻ってきます。
ダメな場合は下のページを見てください↓
切断・破壊の工程はこちらの別ページで紹介しております。
失敗談:
シリンダーを全て取り外し、ラッチを取り付けた状態の段階で、きちんと扉が開閉するかどうかのテストをしました。
浴室内部から扉を閉めてカチャンと音がして、問題無く扉は閉まりました。
そこでハッと気付きました。
扉を開けるためのドアノブが無い!(゜ロ゜)ギョェ
工具類は浴室の外側。
どうしよう・・・、俺はこのままここで閉じ込められてしまうのか・・・?
作業している部屋は無人の空室。
浴室内なので、叫んでも、壁を叩いても表には聞こえません。
間の悪いことに携帯電波が発信できない鉄筋コンクリート造りの中心部。
数ヶ月後のネットのニュース記事に、
「管理人作業中に閉じ込め。 餓死!」って出るのだろうか!?
と嫌な思いが脳裏をよぎって焦りまくり!
いつも腰に差している、管理人用の鍵束から鋭く平たい鍵を選んで、ラチェットの引っかかりの部分に差し込んで強引に引き戻します。
何度か失敗しましたが、無事に扉が開いて解放されました。(;^_^A
皆さんも同様の失敗をしないように。
ドアノブ交換のテストは開閉を考えて行って下さい。
*文中に紹介している各社の製品はカタログより抜き出した物です。
全てを使用したわけではありませんので性能や特徴を質問されてもお答えできません。