山の古別荘のDIY記

サビ鉄ペンキ

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 塗料メーカーで有名な(株)アサヒペン社から、カラー錆鉄用というペンキが発売されています。
 ハケ塗り用とスプレータイプの2種類で、カラーは10色。



 スプレータイプ


 商品案内では、

●特殊防錆剤の配合により、サビを落とさずにサビの上から直接塗れます。
●サビ止めと上塗りが同時にできる、速乾性の一回塗り塗料なので、塗装時間を大幅に短縮します。
●シリコンアクリル樹脂が成分なので、耐候性に優れています。


 と、書かれてあります。



 錆びた鉄の上から塗れるペンキって言うのは、たいていは強い塗膜を作って、酸素の供給を止めて錆の進行を防ぐと言う物が多いらしいです。

 それだと根本的な解決になっていなくて、2~3年もするとすぐに錆が浮き上がってきます。
 それは仕事などで何度も経験済み。


 錆転換剤と言って、化学反応を起こす成分が入っていて錆に塗ると化学変化を起こして保護膜を作る製品もありますが、高価で二度塗りが必要です。



 このペンキは前者のタイプと思うのですけど、アサヒペン社は建築用塗料に強いメーカーですし、サビ鉄用とわざわざうたっていますので、いくらか期待感はあります。

 一度塗りでいいって言うのがとても魅力的。(*゚∀゚)=3


 ただ、この製品に関しての使用レポートや評価を記述したページがほぼ見当たりません。
 (発売の時期は2010年頃と思われます。)
 どれぐらい耐久性があるのか、どこまでのサビに通用するのか、下地の状態や既存に塗ってある塗料との相性はどうなのか。
 それらが全く不透明。

 そこで、今回山の家で実際に使ってみて人柱となってみることにしました。




 とは言うものの・・・

 この塗料は値段がちょっとお高い。(>ω<)

 スプレー缶300mlで1本1000円ぐらい。
 ハケ塗りの缶0.7Lで2000円前後。

 いつもは1本200円程度の安物ラッカースプレーしか買ったことない人間にとってはバカ高。
 どれぐらい消費するのかかわりませんが、高い物にはそれだけの理由があるだろうと覚悟しています。

 スプレー缶20本、ハケ塗り缶20個買ったら6-7万円ぐらいという計算になります。
 足場は工夫して最低限でやっていくと約10万円ぐらい。
 総工費で20万円ぐらいは吹っ飛ぶ目星を付けています。
 一度に支払うんじゃないですよ、何ヶ月何年もかけてちょぼちょぼ購入します。


 塗装業者に頼んだとして、足場、資材、工賃で7~80万円ぐらいはかかってしまうので、それを考えればまだマシかなとは思うのです。


 膨大な時間がかかってしまいますが・・・(;´Д`)










 前回、高圧洗浄した鉄骨。

 家庭用の高圧洗浄機の水の力だけでは、浮き上がった古い塗膜を完全に取り去ることは出来ませんでした。








 こちらの腐食が一番ひどいところは、浸食が激しく表面が凸凹になっていて、赤錆が取り切れていません。









 今回、浮いた塗装とサビを取るために用意したのは、ハンドドリルと数種類のワイヤーブラシ。







 速い回転が必要なのでドリルはインパクトドリル。
 会社から持ってきました。


 ワイヤーブラシはドリルアタッチメントタイプの鋼線製。

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 このワイヤーブラシはホームセンターなどで簡単に入手出来ます。
 線の種類も真鍮、鋼線、ステンレス、ナイロン製粒子入り、とありますが、一般的なサビ取りには鋼線製が用いられているようです。


 参考動画


 使用機械がサンダーでハンドドリルなどとは違い格段のパワーがあります。

 これを見た時は、グリッド線っていいなあ、すごいなあって思ったのですが、少しだけ高いのでケチって鋼線にした。(;^_^A






 さっそく作業を開始します。

 サビは取れているように見えるのですが、鉛丹塗装の色のせいで何が何やらよくわからない。
   (;´Д`)ノ

 浮いている場所の塗膜は取れてくれます。
 古い塗膜がしっかりと乗っているので、ワイヤーブラシのひっかき傷が付くだけで全部がめくれるわけではありませんでした。







 ハンドドリルではやはり非力なのでしょうか?
 かと言ってわざわざサンダーと砥石ディスクを購入するわけにもいかず。(´ヘ`;)

 中途で写真撮影のために手を止めて研磨箇所を見てみます。
 ひどかった場所の赤錆が飛ばされて、鉄の黒い面が出てきてますから、これで良いのでしょう。









 浮いた塗膜をあらかた剥がし終わったら、塗装作業に移ります。


 ブロアを持ってきてホコリやゴミを一気に吹き飛ばします。
 あまりめくれていないと思っていたのですが、吹き飛ばすとモウモウとホコリが舞い上がります。


 施工場所にはプロパンガスのボンベと計器類がありますから、ここだけはしっかりと養生をします。
 用意したのはシールテープと写真のマスカー(ビニール付き養生テープ)。







 これ、広範囲の塗装作業を行う時に大変役に立ちます。

 養生したい部分にテープ端を貼り付けて、すすーっと伸ばして張っていくだけ。
 折りたたまれたビニールを開いて伸ばしてシールテープで留めればもう完了。








 新聞紙とシールテープでの養生だと、新聞を片手で保持してて、シールテープを片手で伸ばして、伸ばしている間に新聞紙が風にあおられて、テープが新聞紙の余計なとこにくっついて。
 うわっ!くそっ!やりにくいなあ、もうっ!
 ってなことがありません。
 実際にはそんな風にはならないですけどね。f(^ー^;



 マスカーはいろんなサイズが売られています。
 ビニール幅が30㎝ぐらいの物から2.8m幅ぐらいの物まで。
 塗装が終わったら捨ててしまう物ですから、安い製品でじゅうぶんです。

 テープは養生用テープですが、少し粘着力が強いので他の塗膜がめくれたり、素材の表面が柔いようなケースではちょっと使えません。

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 スプレー缶をカチャカチャと振り回してペイントしていきます。

 屋外ですのでラッカー臭はあまり気にならない。



 塗装の剥がれた部分と旧塗装の部分との段差が写真のように出てきて、ひび割れたみたいに見えます。
 塗装が薄いからかな?と思って何度か吹き付けますが、ひび割れみたいなのは塗料に埋もれてはくれません。

 いつも塗っているラッカーとは違う感じです。
 シリコンアクリルという素材を初めて使用しましたが、こういう特性を持っているのでしょうか?








 立ち上がりの部分もこんな感じ。

 下の写真の隅っこの黒い部分はペンキが足りてないんじゃないですよ。
 何度吹きかけてもこんな感じ。











 ラッカーですとこんなに塗るとすぐに垂れてくるんですけど、このペンキは泡が生じてきます。
 粘っこいというか、粘度が高いというか、しっかりとその場に残ろうとする感じです。
 吹きかけすぎるとさすがに垂れてきます。








 二度塗りは必要ないとありますが、スプレーなのでムラが出来ちゃって、何度も吹きかけちゃいます。
 簡単に塗れる場所なので、スプレーじゃなくてハケ塗りにすればよかったかなあ。(-""-;)





 遠目で見たらきれいに出来ているように見えるので、これで良しとしよう。(;゚◇゚) 










 2016年追記
 このサビ鉄ペンキの実験結果は、こちらに記述しております

 2018年追記
 サビ鉄ペンキをもう一度実験してみました。 こちらのページを参照してください

 別ページに切り替わりますので、読後はブラウザの”戻る”で戻ってください。






 作業を終えて、手を見るとペンキの細かい粒子で真っ白!( ̄□ ̄;)!!

 手袋、マスク忘れてた。
 かなり吸い込んだぞ。(;´Д`)


 指を閉じたり開いたりすると、ネチネチとひっつく感じ。
 すごい粘りっけがあるんだ。

 こすると垢のように小さい固まりになってボロボロと落ちる。



 メガネを外すと、レンズに白い細かい点々がビッシリ・・・


 顔をこすると、ボロボロボロ・・・・∑(´□`;)



 また、喉をやっちまったかもなあ。

 やっぱりハケ塗り缶を買おう。



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